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グレースケール、第1四半期の投資レポートを公開

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update 2021.08.31 15:26
グレースケール、第1四半期の投資レポートを公開

update 2021.08.31 15:26

仮想通貨関連の運用資産残高が4,270万ドル増加

仮想通貨関連のファンド型商品を運用するGrayscale Investments【以下、グレースケールと称す】は、2019年の第1四半期における投資額と顧客層の変化を示す投資レポートを公開した。[1]

報告によるとグレースケールは、合計12億ドルの運用資産残高(Asset Under Management)を誇り、第1四半期の資金流入額は、2018年第4四半期の3,010万ドルから4,270万ドルまで約40%以上の飛躍的な上昇を見せたという。これらを含む過去12か月間に流入した資金の99%は、同社のBitcoin Trustに充てられており、その傾向は前年度から更に強まっているようだ。

また顧客層別の分析では、ヘッジファンドによる投資が、前年第4四半期の100万ドル以下から、2,400万ドルへと爆発的な成長を示し、海外の顧客からの投資も、約半数にまで増加したことがわかっている。第1四半期における顧客層の割合では、機関投資家が73%と変わらず、富裕層などの認定投資家が1%に減少、対象的に同族経営企業が10%に拡大した。残りは、退職口座(Retirement Account)に分類されているが、第1四半期での大きな変化は見られなかった。

グレースケールは、ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする主要な仮想通貨を投資対象としたファンド型商品も開発しており、例えば、イーサリアム(Ethereum)やライトコイン(Litecoin)の投資信託なども提供しているという。ここ数日間ビットコインの強い上げトレンドに先導され、仮想通貨市場全体が盛り上がっているため、今後もグレースケールの躍進に期待できよう。

release date 2019.05.14

出典元:

ニュースコメント

個人年金の投資先となる仮想通貨

米国では、企業年金の対象とならない人々が、老後の資金を積み立てるために個人退職口座(Individual Retirement Account)を証券会社に開設することができる。個人退職口座は、運用の課税が免除されており、通常の投資に比べ税制面で大きなアドバンテージを持つため、米国では人気の投資方法であると同時に市場に資金を供給する主なパイプ役となっているという。年金という側面から、通常は株式や債券といった安定した成長が望める市場への投資に利用されるケースが多いが、今回グレースケールの発表にもあったように、仮想通貨市場も、少なからずその恩恵を享受し始めている。ある調査では、既に退職者の3%がビットコインを長期保有していることが明らかになった。この流れは、今後も加速していくことが予想されているが、グレースケールは、#DropGoldというプロモーションを世界的に展開するなど、早くもその中心的な存在となりつつあるようだ。


Date

作成日

2019.05.14

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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