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ASIC、非上場企業の財務諸表の公表期限を延長

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update 2022.01.13 13:58
ASIC、非上場企業の財務諸表の公表期限を延長

update 2022.01.13 13:58

2019年12月31日~2020年3月の財務諸表の開示を1か月間延長

オーストラリア証券投資委員会(本社:Level 5, 100 Market Street, Sydney, NSW 2000 Australia[1])【以下、ASICと称す】は4月9日、非上場企業を対象として、2019年12月31日から2020年3月31日に至る会計期間の財務諸表の公表期限を1か月間延長することを発表した。[2]

オーストラリアの会社法(Corporations Act 2001)第2M条及び7条に基づき、財務諸表の公表期限の延長が行われることになる。ASICは、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、多くの社員が在宅勤務すると共に移動制限があることから、企業の財務諸表の公表に影響を与えているとの認識を示している。また同委員会は、株主や債権者、財務諸表の利用者への情報提供の必要性に加え、コベナンツ(財務制限条項)やその他の義務に対応すべく、極力法定期限を遵守するよう求めている。一方で、既に公表期限が過ぎている2019年12月31日が会計期間末の財務諸表に関しては、今回の期限延長は適用されてないという。ASICは3月6日の週の週末までに、Federal Register of Legislation上に財務諸表の公表期限の延長に関する文言を記載する見込みである。

またASICは、上場企業の財務諸表の公表は、資本市場と広範な投資家からの信任を得るうえで重要であるという。現状、上場企業の2020年3月31日を会計期間末とする通期・半期決算報告に関しては、特段大きな問題は発生していない模様だ。ただし同委員会は上場企業に関しても、適時に公表期限の延長措置を講ずる検討をしており、新型コロナウイルスの影響を受ける市場環境を精査した上で、通常の公表期限よりも最低14日前に同措置を実施する可能性があるという。広範な業種にわたる多くの企業が新型コロナウイルスの影響を大きく受ける中、引き続きASICが講じる企業支援策に注目が集まりそうだ。

release date 2020.04.13

出典元:

ニュースコメント

続々と広がるグローバル当局の企業支援策

新型コロナウイルス危機が実体経済及び金融市場に甚大な影響を及ぼす中、グローバル当局による企業支援策が続々と打ち出されている。例えば、FCAが財務諸表の公表期限を延長した。またJPXが新型コロナウイルス関連のアクションプランを策定したほか、有価証券報告書の提出期限の延長などの対応を実施している。更に、韓国がFX流動性供給問題への追加対応措置を実施する方針を示していることに加え、ESMAを始めとする欧州各国やアジアではシンガポール、マレーシアなどでも新型コロナウイルス危機に対応するための緊急施策が講じられている状況だ。他方で、新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界景気はリーマンショック時よりも深刻な打撃を受けているとの予想が広がっているほか、金融市場も今後二番底を探る展開になるとの見方が浮上している。新型コロナウイルス動向を巡り、今後の経済・金融市場状況によっては、グローバル当局が第2、第3弾の企業支援策を打ち出すことが予想される。


Date

作成日

2020.04.13

Update

最終更新

2022.01.13

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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