作成日
:2020.04.28
2021.08.31 15:32
大手仮想通貨デリバティブ取引所のBitMEXは、5月5日からイーサリアム(Ethereum)と米ドルの通貨ペアを対象とした先物契約の取り扱いを開始することを発表した。
これによりBitMEXのトレーダーは、イーサリアムのロングまたはショートポジションを最大50倍のレバレッジで構築することが可能になるという。この先物契約はビットコイン(Bitcoin)で決済されるため、証拠金も同仮想通貨で算出される仕組みになっており、イーサリアム価格の変動1ドルあたり0.000001BTCの損益が発生する。最近、BitMEXはリップルの永久スワップ契約の提供を開始しているが、同社はこの新しい先物契約が既存の商品の特性を組み合わせたものだと説明している。実際に最初の契約であるETHUSD20は6月に満期日が設定されているものの、通常は他のアルトコインを対象としたものと同様に3カ月を基準にするようだ。
現在、BitMEXは世界最大級のデリバティブ取引所となっており、日間取引量は数十億ドル規模に達しているという。しかしながら仮想通貨市場でビットコイン価格が過去最大級の下げ幅を記録したことを受け、BitMEXでは大規模なマージンコールが発生し、同社はその地位が揺らぐほどの損害を被っている状況だ。対照的にスポット市場では多くの仮想通貨取引所が恩恵を受けることが予想されており、取引量の増加を見越してFXcoinが仮想通貨取引サービスを開始するなど、企業が活発な動きを見せている。
また、BitMEXは多数の集団訴訟を抱えており、ニューヨーク州で11件の訴訟を受けているようだ。BitMEXはこの山積みの問題に対処することが求められているが、どのような方法でこれらを乗り越えるのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
release date 2020.04.28
2017年の仮想通貨ブーム以来、インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)傘下のBakktやCMEなどの大手取引所が仮想通貨市場に参入してきており、先駆者的な立場で仮想通貨デリバティブのローンチに成功している。これに続いて仮想通貨取引所のコインベースやバイナンスなども先物契約の取り扱いを開始し、幅広い層に仮想通貨デリバティブが利用され始めているようだ。実際に仮想通貨デリバティブ市場は月間90億ドル規模にまで成長しており、スポット市場の流動性や機関投資家の流入を下支えしているという。一方、英国やEU(欧州連合)を中心とした政府当局は、投資家保護の観点から仮想通貨デリバティブを危険視し、拡大する市場に警戒心を強めている状況だ。現にBitMEXはビットコイン価格の乱高下で損失を出しているが、各国政府はどのような対策をとるのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。
作成日
:2020.04.28
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー