Select Language

ビットコイン価格、1年間でボラティリティ低下が進む

ビットコイン価格、1年間でボラティリティ低下が進む

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
ビットコイン価格、1年間でボラティリティ低下が進む

update 2021.08.31 15:27

1月16日の日間ボラティリティは前年比98%減

弱気相場が継続する仮想通貨市場で投機的な動きが停滞しているために、ここ12ヶ月の間でビットコイン価格のボラティリティが急激に低下していることがわかった。

1日の高値と安値の差分から求められる日間ボラティリティに目を向けると、今月16日の値が61ドルなのに対して、1年前の2018年同日は3,468ドルを記録しており、前年比で98%の大幅なボラティリティの低下となっている。この日は、2018年の中でも極めてボラティリティが高かった1日で、26%もの価格変動幅を観測したことから、仮想通貨市場の混乱がピークに達していた様子が伺える。通常、急激な価格の下落とボラティリティの低下は並行して発生する傾向にあり、昨年1年間で74%の価格減となったビットコインもその例外ではないといえるだろう。

ビットコイン価格の平均日間ボラティリティは、日を追うごとに低下していき、第1四半期には973ドルだった値が、第2四半期には345ドル、第3四半期には245ドル、第4四半期には195ドルを記録し、顕著な傾向を示している。パーセンテージベースでは、2018年を通して9.14%から3.6%への低下となっている。2019年のビットコイン取引は、この流れを継ぐように静かにスタートしており、特に日間ボラティリティが200ドルだった今月12日は、ここ2ヶ月半で最もボラティリティが低い1日となった。

注目すべきは、長期に亘って低ボラティリティが続いた場合、大きな価格変動が起こる前兆である可能性もあるということだ。それが現実のものとなれば、ビットコイン価格が3,500ドルと3,700ドル付近で意識されている支持線/抵抗線を約1週間ぶりに突破するかもしれない。長期のテクニカル分析では、チャートが弱気なシグナルを示しているため、直近の下限値を更新する見込みの方が強いとされている。

例えば、先週から13%下げているビットコイン価格は、現在3,919ドルに位置する10週間の平均移動線の下で推移しているため、長期的な弱気相場が継続していると判断できる。また、4時間足のチャートで見ると、ダイアモンド型の底を形成しているビットコイン価格は、その保ち合いが崩れると一気に3,500ドルの支持線を割り込んでくることが現実的になる。売られ過ぎ、買われ過ぎといった相場の強弱や勢いを判断するRSI(Relative Strength Index)は41で、やや弱気に傾いていることを指しており、価格が支持線を突破してからも、まだまだ売られる余地があることを暗示している。[1]

しかしながら、反対に、ビットコインがこれら弱気のサインを否定する動きを見せた際には、反発して4,000ドルを超え、価格が回復に向かうことが予測されている。どちらにせよ、ボラティリティ推移の反発は避けられず、近々、大きな価格変動が発生する確率は高まっているといえるだろう。

release date 2019.01.18

出典元:

ニュースコメント

投機的な利用を脱して普及が進む仮想通貨

2018年を通して継続したビットコイン価格の急落は、マイニング企業や関連企業の没落を招く結果となったが、その反面で、投機的利用が中心となっていた仮想通貨市場を次のステップに推し進める要因ともなっている。特に2018年には、決済通貨としての利用環境が整備されており、昨年末の調査では、対象となった700人以上の15%ほどが海外送金の手段に仮想通貨を利用していることが明らかにされた。また、仮想通貨の現金化の手段のひとつである、仮想通貨ATMの設置台数は前年から倍増しており、北米や欧州で著しい普及を見せている。これらの動きの背景には、高止まりしていた仮想通貨価格が下落してきたことで、相対的にマイニング報酬の低下が進み、仮想通貨がより気軽に利用できる選択肢として認識されるようになったという市場の変化が大きく関係しているようだ。今後は、大手企業を中心にブロックチェーンや仮想通貨関連サービスの開発が進み、次なる成長分野としての投資の流入にも期待できるだけに、益々の実利用拡大の流れに拍車がかかることだろう。


Date

作成日

2019.01.18

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル