作成日
:2019.11.07
2021.08.31 15:29
大手仮想通貨取引所のBinance【以下、バイナンスと称す】が、ウクライナ政府と仮想通貨分野で協業し、国内金融システムのデジタル化に向けた支援を提供する契約に合意したことが明らかになった。
今月6日の発表によると、ウクライナのデジタル変革省(Ministry of Digital Transformation)は、国内でデジタル資産および仮想通貨の法的地位を確立することを目的にバイナンスとの覚書に署名したという。今年9月に新設されたウクライナのデジタル変革省は、国内のデジタル経済の拡大と政府のオンラインサービスの拡充を使命としており、この契約の下、既にバイナンスとの共同ワーキングループを立ち上げて将来的な仮想通貨市場の創出とその規制について議論を始めている。バイナンスはブロックチェーン技術を駆使しており、透明性が高く効率的なシステムの開発に貢献する他、国内の投資および事業開発を促進することが期待されているようだ。
バイナンスは首都のキエフでウクライナ政府関係と会談する予定だが、同取引所のCEOであるChangpeng Zhao氏は、同国での仮想通貨の合法化と規制環境の整備が海外からの投資を呼び込み、国内経済を刺激する要因になると述べている。ウクライナでは仮想通貨を合法化する動きが活発になっており、先日、Oleksiy Zhmerenetsky議員が国会に提案する3つの仮想通貨関連法案をFacebook(フェイスブック)上で公開した。また、Zhmerenetsky議員はこの法案の採用が近いと言及し、その投稿にコメントが多数寄せられるなど、大きな反響を呼んでいるという。
これに関してデジタル変革省のMykhailo Fedorov大臣は次のような見解を示している。
ようやくウクライナでも行政および立法機関、市場が仮想通貨を規制する重要性を理解するようになりました。デジタル変革省はウクライナの仮想通貨市場を快適で競争力のあるものにしたいと考えています。
Mykhailo Fedorov, Minister of Ministry of Digital Transformation - Binance Blogより引用
デジタル変革省は仮想通貨関連法案について楽観的な見方をしており、今年度末までにこの法案が国会で審議にかけられると予想しているようだ。バイナンスは韓国市場への進出を計画するなど、グローバル市場での事業拡大を積極的に進めているだけに、ウクライナ政府が国内市場を開放したことはまたとないチャンスだと言えるが、今後も同取引所の取り組みに注目していきたい。
release date 2019.11.07
昨年10月、ウクライナは仮想通貨の合法化を目指すと発表しているが、今回、新設されたデジタル変革省がバイナンスと契約を結んだことで、その構想がいよいよ現実的なものとなりつつあるようだ。産業が乏しい東欧諸国の中には、ウクライナと同様に仮想通貨分野に積極的な投資を行う国家が多く存在し、仮想通貨マイニングやブロックチェーン開発が盛り上がりを見せている。そこに目をつけた仮想通貨関連企業は同地域に次々と事業を展開しており、昨年11月にはHuobiがロシア法人設立で市場開拓に注力することを明らかにした。その他にも多くのマイニング事業者が安価なマイニングリソースを求めて、近隣のリトアニアやベラルーシ、ジョージアなどの小国に集中している状況だ。電力需要の激増や環境汚染、マイニング機器の密輸など、それに伴う新たな問題も発生しているようだが、これら東欧諸国の仮想通貨市場はどのような発展を遂げるのか、今後もこれら国家の動向を見守っていきたい。
作成日
:2019.11.07
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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