Select Language

BaFin、個人投資家向けCFD取引規制策を継続

BaFin、個人投資家向けCFD取引規制策を継続

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.26 12:49
BaFin、個人投資家向けCFD取引規制策を継続

update 2022.01.26 12:49

引き続き徹底した個人投資家保護策を実践

ドイツ連邦金融監督局(Die Bundesanstalt für Finanzdien Stleistungsaufsicht)【以下、BaFinと称す】が、個人投資家保護を目的としたCFD取引規制策を今後も継続適用させる意向を明らかにした。[1]

2017年5月より、BaFinは現行のCFD取引環境について、個人投資家保護に重大な懸念が生じているとの認識から、レバレッジ制限やゼロカットシステム、インセンティブ供与の制限、リスク警告の表示義務といったCFD取引規制策を導入している。その後、Plus500 LtdやIG Group Holdings plc、CMC Markets plcといった有力ブローカーがBaFinのCFD規制策に賛同する立場を示している。

またBaFinは、CFD取引による損失が投資金額の範囲に留まらず、その数倍にも上る甚大な損失を個人投資家にもたらすとの認識を示し、個人投資家の損失リスクを減少させるべく、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が導入したレバレッジ制限やゼロカットシステムなどを継続的に適用させるとのことだ。また、初めて取引をする際のボーナスクレジットや手数料のディスカウントなど、各種インセンティブの供与により個人投資家がCFD取引のリスクを誤認しないよう、標準化されたリスク警告を表示する必要性についても指摘している。さらに、現行の一時的な規制策の適用期限経過後には、BaFinが策定する行政法(General Administrative Act)を活用することで、ドイツ国内での規制をESMAの永続的CFD規制策の基準と一致させる見通しである。

なお、ESMAがCFD提供業者に対する警告文を発令した他、CySECがブローカーに子会社情報報告義務を課す通知を発令するなど、欧州全域で規制強化が推し進められている。各ブローカーにとっては、規制を遵守した透明性の高い経営体制を構築することが急務であるといえるだろう。

release date 2019.07.25

出典元:

ニュースコメント

厳しすぎる規制によりモラル・ハザードの危険性も

2018年8月に導入されたESMA新規制により、EU圏内のリテールブローカーでのハイレバレッジ提供が制限されたことで、特に初心者・中級者を中心とする比較的投資額の少ない個人トレーダーは取引に際して多額な初期投資が必要となるなど、昨今のEU圏内での個人トレーダーを取り巻く市場環境は良好な状態とは言えない状況となっている。EU圏内におけるFX市場は英国でEUからの離脱強硬派として知られるボリス・ジョンソン前外相が次期首相として決定されたことで、ハードブレクジットに発展する可能性が濃厚となるなど、懸念材料が多く、取引を控える動きがある一方、値動きの激しいポンド銘柄を中心に短期的な利益を求めるトレーダーによる取引が行われる動きもあり、依然として不安定な状況となっている。このような市場背景の中、自由な取引環境を求めてEU圏外のブローカーへのトレーダーの流出が続いている。EUの経済大国であるドイツが徹底した取引規制政策をとったことで、周辺国もこの決定に同調する可能性があり、厳しすぎる規制はモラル・ハザードを招く原因となるのではないかとの懸念も上がっている。安易な規制強化に走らず、適切な規制が行われることで、投資家保護が行われる事に期待したい。


Date

作成日

2019.07.25

Update

最終更新

2022.01.26

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

bitwallet &Titan FX トレードコンテストを開催!賞金総額最大400万円

海外FX業者のTitan FXが、「bitwallet &Titan FX トレードコンテスト」を開催することを発表しました。コンテストでは専用のデモ口座を使用するため、自己資金をリスクにさらすことなく参加できます。上位入賞者には賞金も贈られます。
update2024.05.02 20:30

仮想通貨SUIのステーキング利率は?やり方やリスクを解説

仮想通貨SUIは、レイヤー1ブロックチェーンSuiのネイティブトークンです。Suiでは、PoSの派生系であるDPoSによりSUIのステーキングが可能です。当記事では、SUIをステーキングする方法やステーキング利率、ステーキングのリスクをご紹介します。
update2024.05.02 20:00

仮想通貨REZの将来性は?イーサリアムのリステーキングプロトコルRenzoについて解説

仮想通貨(暗号資産)REZは、リステーキングプロトコルRenzoのネイティブトークンです。Renzoは、イーサリアム(ETH)のリステーキングを簡単に実行できるプラットフォームとして機能します。
update2024.05.01 20:00

リピート注文その1|最良の取引戦略の1つリピート注文とは

リピート注文(グリッドトレード)は、インディケータに関する知識を必要としないシンプルな手法です。注文を設定した後は、単純なルールに従って行動するだけです。
update2024.04.30 20:30

メタマスク(MetaMask)のエアドロップ確認機能とは?特徴や使い方を解説

分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)に、エアドロップ確認機能が追加されました。これにより、エアドロップの受け取り資格の有無を、メタマスク上で簡単にチェックすることが可能になっています。当記事では、エアドロップ確認機能の特徴や、対応しているブロックチェーン、使い方を解説します。
update2024.04.26 21:00

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル