Select Language

モスクワ証券取引所、新たなFX関連サービスを提供

モスクワ証券取引所、新たなFX関連サービスを提供

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
モスクワ証券取引所、新たなFX関連サービスを提供

update 2021.08.31 15:26

FX取引の拡大と流動性の向上を模索

ロシア最大の証券取引所であるモスクワ証券取引所(本社:125009 Moscow, Bolshoy Kislovsky per, 13[1])【以下、MOEXと称す】は4月22日、FX取引の拡大及び流動性の向上を図るべく、同取引所が運営するFX取引システム上に新たなFX関連サービスを提供することを発表した。

今回MOEXは、FX取引の流動性の向上やマッチングシステムの先進化を狙うべく、試験的に米ドル/ロシアルーブルのオーダーブック(顧客の未決済注文・ポジションを示す)を開示するとのことだ。米ドルの最低取引量は100万ドルとし、注文処理の際には仮想実証の基でランダムに算出された2マイクロ秒(ミリ秒の1,000分の2)から5マイクロ秒の取引遅延が生じる可能性があると言う。キャンセル注文に関しては、遅延は生じない模様だ。

ほかにも、グローバルなFX店頭取引の流動性を向上させるべく、従来から取り扱いのあるユーロ/米ドルと英ポンド/米ドルに加え、日本円/ルーブルや、T+2(約定日から2営業日後に決済)の米ドル/中国人民元、T+1の米ドル/トルコリラ通貨ペアの取引サービスを開始するとのことである。日本円/ルーブルに関してはFX取引拡大を模索すると共に、T+1の時点決済(Deferred Settlement、日中の特定時点に一括決済する方法)や翌日物金利スワップ(Overnight Index Swap, OIS)取引サービスなども提供することで、よりきめ細かなリスク管理を徹底させる意向である。

また店頭取引サービスについては、MOEXが運営する全ての市場において、FIX端末を利用することでグローバルベースのコネクティビティサービス機能の強化を実現させているとのことだ。更に、ロシア中央銀行が公表する為替レートと連動した米ドル/ルーブルの加重平均値によるマッチングシステムを導入することで、MOEXの顧客である銀行やブローカーは透明性の高い両替取引や外国為替の売却などが可能になると言う。

なお、MOEXが流動性向上を試みる取組みは今回が初めてではなく、2018年11月に、FX市場の流動性供給関連のソリューションを提供するIntegral Development Corp.とパートナーシップ契約を締結してもいる。今回、新たなFX関連サービスの提供を通じて継続的に顧客サービスの強化を図ることで、更なる顧客取引の拡大へと繋げることに期待したい。

release date 2019.04.23

出典元:

ニュースコメント

ロシアの中心で活躍するMOEX

ロシア連邦の首都モスクワに拠点を構えるMOEX(モスクワ証券取引所)は、2011年に当時ロシア最大の証券取引所モスクワ銀行間通貨取引所と、当時第2位となる大手取引所ロシア取引システムが合併し、設立されたロシア最大の取引所である。同取引所は仮想通貨業界にも参入しており、2018年には企業のICO(イニシャル・コイン・オファリング)実施を可能とするインフラの整備について検討していることが報道された。MOEXのCEOのアレクサンドル・アファナシエフ氏は、法的保護を受けるという条件が整えば、仮想通貨を取引システムに組み込む考えでいることを公表しており、仮想通貨に対して肯定的な姿勢を見せている。ロシア政府はICOや仮想通貨に対しての規制に慎重であるものの、同国のプーチン大統領は、ブロックチェーンの可能性について言及していることも事実だ。今回新たなFX関連サービスの提供を発表するなど、多方面から顧客サービス拡充を図るMOEXの戦略に、今後も注目していきたい。


Date

作成日

2019.04.23

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル