作成日
:2019.07.31
2021.08.31 15:30
現在、ビットコイン(BTC/USD)価格は9,900ドルから9,300ドルの価格帯でレンジ相場の様相を呈しており、ビットコインキャッシュ(BCH/USD)やビットコインSV(BSV/USD)、ビットコインゴールド(BTG/USD)など、主要な仮想通貨も同様の動きを見せている。
年始から好調な価格推移を見せていたビットコインは2万ドルに到達する可能性も囁かれ、7月中旬には日間取引量が250億ドルを突破したが、ここ数週間でそれが140億ドルまで落ち込み、ブレークアウトが発生する兆候もなく、値動きに停滞感が表れ始めているようだ。この流れは他のビットコイン系の派生通貨にも影響を及ぼしており、テクニカル分析の結果もこれらの仮想通貨が調整相場に突入したことを示しているという。
先月、直近の高値である518ドルを記録したビットコインキャッシュは、今月15日にその価格が50%以上急落し、最終的に255ドルの安値を付けた。1日足のチャートでは下方向への圧力を示すフラッグポール(旗型のパターン)が形成された後も、弱気な値動きが継続しており、直近の支持線を割れば200ドル付近まで価格が下落する可能性があることが表れている。また、支持線や抵抗線の位置を割り出すフィボナッチ比率を参照すると、18.16%と23.6%の比率線が抵抗となっているため、価格が上昇に転じても直ぐに反発する展開となることが予想できる。加えて4時間足のチャートではボラティリティの傾向を表すボリンジャーバンドが収縮を起こしており、ブレークアウトの瞬間が近づいていることを仄めかしているが、価格が下方に存在する61.8%のフィボナッチ比率線を割れば弱気の継続がより確定的になりそうだ。
7月上旬、ビットコインSV価格は50日移動平均線を下抜けて48%の急落を見せたが、更に下にあった150日移動平均線でリバウンドし、再び同水準の価格帯にまで復帰した。ここ3日程は100日移動平均線に向かって若干の下げとなっているが、このラインをブレイクしなければ上昇の見込みもある。12時間足チャートのフラッグポールによるもみ合いを上抜けすれば一気に41%のプラスとなる200ドルに到達する可能性も生まれるものの、反対に100日移動平均線を割り込めば、価格は再度150日移動平均線に向けて下げ始めるだろう。
3日足チャートにおけるビットコインゴールド価格は31.5ドルの抵抗線を超えることができず、7月後半にかけて18ドル付近の支持線まで下げてきている。この支持線はこれまで何度も押し下げられる価格を跳ね返し、重要なリバウンドポイントとして意識されてきたが、ここを下抜けると15.5ドルや12.3ドルの水準まで価格が後退する可能性もあるようだ。この状況に関して1日足および12時間足チャートのTDシーケンシャルインディケーターは、18ドル付近の支持線が維持されることを暗示すると同時に、価格が強気に動いた際には27ドルのトレンドラインがターゲットとなることを示している。
これらのビットコイン系の派生通貨が一時的な調整相場に入り、仮想通貨市場全体に影響を与えていることは明らかだが、再び上げトレンドに突入する目がないわけではない。ビットコインキャッシュに関しては、ボリンジャーバンドの上値である326ドルをブレークすれば直ぐにでも上昇に転じる可能性もある。一方、ビットコインSVおよびビットコインゴールドは、テクニカル指標のパターンが異なるため、しばらく経過を見守る必要がありそうだが、引き続き主要通貨の動きに注目していきたい。
release date 2019.07.31
先日、ブロックサイズを拡張するためビットコインSVはハードフォークを実施し、一部混乱を招くトラブルがあったものの、システムのアップデートに見事成功している。通常、このようなブロックチェーン技術の進歩につながる開発関連のニュースは、仮想通貨価格にポジティブな影響を与える傾向があるが、ビットコインSVはその他要因も合間ってハードフォーク直後から10%近い価格の下落に見舞われた。一説では、ブロックサイズを変更したことが引き金となり、システムの公平性や安全性が損なわれるとの不安が仮想通貨コミュニティに広がったことが、この急落を誘発したと指摘されているようだ。今後、Facebookの仮想通貨プロジェクトであるリブラ(Libra)の進退やテザー(Tether)の準備金をめぐる裁判など、仮想通貨市場では重要なイベントが控えているだけに、再び仮想通貨価格が復調に向かうことに期待しながらその展開を見守っていきたい。
作成日
:2019.07.31
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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