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米SEC、ビットコインETFの申請に対する回答を延期

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update 2021.08.31 15:26
米SEC、ビットコインETFの申請に対する回答を延期

update 2021.08.31 15:26

好調なビットコイン価格の一時的な下落を招く

米国証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】は、Bitwise Asset Management, Inc.(本社:300 Brannan Street Suite 201 San Francisco, CA 94107[1])【以下、Bitwiseと称す】が申請していたビットコイン(Bitcoin)ETF(Exchange Traded Fund)に対しての回答を延期することを発表した。[2]

BitwiseがSECに申請したビットコインETFは、同社のBitwise Bitcoin Total Return Indexに連動した商品であり、仮想通貨市場への投資を促進する目的があるという。公開された文書によると、SECは、規制変更などの可能性を含めた検討に時間を要すると判断し、Bitwiseへの回答を延期することを決定している。新しい回答期限は非公開となっているが、今年中の承認は難しいとの予想もあり、この発表を受けた仮想通貨市場では、ビットコイン価格が当日の高値である8,335ドルから約5%下落するなど、悲観的な反応が見受けられた。

SECは、昨年1月にBitwiseの申請を受けているが、規定の45日以内(4月1日まで)に判断を下せなかったことから、回答期限を5月中旬に再設定した経緯がある。他の企業による申請も同様の状況に陥っており、例えば、ニューヨークを拠点にする大手ETFプロバイダーのVanEckは、ブロックチェーンを開発するSolidXと共同でビットコインETFの申請を行ったものの、回答期限の延期を言い渡されている。VanEckのビットコインETFは、現物資産で価値を裏付けることを新しく提案しており、承認が有力視されていたが、結局、同社はSECへの申請を一旦保留する模様だ。

BitwiseのビットコインETFも、第三者のカストディ企業が現物資産の100%をコールドウォレットで管理する安全性の高いスキームを提案しており、承認されれば、インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)が運営するNYSE Arcaにリスティングされることになる。原資産となるBitwiseのインデックスも、多くの仮想通貨取引所の価格を参照し、申し分ない安定性を維持しているため、SECによる早期承認に期待しながら今後の状況を見守っていきたい。

release date 2019.05.15

出典元:

ニュースコメント

勢いを増す仮想通貨市場で二の足を踏むSEC

これまで仮想通貨市場では、詐欺的なICO(イニシャルコインオファリング)やマネーロンダリングなどの犯罪利用が頻発していたが、規制当局や仮想通貨関連企業の取り組みの成果もあり、現在、有効な投資先としての再評価が進みつつある。先日、第1四半期の投資レポートを公開したグレースケールは、実際に仮想通貨を投資対象とした商品の購入が増加傾向にあることを報告している。しかしながら、これらの仮想通貨関連商品は、投資信託という形態で提供されているため、ETFほどの波及力はなく、市場への浸透は極めて低速だと言えよう。商品の性質的に投資信託とETFは、それほど大差があるようには感じられないものの、SECは潜在的なリスク要因を懸念して二の足を踏んでいるようだ。仮想通貨市場が確立されたことで、米国の金融業界に変革の波が押し寄せてきているが、SECはどのような舵取りを行うのか、今後の動向にも注目していきたい。


Date

作成日

2019.05.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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