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ブルームバーグ、市場取引データの市場シェアで首位に君臨

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update 2021.08.31 15:32
ブルームバーグ、市場取引データの市場シェアで首位に君臨

update 2021.08.31 15:32

競合のリフィニティブを11.3%リード

調査会社Burton-Taylor International Consulting【以下、Burton-Taylorと称す】によると、2019年のグローバル市場取引データビジネスの市場シェアにおいて、Bloomberg L.P.【以下、ブルームバーグと称す】がトップの32.7%を獲得したという。競合のRefinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom[1])【以下、リフィニティブと称する】を11.3%上回ったとのことだ。[2]

Burton-Taylorによると、6%の市場シェアを握るS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス(S&P Global Market Intelligence)が、ブルームバーグとリフィニティブに続き3番手に位置づけられているという。また、IHSマークイット(IHS Markit)が2019年に最も収益を拡大させ、ムーディーズ・アナリティックス(Moody's Analytics)、Iressがそれに続くとのことだ。

市場取引データの地域別成長率に関しては、米国が5.7%増、EMEA(欧州・中東・アフリカ)は5.6%増、アジアが5.2%増と、世界各地で拡大しているという。また、同データのセグメント別の利用動向に目を転じると、各種規制に対応したレポーティング義務を遵守すべく、リスク管理やコンプライアンス部門に所属するユーザーによる利用が拡大し、同セグメントは2019年に10.5%増加したという。また、顧客サポート及び経営層においても高い需要が確認されており、同年に10%増加した模様だ。一方で、パッシブ投資が人気を博し、リアルタイムに取引データを必要とする需要が縮小したことを受け、セールス及び金融アドバイザー部門においては市場取引データの利用が減少したとのことである。

市場データ関連レポートの公表に際し、Burton-TaylorのディレクターであるRobert Iati氏は以下のようにコメントしている。

グローバル金融機関が市場取引データへの関心を高めている中、特に債券部門からの高い需要を追い風に、市場取引データビジネスが拡大しております。グローバル債券市場においては、リスク管理及びコンプライアンス対応を図るべく、プライシングやリファレンス、バリュエーション、ポートフォリオ管理などに関する市場取引データの利用が大きく拡大しております。

Robert Iati, Director at Burton-Taylor - Burton-Taylorより引用

グローバルに規制環境が目まぐるしく変化する中、今後も市場取引データビジネスの拡大が期待できそうだ。

release date 2020.05.04

出典元:

ニュースコメント

過去最大規模に膨れ上がる市場取引データビジネス

2019年の市場取引データビジネスの市場規模は5.6%増と、過去最大の320億ドルに達した模様だ。リアルタイムの取引データが、市場全体の収益の最も大きな割合を占めているという。尚、同ビジネスは10年以上にわたり成長を継続させているとのことである。首位の座を固める形になったブルームバーグのマーケットデータフィードであるB-PIPEは、330か所以上の取引所などからデータを収集し、クラウドベースでリアルタイムの取引データ提供を行っている。一方で、同社の後塵を拝したリフィニティブはFXポストトレード及びコンプライアンス関連の最新ソリューション拡充したほか、ユーロネクストがCruxと提携するなど、各金融サービスプロバイダーが成長産業の市場データ提供サービスの強化を模索している状況だ。更に、CMEもクラウド上で市場取引データの提供を開始している。足元では新型コロナウイルス(COVID-19)が金融市場で猛威を振るっているが、市場取引データビジネスに如何なる影響を及ぼしているか、関連のビジネス動向に注目したい。


Date

作成日

2020.05.04

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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