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ナルス、セキュリティ侵害で48万ドル相当の仮想通貨が流出

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update 2021.08.31 15:29
ナルス、セキュリティ侵害で48万ドル相当の仮想通貨が流出

update 2021.08.31 15:29

更なる被害を阻止するためにハードフォーク実施を計画

ブロックチェーンプラットフォームのナルス(Nuls)は、セキュリティ侵害の被害を受け、48万ドル相当のナルストークン(Nuls Token)が不正に流出したことを今月23日に発表した。[1]

今回、犯人のハッカーは200万通貨のナルストークンを外部のウォレットアドレスに送金しており、その内の54万8,354通貨が既に仮想通貨市場に流通して追跡できない状態にあるという。ナルスは合計7,300万通貨のナルストークンを保有しているが、今回のハッキング被害で全体の2%を占める仮想通貨資産を失った計算になる。これに伴いナルスは8万7,800番目のブロックでハードフォークを実施することを決定し、未だ仮想通貨市場に出回っていない残りの約145万1,645通貨を凍結すると公表している。

このハードフォークは仮想通貨コミュニティの利益を守ることが目的であり、過去にDAO事件と呼ばれる大規模なハッキング被害が発生した後、イーサリアム(Ethereum)が採用した戦略と同様のものだ。結果的にイーサリアムのハードフォークはコミュニティ内の対立を生み、派生通貨であるイーサリアムクラシック(Ethereum Classic)が誕生するきっかけとなった。ナルスは現行のバージョン2.2には脆弱性が存在することを認めており、一刻も早いブロックチェーンのアップグレードが必要だと認識しているものの、ハードフォークのスケジュール詳細は未だ確定していないようだ。

先月、大手仮想通貨取引所のUpbitはハッキング被害に見舞われ、5,000万ドル相当のイーサリアムが流出したことを報告しており、主要な仮想通貨の大幅な価格下落の要因となった。今の所、ナルストークン価格は過去24時間で0.55%、1週間で13%の下落を記録しただけに留まっているが、今後も同仮想通貨の動きに注目していきたい。

release date 2019.12.24

出典元:

ニュースコメント

企業向けのソリューション開発を拡大するナルス

オープンソースプロジェクトであるナルスは、企業のブロックチェーン採用を促すために開発を進めており、マイクロペイメントやスマートコントラクト、分散型アプリケーション(DApps)などの機能を実用化しようと試みているという。ナルスのネイティブトークンであるナルストークンは、バイナンスやKuCoinなどの大手取引所で取り扱われているが、その時価総額は仮想通貨市場全体で130位前後に留まっている。現時点でナルスは主要な仮想通貨プロジェクトに知名度で劣るものの、先日、中国の電子情報産業発展研究院が発表した第4回の仮想通貨の格付けでは、ナルストークンが21位にランクインするなど着実に実力をつけてきているようだ。仮想通貨交換業を廃止したテックビューロのMijin(ミジン)やライトコイン(Litecoin)なども、同様にオープンソースの企業向けソリューションを開発しているが、ナルスはこれらの競合に打ち勝つことができるのか、今後も同プロジェクトの展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.12.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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