Select Language

コインベース、シカゴ拠点の閉鎖に伴い人員を削減

コインベース、シカゴ拠点の閉鎖に伴い人員を削減

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
コインベース、シカゴ拠点の閉鎖に伴い人員を削減

update 2021.08.31 15:26

責任者を含む30名の従業員を解雇

大手仮想通貨取引所のCoinbase, Inc.(本社:548 Market St #23008 San Francisco, CA94104[1])【以下、コインベースと称す】は、1年前に開設したシカゴオフィスの閉鎖に伴い、30名のエンジニアを解雇することが、一部の報道によって明らかになった。[2]

コインベースマーケットのあるシカゴオフィスは、仮想通貨向けのマッチングエンジンや高頻度取引など、先進テクノロジーの開発を行う役割を担っていたとのことだ。コインベースは、シカゴオフィスが、取引インフラに関する豊富な経験を持つエンジニアを獲得するための要所となり、同社の事業に貢献すると考えていたようだが、今回、シカゴオフィスの責任者およびプロダクトリードを務めるPaul Bauerschmidt氏(前CME SEFトップ)とエンジニアチームの責任者であるDerek Groothius氏(前DRWチーフソフトウェアエンジニア)など、幹部レベルの人材も同社を去ることが決定している。コインベースの広報担当者によると、シカゴオフィスの従業員の中でも、マッチングエンジン開発以外の職務を持つ者は同社に残るほか、一部のマッチングエンジンのエンジニアは、サンフランシスコにある本社に転籍し、開発を続けていくようだ。

コインベースマーケットの本来の目的は、取引所の近くでコロケーション(サーバや通信機器の管理サービス)を実施し、仮想通貨市場において低いレイテンシー(遅延時間)で高頻度な取引を可能とすることとされていた。しかしながら、コインベースは、機関投資家向けのカストディサービスやOTC(店頭取引)サービスの提供開始を優先しており、このことがコインベースマーケットの縮小に影響を与えたようだ。また、コインベースは今まで開発されたものに関して、特許申請を行い知的財産の所有権を確保する構えで、この技術が将来的に同社の事業に統合される可能性もあると言及した。

コインベースの広報担当者は、「仮想通貨業界のGoogle」になるためには、大きな投資を恐れないことが重要だと述べており、成功のためにリスクを許容する考えを示しているだけに、次なるテクノロジー開発への投資にも大きな期待が掛かっているといえよう。

release date 2019.04.24

出典元:

ニュースコメント

電子取引の要となるマッチングエンジン

コインベースが開発を進めていたマッチングエンジンは、仮想通貨取引所向けの電子取引を支えるシステムで、売買注文を成立させるには欠かせない存在となっている。株式や為替取引の世界では、取引所やその他複数のテクノロジー企業が、このマッチングエンジンの開発を手がけ、顧客企業へと機能提供を行っているという。仮想通貨取引所も例外ではなく、既存の技術を流用する形でマッチングエンジンが導入されており、今年3月には、ナスダックがBcauseにマッチングエンジン技術を提供したことが報じられている。今回、コインベースは、独自のマッチングエンジン開発を縮小する結果となったが、現在の仮想通貨市場は、以前ほど新規取引所の参入も活発ではないため、今回の判断もやむを得ないといえよう。しかしながら、仮想通貨関連企業による独自技術の開発は、市場の発展にもつながるだけに、今後もコインベースの活動には期待して見守っていきたい。


Date

作成日

2019.04.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も

ディープフェイク技術を使った詐欺広告が世界的に増加しており、国内でも有名人を装った広告が出回っています。広告は精巧で、違和感に気づけないケースもあるため、真偽を見抜くのは簡単ではありません。本記事では、出回っているディープフェイク動画の広告主を調査しました。
update2025.10.08 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【15,000円付与】FXON口座開設ボーナスキャンペーン

海外FX業者のFXONが口座開設ボーナスタイアップキャンペーンを開催中です。新規口座を開設すると15,000円分のボーナスを受け取れます。
update2025.08.26 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル