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仏AMF、仮想通貨関連企業を対象とした新規制を発表

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update 2021.08.31 15:29
仏AMF、仮想通貨関連企業を対象とした新規制を発表

update 2021.08.31 15:29

任意でDASPとしてのライセンス取得が可能となる

フランスの金融市場庁(Autorité Des Marchés Financiers)【以下、AMFと称す】は、Digital Asset Service Provider【以下、DASPと称す】を対象とする新しい規制を発表すると同時に、ライセンスの申請およびサイバーセキュリティに関する報告の手順を示すガイドラインを公開した。[1]

AMFによると、この新しい規制とガイドラインは、今年5月にフランスで成立したPACTE法に即するものであり、広い視点で企業の成長と変革を促進することを目的にするという。現在、AMFはこのライセンスの取得を強制していないが、国内のカストディアンや取引所などの仮想通貨関連企業はAML(マネーロンダリング防止)およびCFT(テロ資金供与対策)を理由に、当局に登録することが義務付けられている。DASPとしてのライセンスを取得する場合、企業はAMFに対して2年間の事業計画や取り扱う仮想通貨のリスト、活動する地域の資料、会社の組織図などを開示する必要があるのに加え、保険への加入または準備金の運用、最低1人以上の管理責任者、適切なIT環境、有効な内部統制システム、利益相反を回避する仕組みなどを準備しなければならない。

今回、AMFは仮想通貨を取り扱うカストディ企業や取引所、仲介業者に向けた特定のルールも追加しており、その中には取引承認のマルチシグ化や顧客資産の補償などの規定が含まれているようだ。また、AMFはガイドラインを通じてブロックチェーンが持つ潜在的なセキュリティリスクを指摘し、国内の仮想通貨関連企業が欧州の標準的なデータ保護規制に準拠することを確実なものとするために、サイバーセキュリティに関する情報の提供や定期的な監査の実施を求めている。

Simmons & Simmons法律事務所の共同経営者であるEmilien Bernard-Alzias氏は、AMFが仮想通貨関連企業を管理し、仮想通貨市場を統制しようと試みていることを評価している。その反面、Bernard-Alzias氏はこのガイドラインにはITシステムに関する要件の詳細が記されていないことを懸念しており、他の金融分野と同様に厳密な規定が必要だと示唆した。これまでフランス政府は仮想通貨CFDのオンライン広告を禁止するなど、投資家の保護を念頭に仮想通貨市場の規制を進めてきたが、このAMFの動きがどのような変化をもたらすのか、今後も同国での展開に注目していきたい。

release date 2019.12.27

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨の利用拡大で投資家保護の必要性が増す

これまでフランス当局は仮想通貨タスクフォースを発足し、仮想通貨を利用したマネーロンダリングや脱税などの犯罪を抑止するために、国際的なコンプライアンス基準の確立に尽力してきた。その一方、国内では大手タバコチェーンがビットコイン(Bitcoin)販売を開始したのに加え、高校の授業で仮想通貨学習が導入されるなど、仮想通貨市場と社会の距離が徐々に近づいており、現実的に消費者や投資家の安全を保障する必要性が高まっている。今年5月、AMFが公表した2018年度年次報告書では、サイバー攻撃の狙いがバイナリーオプションやFXなどから仮想通貨にシフトしていることが明かされ、取引所を含む仮想通貨関連企業のセキュリティ対策が重要度を増している事実が浮き彫りになった。今回、AMFが公開したライセンス制度に強制力はないものの、新しいガイドラインと合わせてセキュリティ水準の向上に役立てられることを期待したい。


Date

作成日

2019.12.27

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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