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ロビンフッド、FCAよりブローキング業務認可を取得

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update 2022.09.19 16:26
ロビンフッド、FCAよりブローキング業務認可を取得

update 2022.09.19 16:26

投資プラットフォームの提供に向け英国チームを編成中

米国のシリコンバレーを拠点とし、取引手数料無料のモバイルアプリを提供するRobinhood Markets, Inc.【以下、ロビンフッドと称す】は8月7日、傘下のRobinhood International, Ltd【以下、ロビンフッド・インターナショナルと称す】が英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】より、英国におけるブローカレッジ業務認可を取得したことを発表した。[1]

ロビンフッドはFCAより業務認可を取得したことで、英国にて投資プラットフォームの提供を行うことができるようになり、グローバル戦略を推進させるべく大きく前進したと述べている。ロビンフッド・インターナショナルの社長を務めているWander Rutgers氏が、英国オフィスの経営も兼任する見通しである。Wander氏のキャリアを振り返ると、個人の貯蓄をサポートするサービスを手掛けるPlum Fintechにて、投資・貯蓄商品部門の責任者を務めていたほか、TransferWiseでは商品・コンプライアンス・オペレーションチームの統括業務を担っていた。なお、現状においては英国で投資プラットフォームのリリースに漕ぎ着けてはいないものの、コンプライアンスやオペレーション、顧客動向リサーチ、マーケティング分野の人材を採用し、ロンドンオフィスのチームを構築している段階とのことだ。

新たな業務認可の取得に際し、Wander氏は以下のようにコメントしている。

本日は我が社にとって新たな章の幕開けとなります。英国で我が社が誇る投資プラットフォームを提供する大きな一歩を踏み出すと共に、新たな国際市場の開拓に貢献できることを喜ばしく思っております。

Wander Rutgers, President of Robinhood International - Finance Magnatesより引用

また、ロビンフッドはロシアの億万長者であるYuri Milner氏が率いるDST Globalが主導し、Ribbit CapitalやNEA, Sequoia, Thrive Capitalといった投資家が参画する形で、3億2,300万ドルの資金調達に成功している。これにより、同社の企業価値は76億ドルとなり、2018年に実施されたシリーズDラウンド(スタートアップの資金調達における一段階)の時点から20億ドル増加していることになる。なお、レボリュートが株式取引手数料無料サービスを開始したほか、eToroも手数料無料サービスを開始するなど、顧客ニーズの高い取引手数料無料サービスを強化する企業が急増している。今回、ロビンフッドは本拠地の米国に加え新たな市場開拓への足掛かりを掴み、人気高まる投資関連アプリを提供することで、更なる業績拡大が期待できそうだ。

release date 2019.08.09

出典元:

ニュースコメント

米国ミレニアル世代のハートを鷲掴みしたロビンフッドの快進撃

ロビンフッドの本拠地である米国では、1981年から96年の期間に誕生した人口層であるミレニアル世代(2019年時点で23歳から38歳)が台頭している。コンピュータやインターネットに精通したデジタルネイティブである同世代は、米国の全労働人口の35%を占め、他の世代と比較してもその存在感が増している状況だ。そして、ミレニアル世代の人々にとって、伝統的な金融機関が行う対面サービスに対する需要度が高くない一方、スマートフォンの活用が生活の一部になっているため、各企業にとっては、同世代の消費特性を踏まえた商品開発及びマーケティングを行うことが重要なテーマとなっている。そのような市場環境下において、ミレニアル世代の特性を的確に掴み、爆発的に顧客数を伸ばしているのがフィンテック企業のロビンフッドだ。同社は、株式からETF、オプション、仮想通貨に至るマルチアセットクラスの取引手数料無料モバイルアプリを提供しているが、その投資プラットフォームはシンプルな設計であるため、投資初心者でも使い勝手が良く、幅広い投資家層から支持されている。既に利用者数は1982年にオンラインブローカレッジ業務を開始したE*Tradeに匹敵するほどまでに拡大しているようだ。今回、ロビンフッドは英国で市場開拓を図ることになるが、FCAが仮想通貨デリバティブ商品の禁止を検討するなど規制を強化する中、米国での成功体験をもとに、どれだけのファンを獲得できるか、その動向に注目したい。


Date

作成日

2019.08.09

Update

最終更新

2022.09.19

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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