Select Language

待望のBakktによるビットコイン先物ローンチもビットコイン価格は後退

待望のBakktによるビットコイン先物ローンチもビットコイン価格は後退

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
待望のBakktによるビットコイン先物ローンチもビットコイン価格は後退

update 2021.08.31 15:29

期待とは裏腹に9,900ドルを割り込む弱気な動き

インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)【以下、ICEと称す】が手がける仮想通貨取引プラットフォームのBakktが現物決済のビットコイン(Bitcoin)先物を提供開始したことが、現物市場の価格上昇を招くと予想されていたが、期待とは裏腹にビットコイン(BTC/USD)価格は9,900ドルを下回る水準にまで後退した。[1]

一部の予想では、Bakktが提供する週次の先物契約が最初の満期日を迎えることもあり、ビットコインのボラティリティが上昇すると同時に、買い圧力が強まると考えられていたが、ビットコイン価格は1万ドルを割り込む弱気な値動きを見せた。これに関してThree Arrows CapitalのCEOであるSu Zhu氏は、Bakktのビットコイン先物が短期的に需要を拡大する可能性は低いと指摘し、このデリバティブ商品が現物市場に影響を与え始めるまでには数日から数週間の猶予があることを示唆した。

また、Zhu氏はBakktのビットコイン先物に関して次のようにコメントしている。

まずBakktのビットコイン先物は徐々に市場に浸透し、次の段階で主流な商品となる可能性が高いと言えるでしょう。全てのブローカーが決済処理に対応できるわけではなく、投資家もどのようなリスクが潜んでいるのか様子見にまわるため、現実的に先物商品が初日から市場に受け入れられることはほとんどありません。

Su Zhu, CEO of Three Arrows Capital - Twitterより引用

Bakktがビットコイン先物の提供を開始してから、同取引所では28BTC(約28万ドル)相当の月次契約が取引されているが、この額は当初の予想を大きく下回るものになったという。CMEグループのビットコイン先物が最初の週に4億6,000万ドル、今年5月に13億ドル以上の取引量を記録したことを考慮すると、Bakktにかかる期待がどれほどのものだったかがうかがえる。短期的な成果は得られなかったものの、中期的にはBakktのビットコイン先物が仮想通貨市場のモメンタムを助長し、現物市場のトレンドを形成する可能性も十分にあると言えるだろう。

仮想通貨アナリストのMatt Odell氏は、Bakktがビットコイン先物をローンチしたことでビットコインの信頼性が大幅に向上すると述べ、インフラを構築することに意義があると発言したICEの会長であるJeff Sprecher氏の意見に同調している。また、BlockstreamのCEOを務めるAdam Back氏は、Bakktの先物市場が成熟すれば、仮想通貨デリバティブのシェアが拡大するとの見解を示した。米SECはビットコインETFの申請を延期しているが、VanEckとSolidXがビットコインETF(上場投資信託)を立ち上げるなど、機関投資家の需要を取り込む動きが活発になってきている。今後仮想通貨市場はどのような反応を示すのか、引き続きビットコイン価格および市場全体の動向に注目していきたい。

release date 2019.09.24

出典元:

ニュースコメント

レンジ相場でブレイクアウト発生の兆し

先日、780ドルの反発を見せたビットコイン価格は、今回一時的な下げトレンドが発生したことから、支持線となっている同価格帯を再び試しに向かう可能性が出てきた。現在、1日足のチャートではレンジ相場における三角保ち合いが発生しており、これが下方向にブレイクアウトした場合、ビットコイン価格が約34%下落するとの分析もある。反対に上方向にブレイクアウトすれば、直近のターゲットとなる23.6%のフィボナッチ比率線が存在する1万1,300ドル付近まで一気に突き上げる可能性も秘めているが、それが現実のものとなるためにはBakktのローンチ以上の好材料が必要となるだろう。Bakktの船出は期待を裏切るものとなったが、業界関係者の多くは楽観的な見方をしており、中長期的には主要な仮想通貨デリバティブ市場になることが予想されているだけに、今後も同取引所の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2019.09.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル