作成日
:2019.08.16
2021.08.31 15:30
英国・ロンドンを拠点とするActivTrades(本社:1 Thomas More Square, London E1W 1YN, United Kingdom
)のシニアアナリストのRicardo Evangelista氏とテクニカルアナリストのPierre Veyret氏が、それぞれ足元のユーロと欧州株式相場に関する見解を明らかにした。ECB(European Central Bank, 欧州中央銀行)理事会メンバーであるオッリ・レーンフィンランド中銀総裁が9月のECB理事会で新たな景気刺激策を導入する可能性があるとの見方を示したことを受け、ユーロ/米ドルは1.11米ドルを下回って推移している。ドイツのリセッション懸念やイタリアの政治不安が浮上する中、ECBが欧州の景気を下支えすべく、追加の金融緩和策が必要であると主張していることから、Ricardo氏はユーロが更に下落する可能性があると発言した。
Pierre氏は欧州株式に関し、軟調な経済指標と激化する米中貿易摩擦を背景として、市場の先行き見通しに不透明感が高まっているという。トランプ米大統領が、中国は米国が提示した条件を飲まなければならないと発言する一方で、中国は米国による直近の制裁関税は従来両国で合意に達した内容に違反するものであると主張しており、米中貿易交渉に進展はみられていない。また、8月23日にワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムにてジェローム・パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が講演を行う予定となっているが、FRBがグローバルリセッションを回避すべく更なる利下げを行うと、各国のトレーダー達が予想している状況だ。
release date 2019.08.16
2018年初頭に1.24米ドル台まで上昇したユーロ/米ドルは、その後下落トレンドから抜け出せず節目の1.10米ドル割れが迫ってきている。ユーロ下落の背景には複数の要因が絡んでいるが、特に欧州の経済大国であるドイツの景気鈍化懸念が台頭していることが大きく影響していると考えられる。同国の6月の輸出及び鉱工業生産がそれぞれ前月比で減少となる軟調な結果で終わったことに加え、4~6月期実質国内総生産(GDP)がマイナス成長となったことなどが投資家の失望売りを誘った模様だ。更に、FX大国ドイツでは新規制策の影響が拡大しており、各ブローカーは顧客取引の減少と規制対応コストの増加に苦しんでいる。ドイツの有力ブローカーのひとつであるCMC Marketsが決算低迷を発表する一方で、ドイツの金融監督当局であるBaFinは個人投資家向けCFD取引規制策を継続させる方針を明らかにしており、同国の金融市場が拡大するきっかけを見いだせていない状況だ。9月12日に開催されるECB理事会では、0.1%の利下げと月500億ユーロほどの債券購入が発表されるとアナリストの間で予想されているが、ドイツを始め欧州経済を下支えすべく、マリオ・ドラギECB総裁が如何なるマジックを披露するか市場の注目が集まっている。
作成日
:2019.08.16
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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