Select Language

バイナンスで異常な価格の注文成立が観測される

バイナンスで異常な価格の注文成立が観測される

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
バイナンスで異常な価格の注文成立が観測される

update 2021.08.31 15:26

市場価格から1万%以上割高な価格での売買

世界最大の仮想通貨取引所であるBinance【以下、バイナンスと称す】にて、ライトコイン(Litecoin)の買い注文が異常な価格で成立し、あるトレーダーが巨額の損失を負ったことが明らかになった。

バイナンスでは、数日前に別のトレーダーが、あるトークンの成行注文(マーケットオーダー)が市場価格の1万7,000倍にあたる40万ドルで成立したことを報告していたが、今回はライトコインとステーブルコインであるパクソス(Paxos)の通貨ペアで、1LTCあたり10万ドルの取引が観測された。この原因に関して、SNS上では様々な憶測が飛び交っており、一部では単純なデータエラーが反映された結果だと信じられているようだ。

前回同様のエラーが発生した後、バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao氏は、成行注文の最大価格差を500%に設定したと伝えたが、今回のケースでは市場価格との乖離がそれを遥かに上回る1万1,000%となったため、その対策の有効性に疑問の声が上がっている。このような異常な価格の取引が成立していること自体、バイナンスの信用問題に関わると考えられるものの、今の所、同社の取引量に影響は及んでいないようだ。

このような事態を避けるためにインドの取引所であるKoinex(本社:Unit No. 614, 615, 616, 6th Floor, B Wing, Shah & Nahar Industrial Estate, Dr E Moses Rd, worli, Mumbai, Maharashtra 400018[1])では、価格差が50%を越えると成行注文が成立しないような仕組みを導入し、経験の浅いトレーダーらを保護する動きを見せている。価格差によって注文に制限を設けるという方法には、議論の余地はあるものの、バイナンスにおいては、注文を発行する際に警告文をポップアップさせるなど、何かしらの対策が必要となるであろう。

release date 2019.05.15

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場における成行注文の危険性

成行注文は、取引執行の価格を指定する指値注文と比較すると、迅速に注文を成立させることができるため、瞬時の判断が勝敗を分けるデイトレーダーなどには広く用いられている。その反面、急な相場変動には弱く、思いもよらない価格で注文が成立する可能性があることから、どの取引所でも安易な利用は推奨されていない。特に仮想通貨市場では、バイ・アンド・ホールドのスタイルが基本で流動性が低いため、気配値が乖離する危険性が高く、ポジションを取った瞬間に大きな含み損を背負う不利な状況に陥る場合もある。一般的な証券会社のプラットフォーム上では、成行注文の発注前に警告文が表示されることに加えて、ポジションサイズの制限などがプリセットされているが、シンプルなUI(ユーザーインターフェース)が主流の仮想通貨取引所では、このような安全策が省かれている場合もあるようだ。例えば、バイナンスのプラットフォームでは、直感的に操作できるように手持ち資金の配分割合と注文ボタンをクリックするだけで注文することができる。これらのUIを変更することは、操作性や利便性を損なう結果に繋がるかもしれないが、業界のトップを走るバイナンスには、安全性との両立を目指して改善に取り組んで欲しい。


Date

作成日

2019.05.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからコインチェックに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについても解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からコインチェック(Coincheck)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.17 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル