作成日
:2019.06.28
2021.08.31 15:26
約1年ぶりにビットコイン価格が1万ドルを突破して以来、その価格(BTC/USD)は上昇を続け、1万4,000ドルをうかがう水準にまで達している。 一時期ビットコイン価格が2万ドルに達する可能性もみられていたが、ここに来て大幅な調整に入る可能性があることが指摘されている。
3日足のチャート上のフィボナッチ比率線を参照すると、ビットコイン価格が50%比率線を勢い良く突破し、1万3,500ドル付近に存在する61.8%比率線を目指すには十分な位置に付けていることがわかる。しかしながら、その価格帯は利益確定エリアとなる可能性があり、ビットコイン価格が本格的な調整に入ると38.2%比率線の9,600ドル付近まで転落する恐れもあると見られている。2016年半ばに同様の動きが発生した際には、2015年1月14日にビットコイン価格が164ドルで底を打った後、61.8%のフィボナッチ比率線が存在した790ドルまで380%も上昇したが、最終的に38.2%比率線まで38.37%も戻す結果となっている。
また、12時間足のチャート分析では、ロウソク足が上方に放たれるコマのパターンを形成し、ビットコイン価格が下げ相場に転じる可能性があることが案じられている。このロウソク足のパターンは、買いと売りの力が拮抗していることを意味するものの、次に強い陰線が現れれば弱気のシグナルだと取ることができる。更に12時間足チャート上では、ビットコイン価格が短期(ロウソク足7本分)の移動平均線を下抜けした場合、長期(ロウソク足30本または50本分)の移動平均線および38.2%のフィボナッチ比率線が存在する9,600ドル付近が下げ止まるポイントとなることが強調されている状況だ。
反対に4時間足のチャート上では、長い足のチャートとは異なる現象が観測されており、6月10日以来、右肩上がりのトレンドラインがビットコイン価格を高値へと導いていることが見受けられる。もしこの上昇が継続すれば、トレンドラインの下限値である1万1,600ドルが強力な支持線となり、価格が反転する可能性もあるが、下抜けした際にはやはり9,600ドル付近まで引き戻されるだろう。
健全な市場環境の下では、価格上昇にはある程度の調整は付き物であり、実際に2017年にはおよそ30%から40%の揺り戻しの後にビットコイン価格が高値を更新する動きが度々観測された。そのため、ビットコインが価格調整のフェイズに移行することは時間の問題だと考えられるが、今後も仮想通貨市場の動きを注視していきたい。
release date 2019.06.28
株や仮想通貨のテクニカル分析に利用されるフィボナッチ比率線は、イタリアの数学者が発見したフィボナッチ数列の隣り合う数の比率を可視化したものであり、相場に参加する投資家の無意識な集団心理を読み解くことに役立てられている。フィボナッチ比率線は様々な自然現象に1対0.618という黄金比が組み込まれていることを価格チャートに当てはめて、押し目や戻りの深さを予想するが、その有効性には賛否両論あるようだ。黄金比が最も効率が良い形だと仮定すると、投資家がフィボナッチ比率線の通りに投資行動を繰り返すことも合点が行くが、そもそも現実にはノイズが多すぎて理想的なチャートパターンが現れること自体少ない。しかしながら、フィボナッチ比率線が投資家の間で意識されていることは事実であり、価格決定における判断材料のひとつとなっていることは間違いないと言えるだろう。今回、ビットコインが1万ドルを割る水準にまで価格を戻す可能性が示唆されているが、どこまで下げることになるのか、今後の展開を見守っていきたい。
作成日
:2019.06.28
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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