Select Language

eToro、Zcashの提供開始

eToro、Zcashの提供開始

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.09.21 10:24
eToro、Zcashの提供開始

update 2021.09.21 10:24

14種目の仮想通貨を投入し、仮想通貨関連ビジネスを強力に推進

ソーシャルトレーディング・プロバイダーのeToro(UK)Ltd.(本社:24th floor, One Canada Square Canary Wharf E14 5AB London, United Kingdom[1])が、匿名性の高い仮想通貨として知られるジーキャッシュ(Zcash)の提供を開始することが明らかとなった。

ジーキャッシュは2016年に開発され、プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work, POW、仮想通貨取引の承認システム)に基づく仮想通貨であり、匿名性を保った取引を行うことを可能とするP2P(ピア・ツー・ピア、ネットワークに接続されたコンピューター端末同士が直接通信する方式)決済プロトコルを採用している。また、2018年2月につけた史上最高値499ドルから現在はその10分の1ほどの値で推移しているが、CoinMarketCapによれば、市場規模で21番目に位置づける仮想通貨だ。

eToroの顧客は、この度ジーキャッシュが投資可能なポートフォリオに加わったことにより、ビットコイン(Bitcoin)やイーサリアム(Ethereum)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)、リップル(XRP)、ライトコイン(Litecoin)、イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)、ダッシュ(Dash)、ステラ(Stellar)、ネオ(NEO)、イオス(EOS)、カルダノ(Cardano)、アイオタ(IOTA)、バイナンス(BNB)を含め、合計14種類に及ぶ仮想通貨を原資産(現物)とする取引ができるようになる。またeToroでは、他の多くのブローカーと差別化を図るべく、単純に仮想通貨CFDを提供するだけでなく、eToroがカストディアン(資産を保護預かりする保管機関)として顧客の仮想通貨を管理するサービスを提供することで、顧客が原資産そのものを購入することが可能だ。

ジーキャッシュの提供開始に際し、eToroの共同創業者兼CEOであるYoni Assia氏は以下のようにコメントしている。

人から人、または会社から会社へ資金を送金する方法は、日進月歩進化しております。そのような環境下においては、競合他社がビットコインの特性を活かすと共に、ジーキャッシュが誇る高い匿名性のような更なる機能を追加した、新たな決済ネットワークを開発することも想定できるでしょう。そして我々としては、この度ジーキャッシュの提供を開始し、お客様にとって投資可能な仮想通貨の選択肢を更に広げることができることを喜ばしく感じております。

Yoni Assia, co-founder and CEO of eToro - Finance Magnatesより引用

またジーキャッシュが、様々な仮想通貨に分散投資するeToroのCryptoPortfolioにも加わることで、更なる分散投資を図ると共に、市場規模にして10億ドル超、最低月間平均取引高が2,000万ドルを誇るCryptoPortfolioの更なる利用拡大も期待されよう。

なお、仮想通貨業界に本格参入したeToroは、仮想通貨に投資する顧客層の拡充を図るべく、eToro独自のステーブルコインを発行する意向を示すなど様々な経営戦略を矢継ぎ早に打ち出し、仮想通貨関連ビジネスの拡大を急速に行っている状況だ。2018年12月に、eToroが仮想通貨ウォレットサービスの提供を開始した際には、ジブラルタルに設立したeToro Xが、ジブラルタルの金融監督当局である金融サービス委員会(Financial Service Commission)から分散台帳技術(Distributed Ledger Technology, DLT、データ記録を分散して管理)を活用したブロックチェーン企業に与えられるライセンスを取得し、顧客サービスの更なる充実も図っている。

release date 2019.01.25

出典元:

ニュースコメント

知名度向上によって規制が進む可能性も

ジーキャッシュは匿名通貨として知られ、取引の匿名性が確保される点が最も大きな特徴となる。しかし最近の匿名通貨の市場では、Vergeやイーサリアムなどの仮想通貨が台頭してきており、ジーキャッシュが他の仮想通貨に対し差異を生んできた匿名性のアドバンテージを発揮できなくなってきている。eToroは2007年の設立以来、取引銘柄の拡大を続けており、今回のジーキャッシュ取扱い開始は、著名な取引所での上場により、シェア拡大を狙うジーキャッシュとeToro双方の思惑が一致した結果と見ることができる。著名な取引所で取扱いが開始されることは、一仮想通貨にとって取引高やシェアを拡大する上で、大きなカギとなっており、今後、ジーキャッシュの名が更に認知されることは確実であろう。しかしながら、世界各国の政府は、匿名通貨の犯罪利用の危険性を危惧しており、日本でいえば、仮想通貨取引所での取り扱いは禁止されている。市場環境や各国の規制に左右されやすい匿名通貨だけに、知名度向上が原因となり、各国当局による規制がさらに進む可能性もあるため、今後の動きに注意が必要だ。今回のeToroでのジーキャッシュ取扱い開始が匿名通貨全体にとってどのような影響を与えていくのか注目したい。


Date

作成日

2019.01.25

Update

最終更新

2021.09.21

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル