作成日
:2020.05.04
2021.08.31 15:32
米国・ボストンを拠点とするグローバル金融機関のState Street Corporation(本社:One Lincoln Street Boston, Massachusetts 02111
)【以下、ステートストリートと称す】は4月28日、多通貨同時決済(Payment versus Payment)【以下、PvPと称す】の専門機関であるCLS(Continuous Linked Settlement)と提携したことを発表した。今回の提携を通じ、ステートストリートが開発したポストトレード業務関連の電子取引プラットフォームであるTradeNeXusと、CLSが誇る同業務関連のモニタリング及びレポーティングツールであるCLSTradeMonitorを統合する意向だ。これにより、アセットマネージャーは異なるカストディアンを活用した全ての取引において、CLSの主力PvPツールであるCLSSettlementを通じて効率的な取引管理ができるようになるという。また、顧客は決済期日を遵守し、容易に決済指示を変更することも可能になるとのことである。
両社の提携に際し、State Street Global Marketsのグローバルリンク・ポストトレードサービス部門ヘッドを務めるKate Lowe氏とCLSの業務開発部門チーフオフィサーであるAlan Marquard氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
アセットマネージャーはリスクの軽減と業務効率の改善を図るべく、取引全体を詳細に把握したいと考えております。FX市場において独自の決済サービスを提供するCLSと提携することにより、我々はお客様のポストトレード業務のワークフローを効率化させる革新的なソリューションを提供できるでしょう。また既存機能をシームレスに拡張させることで、重要な決済データを確認できるシングルウィンドウを構築し、サービスの効率化及び自動化を図る意向です。
Kate Lowe, Head of GlobalLink Post-Trade Services at State Street Global Markets - State Streetより引用
取引レポーティングに関する規制が強化される中、アセットマネージャーはFXポストトレード業務の効率化に注力しております。我々はステートストリートと協働し、同業務の効率化や透明性の確保及びリスクの軽減に繋がる統合ソリューションを提供することを喜ばしく思っております。
Alan Marquard, Chief Business Development Officer at CLS - State Streetより引用
ステートストリートはCLSと手を組み、ポストトレード業務の効率化に繋がるサービスを提供することで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。
release date 2020.05.04
ステートストリートはグローバル機関投資家を対象とした投資サービスや資産管理、リサーチ、トレーディングサービスを提供する大手金融機関だ。100か所を超える金融市場にネットワークを張り巡らせ、世界中に約39,000名の従業員を抱えている。2020年3月31日時点の同社のカストディ・アドミニストレーション資産残高(AUCA)は31.86兆ドルに上り、運用資産(AUM)は2.69兆ドルに達するという。グローバルETFに関しては、市場シェアの60%を占める多様な商品を提供し、圧倒的なプレゼンスを確立している状況だ。尚、ステートストリートはTradeNeXusとForexClearの統合も実現させ、決済サービスの強化を図っている。一方で、各国当局による規制強化と相まって、バイサイド投資家の間でポストトレード業務の効率化を求めるニーズが拡大しており、複数の金融サービスプロバイダーが関連ソリューションの提供を試みている。例えば、リフィニティブがFXポストトレード分析ツールを拡充したほか、スタンダードチャータード銀行がCobaltのインフラを採用し、ポストトレード分野の自動化を推進している。今後も、圧倒的な管理資産規模を誇るステートストリートが、機関投資家の需要にマッチしたソリューションを提供することを期待したい。
作成日
:2020.05.04
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー