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CLS、新たに4行のCLSNetへの加入を発表

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update 2024.06.28 17:47
CLS、新たに4行のCLSNetへの加入を発表

update 2024.06.28 17:47

流動性拡大やオペレーション効率化、決済リスクの軽減に寄与

多通貨同時決済(Payment versus Payment)【以下、PvPと称す】の専門機関であるCLS(Continuous Linked Settlement)は、分散台帳技術(Distributed Ledger Technology, DLT)を活用したバイラテラルネッティングサービスを提供するCLSNetに、ActinverとBNPパリバ(BNP Paribas)、シティバンク(Citibank)、JPモルガンチェース(JP Morgan Chase)の4行が加入したことを発表した。[1]

CLSNetは、120種類を超える通貨の標準化及び自動化されたバイラテラルネッティングを可能にする。最近加入したバンクオブアメリカ(Bank of America)や中国銀行(香港)、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)、モルガンスタンレー(Morgan Stanley)、インテーザ・サンパオロ(Intesa Sanpaolo)と合わせて9行が同ネットワークに加わったことになる。CLSNetは、CLSに口座を持っていない銀行やバイサイド投資家など広範な市場参加者がダイレクトに利用することができ、オペレーションコスト及び決済リスクの軽減に寄与するという。また、標準化されたバイラテラルネッティングサービスは、FX市場のネッティング機能を向上させることで、日中の流動性拡大やオペレーションの効率化、新興国通貨などCLSで決済されない通貨のリスク軽減に繋がるとのことだ。

新たに4行のCLSNetへの加入に際し、CLSの業務開発部門チーフオフィサーであるAlan Marquard氏、ActinverのオペレーションヘッドであるHéctor Sánchez氏、BNPパリバのFX・ローカルデジタル市場部門COOであるJoe Nash氏、シティバンクの金利・通貨部門グローバルCAOのMike Lawrence氏、JPモルガンチェースの市場オペレーション部門マネージングディレクターであるBrian Gallagher氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

CLSNetへ新たに4行が加入したことは、同サービスがFX市場に付加価値をもたらしている証拠であります。CLSNetは取引額と参加行を拡大し続けており、効率的に運営されています。我々は、サービスの成長と質の向上に向けた投資を継続させる考えであり、お客様に更なる付加価値を提供するためのロードマップを策定していきます。

Alan Marquard, Chief Business Development Officer of CLS - CLSより引用

CLSNetはポストトレード関連の広範なニーズに対応しており、流動性の最適化やリアルタイムの通貨及びカウンターパーティーエクスポージャーの認識、リスク軽減を通じて、オペレーションの効率化を図ることができるようになります。

Héctor Sánchez, Head of Operations of Actinver - CLSより引用

我々は、CLSNetに加入することで、オペレーションの効率化やリスクの軽減、マイナー通貨の取引拡大を期待しております。

Joe Nash, Foreign Exchange and Local Markets Digital COO, BNP Paribas - CLSより引用

我々は、CLSNetに加入したことを喜ばしく思っております。同サービスは、従来の非効率なバイラテラルネッティングスキームに対して、高品質な業界標準化をもたらします。また、CLSNetを活用した広範囲にわたるネッティングにより、大幅なリスクの軽減やオペレーションの効率化を図ることができます。

Mike Lawrence, Global CAO Rates & Currencies of Citibank - CLSより引用

CLSNetは、CLSメンバー以外のFX決済取引の効率化と、FX事業の新たな付加価値の提供に寄与すると考えております。

Brian Gallagher, Managing Director, Markets Operations, J.P. Morgan - CLSより引用

フィンテック革命により、FX決済分野はサービスの変革が起こっている状況だ。CLSはCLSNetを通じて、大幅な決済オペレーションの効率化やリスクの軽減を図れることから、今後も加入金融機関が拡大すると予想される。

release date 2020.02.14

出典元:

ニュースコメント

2020年も一大テーマとなる流動性関連ソリューション

2020年に入っても、各金融サービスプロバイダーにとって、流動性サービスの強化は一大テーマになっている模様だ。PvPの専門機関であるCLSが、決済流動性サービスの提供を通じた業容拡大を図る以外にも、多くの金融テクノロジープロバイダーが流動性関連ソリューションを開発している。足元では、Kxが三井住友銀行にe-FXプラットフォームを提供し、豊富な流動性を供給していく意向だ。また、SynOptionがFXオプション取引プラットフォームをリリースし、ニッチ市場であるFXオプション市場に充実した流動性サービスを展開する。更に、XTX Marketsは中国FXインターバンク市場に参入し、同市場初となるノンバンク・マーケットメイカーとして流動性の拡大を目指すという。豊富な流動性供給は、顧客満足度の向上を図る海外FXブローカーにとって、最重要課題の1つになり続けているといえそうだ。今後も、各ブローカーから画期的な流動性関連ソリューションが開発されることを期待したい。


Date

作成日

2020.02.14

Update

最終更新

2024.06.28

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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