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ユーロネクスト、オスロ証券取引所グループの買収を完了

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update 2021.08.31 15:26
ユーロネクスト、オスロ証券取引所グループの買収を完了

update 2021.08.31 15:26

引き続き全ての発行済み株式の取得を目指す意向

欧州最大の取引所の一つであるEuronext【以下、ユーロネクストと称す】は19日、ノルウェーのオスロ証券取引所と証券保管振替機関(株券等の保管、株主権利の処理・管理等を行う機関)を運営するOslo Børs VPS Holding ASA(本社:Tollbugata 2 Postboks 460 Sentrum, 0105 Oslo[1])【以下、オスロ証券取引所グループと称す】の発行済み株式の97.8%を買収したことを発表した。

2019年1月にユーロネクストがオスロ証券取引所グループの買収を模索していることが明らかになって以降、5月にノルウェー財務省がユーロネクストにオスロ証券取引所グループの買収認可を下したことを受け、6月末までに買収手続きを完了させる運びになっていた。ユーロネクストは買収完了後、オスロ証券取引所グループを完全子会社化する意向であると共に、6月28日までに未取得の発行済み株式の全てを買い付ける見通しである。仮に期限までオスロ証券取引所グループの全ての株式を買付できていない場合でも、強制買取制度を適用し全発行済み株式の取得を目指すとのことだ。

オスロ証券取引所グループの買収を巡っては、Nasdaq, Inc.【以下、ナスダックと称す】も2019年1月にユーロネクストによる買収案に対抗する形で公開買付案を提示していた。その後両社とも買付価格を引き上げることに加え、買付期間も延長し熾烈な買収合戦を繰り広げていたものの、ノルウェー財務省の決定を受け、ナスダックの間接子会社に当たるNasdaq ABが公開買付に必要な最低限の株式取得を断念する結果に終わった。ユーロネクストは積極的な買収戦略を通じ、欧州全域に最高クラスのサービスを提供する証券市場の形成を目標に掲げている。同社は、今回買収を完了したオスロ証券取引所グループを北欧地域のハブとして機能させる意向であり、今後両社の強みを融合した画期的なソリューションの提供が注目されている。

release date 2019.06.19

出典元:

ニュースコメント

ナスダックの仮想通貨市場参入

オスロ証券取引所グループの買収をめぐる株式争奪戦から手を引くこととなったナスダックだが、過去には証券保管振替制度に関連した企業の買収に成功した例もある。昨年、オスロと同じ北欧地域のスウェーデンに拠点を置くフィンテックプロバイダーであるCinnober(シノーバー)の買収を発表した際は、Cinnoberが提携している米国企業BitGo(ビットゴー)が持つ仮想通貨カストディアンサービスとの技術提携が期待された。仮想通貨のハッキング事件が相次ぎ、投資家の資産を保管する管理機関の必要性が議論されている中で、ナスダックなどの大手企業の参入は、仮想通貨カストディアンサービスの正当性も担保されると話題になった。管理手数料を収益とするカストディのビジネスモデルに否定的な意見もあるが、従来の証券取引システムに則ったサービスに安心感を覚える投資家の需要も一定数あると考えられる。 また、今年2月にはBitGoが1億ドルを補償する保険を提供するなど、ナスダック周辺では仮想通貨が従来の金融商品と同等に取引される基盤が徐々に構築されているようである。


Date

作成日

2019.06.19

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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