作成日
:2020.05.04
2021.08.31 15:32
調査会社Burton-Taylor International Consulting【以下、Burton-Taylorと称す】によると、2019年のグローバル市場取引データビジネスの市場シェアにおいて、Bloomberg L.P.【以下、ブルームバーグと称す】がトップの32.7%を獲得したという。競合のRefinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom
)【以下、リフィニティブと称する】を11.3%上回ったとのことだ。Burton-Taylorによると、6%の市場シェアを握るS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス(S&P Global Market Intelligence)が、ブルームバーグとリフィニティブに続き3番手に位置づけられているという。また、IHSマークイット(IHS Markit)が2019年に最も収益を拡大させ、ムーディーズ・アナリティックス(Moody's Analytics)、Iressがそれに続くとのことだ。
市場取引データの地域別成長率に関しては、米国が5.7%増、EMEA(欧州・中東・アフリカ)は5.6%増、アジアが5.2%増と、世界各地で拡大しているという。また、同データのセグメント別の利用動向に目を転じると、各種規制に対応したレポーティング義務を遵守すべく、リスク管理やコンプライアンス部門に所属するユーザーによる利用が拡大し、同セグメントは2019年に10.5%増加したという。また、顧客サポート及び経営層においても高い需要が確認されており、同年に10%増加した模様だ。一方で、パッシブ投資が人気を博し、リアルタイムに取引データを必要とする需要が縮小したことを受け、セールス及び金融アドバイザー部門においては市場取引データの利用が減少したとのことである。
市場データ関連レポートの公表に際し、Burton-TaylorのディレクターであるRobert Iati氏は以下のようにコメントしている。
グローバル金融機関が市場取引データへの関心を高めている中、特に債券部門からの高い需要を追い風に、市場取引データビジネスが拡大しております。グローバル債券市場においては、リスク管理及びコンプライアンス対応を図るべく、プライシングやリファレンス、バリュエーション、ポートフォリオ管理などに関する市場取引データの利用が大きく拡大しております。
Robert Iati, Director at Burton-Taylor - Burton-Taylorより引用
グローバルに規制環境が目まぐるしく変化する中、今後も市場取引データビジネスの拡大が期待できそうだ。
release date 2020.05.04
2019年の市場取引データビジネスの市場規模は5.6%増と、過去最大の320億ドルに達した模様だ。リアルタイムの取引データが、市場全体の収益の最も大きな割合を占めているという。尚、同ビジネスは10年以上にわたり成長を継続させているとのことである。首位の座を固める形になったブルームバーグのマーケットデータフィードであるB-PIPEは、330か所以上の取引所などからデータを収集し、クラウドベースでリアルタイムの取引データ提供を行っている。一方で、同社の後塵を拝したリフィニティブはFXポストトレード及びコンプライアンス関連の最新ソリューション拡充したほか、ユーロネクストがCruxと提携するなど、各金融サービスプロバイダーが成長産業の市場データ提供サービスの強化を模索している状況だ。更に、CMEもクラウド上で市場取引データの提供を開始している。足元では新型コロナウイルス(COVID-19)が金融市場で猛威を振るっているが、市場取引データビジネスに如何なる影響を及ぼしているか、関連のビジネス動向に注目したい。
作成日
:2020.05.04
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー