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3iQ、トロント証券取引所にビットコインファンドを上場

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update 2021.08.31 15:32
3iQ、トロント証券取引所にビットコインファンドを上場

update 2021.08.31 15:32

インデックス価格を原資産とするETPとして取り扱われる

カナダのファンド管理会社である3iQは、トロント証券取引所(Toronto Stock Exchange)【以下、TSXと称す】にクローズドエンド型(請求による解約保証がないファンドタイプ)のビットコイン(Bitcoin)ファンドを上場することを発表した。[1]

このビットコインファンドはETP(上場取引型金融商品)として取り扱われ、VanEck Europeの子会社であるMV Index Solutions【以下、MVISと称す】と、仮想通貨データプロバイダーのCryptoCompareが提供するインデックス価格を追従する仕組みになっている。投資家はこのビットコインファンドを株式のように売買することで原資産価格の変動に対応するポジションを構築し、現物の仮想通貨を保有せずともポートフォリオにビットコインを組み込むことができる。3iQのCEOであるFred Pye氏は、同社のビットコインファンドに一般投資家向けのクラスAと機関投資家向けのクラスFが存在すると説明しており、TSXには1,400万ドル相当のクラスAファンドが上場されると言及した。

これまで3iQはビットコインファンドの承認を得るために、3年以上の時間をオンタリオ州証券委員会(Ontario Securities Commission, OSC)との対話に費やしている。昨年10月に3iQは目論見書を提出したが、仮想通貨の規制環境がある程度形になってきていることなどを背景に、ようやくTSXへの上場が認められたという。これに関してMVISのマネージングディレクターであるThomas Kettner氏は、このようなファンド商品が上場されることが仮想通貨の地位向上に繋がるとの見解を示した。

最近では、スウェーデンでAmunが仮想通貨ETPの承認を獲得するなど、世界中の取引所が仮想通貨関連商品のリスティングを実現しているが、その中でもTSXは積極的に仮想通貨市場の統合を進めているようだ。実際にTSXではビットコインマイニング企業のHut8や仮想通貨銀行のGalaxy Digitalが株式を上場したのに加え、HorizonがブロックチェーンETF(上場投資信託)と呼ばれる商品をリスティングすることに成功している。今回、ビットコインファンドの上場が決定した事実に関してPye氏は、新型コロナウイルスの影響で投資家が消極的な行動に出ることを懸念しているようだが、仮想通貨コミュニティはどのような反応を示すのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2020.04.13

出典元:

ニュースコメント

迅速な規制環境の整備が求められるカナダ

カナダではカナダ証券管理局(Canadian Securities Administrators)【以下、CSAと称す】が新しいガイドラインを発行しており、その中で仮想通貨取引所が既存の証券法の対象となることが示唆されている。未だ曖昧な部分も存在するものの、CSAは顧客保護の観点から仮想通貨規制を厳格化する方針を明確に打ち出しているようだ。過去にカナダでは取引所のMapleChangeに600万ドルの出口詐欺の疑いがかけられるなど、不透明な市場環境が問題を引き起こした経緯がある。また、2019年には別の取引所であるEinsteinが1,600万ドルの顧客資産を償還せずに閉鎖した事件が発生しており、国内の仮想通貨市場に対する不信感が高まっているという。カナダ銀行が独自仮想通貨の発行を検討するなど、政府機関が仮想通貨市場を後押しする動きを見せているだけに、迅速な規制環境の整備が求められると言えるだろう。


Date

作成日

2020.04.13

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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