作成日
:2019.11.28
2021.08.31 15:29
韓国の大手仮想通貨取引所であるUpbitは、同取引所のホットウォレットから580億ウォン(約5,000万ドル)相当の34万2,000ETHが不正に流出したことを今月27日に発表した。
Upbitの運営元であるDunamu Inc.(本社:5th Floor 14 Teheran-ro 4-gil Gangnam-Seoul, South Korea
)のCEOを務めるLee Seok-woo氏は、Upbitから所有者不明の仮想通貨ウォレットに大量のイーサリアム(Ethereum)が送金されていたことを報告した。Lee氏によると、Upbitは顧客資金をコールドウォレットに移し、全ての入出金サービスを停止する安全策を講じており、その再開までには少なくとも2週間ほどの時間が必要になるという。Upbitが公式声明を出す以前、仮想通貨コミュニティではこの大規模な仮想通貨の流失がクジラと呼ばれる大口の機関投資家、または、顧客資産を狙ったハッカーによってもたらされたものだとの憶測が広まっていた。このパニックに対処するためにUpbitは発表の中で、イーサリアムを対象としたトランザクション以外に異常がないことを強調すると同時に、被害に遭ったユーザーには取引所の自己資産で全額補償することを約束している。加えて、Upbitは他の取引所とも連携し、盗み出された仮想通貨が現金化されないよう包囲網を構築している模様だ。
先日、韓国で仮想通貨関連法案が可決され、取引所は将来的により厳格なコンプライアンスやセキュリティシステムの運用が求められるようになる。今年4月には大手取引所である韓国のコインネストがサービスを停止するなど、既に国内市場では淘汰が始まっているようだが、Upbitはこの危機を乗り越えることができるのか、今後も同取引所の動向に注目していきたい。
release date 2019.11.28
Upbitでのハッキング被害を受け、仮想通貨市場はパニックに陥ると予想されていたが、ビットコイン価格におけるネガティブな動きはほぼ観測されず、その影響は非常に限定的なものとなった。同じくイーサリアムも142ドルラインに向かって小規模な下落を見せたものの、そこから数時間後には大台の150ドルを突破し、上昇トレンドの始まりを予感させる力強い値動きを示している。今年5月に大手取引所のバイナンスがハッキング被害を報告した際には、それがビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)やライトコイン(Litecoin)の大幅な価格下落の要因となったことを考えると、今回はビットコインの半減期を前に漂うポジティブなセンチメントに救われた可能性が高いと言えるだろう。仮想通貨市場ではUpbitの続報に注目が集まっているが、このハッキング事件はどのような結末を迎えるのか、今後もその展開を見守っていきたい。
作成日
:2019.11.28
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー