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iSTOX、シンガポール金融管理局の承認を受けて正式始動

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update 2021.08.31 15:29
iSTOX、シンガポール金融管理局の承認を受けて正式始動

update 2021.08.31 15:29

MASの規制下でトークン化された証券の取引サービスを提供

シンガポールの証券トークンプラットフォームであるiSTOXが、シンガポール金融管理局(The Monetary Authority of Singapore)【以下、MASと称す】の承認を受け、正式に全てのサービスの提供を開始したことが明らかになった。[1]

今月3日の発表によると、iSTOXはシンガポール当局が設けた規制のサンドボックス制度を修了しており、正式にRMO(Recognised Market Operator)およびCMS(Capital Markets Services)のライセンスを取得したことで全てのサービスを制限なしに提供できるようになったという。iSTOXは、機関投資家と個人の両方にトークン化された証券の発行、保管、取引サービスを提供し、より多くの投資家に市場を解放することを目標としているようだ。これまでシリーズBなどの段階にあるスタートアップ企業の株式や社債、ヘッジファンドは不透明かつ断片化されていたが、iSTOXはSTO(セキュリティトークンオファリング)を通じてこのような資金調達手段と投資機会を広く提供する。

iSTOXのCOOであるDarius Liu氏は、同社のサービスについて次のようにコメントしている。

資本市場は長年にわたって幾度もの変化と革新を経てきましたが、基盤となるコアインフラストラクチャは、数十年前に電子取引が登場して以来、ほとんど変わっていません。我が社はMASによって定められた堅牢な規制基準とライセンス条件を満たしながら、市場の需要に対応可能なプラットフォームを運用できることを誇りに思っています。

Darius Liu, COO of iSTOX - PR Newswireより引用

iSTOXの運営会社であるICHX Techは、2019年5月にMASが設ける規制のサンドボックス制度が適応されており、それ以降、このプラットフォームを立ち上げるためにアジアの主要な企業から投資を集めている。その中には、シンガポール証券取引所(Singapore Exchange)やシンガポールの国有コングロマリット企業の子会社であるHeliconia、タイの投資銀行であるKiatnakin Phatra Financial Group、日本の東海東京フィナンシャル・ホールディングス、韓国の資産運用会社であるHanwha Asset Managementなどの企業が含まれているという。

シンガポール証券取引所の幹部を務めるChew Sutat氏は、資本市場は急速に進化を遂げていることを指摘した上で、iSTOXが世界的なフィンテックハブであるシンガポールに更なる繁栄をもたらす可能性があると言及した。昨年からシンガポールでは、MASがJPモルガンチェースと国際送金システムを構築するなど、国家全体が仮想通貨およびブロックチェーン分野の発展に注力しているが、このiSTOXのローンチがどのような影響をもたらすのか、今後もその展開を見守っていきたい。

release date 2020.02.05

出典元:

ニュースコメント

規制のサンドボックス制度の恩恵を受ける仮想通貨関連企業

規制のサンドボックス制度は、新しいテクノロジーを活用した事業を実用化するために、各国政府が条件付きで運用しているが、仮想通貨やブロックチェーン技術の登場でその利用が拡大されつつあるようだ。特に産業の乏しい小国では、雇用創出を念頭に多くの仮想通貨関連企業が規制のサンドボックス制度の適応を受けているという。例えば、フィリピンではカガヤン州に経済特区が設けられており、国内最大の銀行のひとつであるユニオンバンクがこの恩恵を受けたことで、フィリピン初の仮想通貨ATMの設置に成功している。また、香港ではSFCが仮想通貨取引所のライセンス制度を導入すると同時に、規制のサンドボックス制度を利用して仮想通貨市場の発展を促している状況だ。MASは早くからセキュリティトークンの有用性に目を付け、その実用可能性を検証してきたが、安全かつ効率的なプラットフォーム運用は実現するのか、今後も当局およびiSTOXの取り組みに注目していきたい。


Date

作成日

2020.02.05

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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