Select Language

コインベース、プライムブローカレッジサービスのTagomi買収を発表

コインベース、プライムブローカレッジサービスのTagomi買収を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
コインベース、プライムブローカレッジサービスのTagomi買収を発表

update 2021.08.31 15:32

仮想通貨取引やカストディを含む機関投資家向けの製品群を強化する狙い

米大手仮想通貨取引所のCoinbase, Inc.(本社:100 Pine Street Suite 1250 San Francisco, CA 94111[1])【以下、コインベースと称す】は、今年後半までに仮想通貨分野のプライムブローカーであるTagomiを買収することを正式に発表した。[2]

今月27日の発表によると、コインベースは機関投資家向けのサービスを強化することを目的に、Tagomiの買収を決定したという。これに関してコインベースは、機関投資家向けの製品群が完成し、単一のプラットフォームから仮想通貨取引およびカストディを含むプライムブローカレッジサービスに加え、株式市場や外国為替市場で期待されるようなシームレスで強力なトレーディング体験を提供できるようになったとコメントしている。昨年11月、コインベースがTagomiを1億5,000万ドルで買収するとの噂が広がったが、両社は詳細な条件を明らかにしていない。

Tagomiは元ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)のGreg Tusar氏および元Union Square VenturesのJennifer Campbell氏によって設立された。スタートアップメディアのCrunchbaseによると、Tagomiは設立から2年の間にPantera CapitalやParadigm、Dragonfly Capital Partnersなどのベンチャーキャピタルから2,800万ドルの資金を調達することに成功しているという。Tagomiはプライムブローカーとして複数の取引所における流動性を集約し、統一的な注文を介してより良い価格での仮想通貨取引を実現しており、コインベースも同社の将来性を高く評価しているようだ。

これまでコインベースは、取引所およびウォレットサービスプロバイダーとして仮想通貨関連事業を拡大してきたほか、仮想通貨カストディやデータオラクル(スマートコントラクトなどに利用される信頼性の高いデータ配信)サービスなどの領域にまで進出している。これに関してコインベースは、仮想通貨経済を構築することを使命に事業を推進していきたいと述べているが、このTagomiの買収がどのような成果を生むのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2020.05.29

出典元:

ニュースコメント

機関投資家向け事業に注力するコインベース

これまでコインベースは、個人の仮想通貨トレーダーや投資家に焦点を当てて事業を拡大してきたが、2019年頃からより多くの機関投資家を仮想通貨市場に取り込むことに注力し始めているようだ。実際にカストディやOTC(店頭取引)を優先するために、コインベースはシカゴ拠点を閉鎖し、責任者を含む30名の従業員を解雇している。今年に入っても欧州でのカストディ事業強化を目的にコインベースは新法人を設立するなど、一貫した方針の下、着実に歩みを進めている様子がうかがえる。他にもコインベースはJPモルガンチェースの銀行サービスを受ける仮想通貨業界初の企業となり、その地位を確固たるものとしつつある状況だ。今回、コインベースがTagomiを買収したことは同社にとって重要なステップになり得るが、仮想通貨コミュニティはこれをどのように評価するのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.05.29

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

日本でも税率20%でビットコインのトレードが可能?IG証券がIBIT・ETHAのCFD取扱い開始

IG証券がブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、イーサリアム現物ETF「ETHA」のCFD取引を提供開始し、SNSで話題になっています。本記事では、IG証券の発表内容やSNSでの反応、国内の仮想通貨税制、海外FXとの比較などを紹介します。
update2025.10.10 19:30

XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か

XMTradingが新たにGAUUSDなど4種類のゴールド銘柄を追加し、グラム単位で少額取引が可能になりました。この記事では、従来のGOLDとの取引コストやスワップを比較します。
update2025.10.10 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

暗号資産担保ローンのメリットとリスクは?ビットコイン担保に日本円を借りる動きに注目集まる

BTCなどを担保に日本円を借りられる「暗号資産担保ローン」が話題を集めています。SNSでは、仮想通貨を担保にJPYCを借り入れる動きにも関心が集まっています。本記事では暗号資産担保ローンの仕組みやメリット、リスクなどを解説します。
update2025.10.15 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も

ディープフェイク技術を使った詐欺広告が世界的に増加しており、国内でも有名人を装った広告が出回っています。広告は精巧で、違和感に気づけないケースもあるため、真偽を見抜くのは簡単ではありません。本記事では、出回っているディープフェイク動画の広告主を調査しました。
update2025.10.08 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル