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eToro、仮想通貨に関する調査結果を公表

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update 2021.08.31 15:27
eToro、仮想通貨に関する調査結果を公表

update 2021.08.31 15:27

69%が学習に興味を示すも適切な教材が不足

今月18日、ソーシャルトレーディング・プロバイダーのeToro(UK)Ltd.(本社:24th floor, One Canada Square Canary Wharf E14 5AB, London, United Kingdom[1])【以下、eToroと称す】は、仮想通貨に関しての調査結果を各メディアを通して公開した。今回の調査は、eToroの米国部門によって実施されており、仮想通貨の適切な教材が不足していることを示唆している。

調査の中で、仮想通貨保有の有無にかかわらず、回答者の69%が仮想通貨の学習に興味があると答えた。仮想通貨を保有していない回答者の75%は、仮想通貨に関して知識がないと答えているが、なんと、仮想通貨を保有している回答者においても、20%が同様に仮想通貨に関して知識がないと回答している。また、仮想通貨に関して知識がないと回答した人の約半数が、十分な知識がないことを理由に投資を避けていることがわかった。

世代別では、仮想通貨に投資しているミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代)と、X世代(1960年代初頭から1970年代に生まれた世代)の97%が、仮想通貨の学習に興味があると回答している。男女別で見ると、女性回答者の74%が知識不足を感じていることに対して、男性回答者は54%に留まっており、男女同数で実施された調査で性差による傾向が表れている。eToroによると、男女全体の61%が仮想通貨の学習に興味がある、またはすごく興味があると答えたという。

これらの結果から、学習機会を提供することが投資家の増加につながるという仮説を立てることができるが、知識不足は投資を躊躇している一因にしか過ぎず、その解消が必ずしも投資に直結するわけではないとの意見もある。仮想通貨について学習することは無意味ではないが、結局のところ、仮想通貨に価値がなければ、投資家が増えることはない。

投資家の知識不足を利用して利益を上げてきたブローカーにとっては、利用者の知識不足は、好ましくも、疎ましくもあるだろう。もっとも、業界の将来を憂うならば、教材が不足している状況を懸念するべきである。なぜなら、知識のない投資家にとって、仮想通貨市場で詐欺やハッキング、不正の模倣など、負のイメージを定着させている要因となっていることが理由のひとつだ。

したがって、公式に提供される教材を強化していくことは、仮想通貨のことについて学びたいトレーダーだけでなく、業界全体にとってもイメージ向上など良い影響につながると考えられる。また、ビギナー向けの教材を提供する場として適しているフォーラムサイトやSNS、Youtubeなどを教材の導入に利用するのもひとつの手だろう。

release date 2018.12.19

出典元:

ニュースコメント

大手仮想通貨企業が変革に本腰を入れる

2017年から始まった仮想通貨バブルは、各国の市場に恩恵をもたらしており、特に日本をはじめとする市場では、短期的な利益を求める新規参入者が爆発的な勢いで増加した。しかし、2018年に入り、大幅な仮想通貨価格の下落トレンドに突入したことで、その参入者達も徐々に興味を失い、市場から離れつつある。明らかに冬の時代を迎えている仮想通貨業界だが、顧客と投資の流出を食い止めるべく、大手仮想通貨企業を中心に教育コンテンツの拡充やフェアな取引環境の構築などに励んでいるようだ。例えば、今月14日に中国資本の大手仮想通貨取引所であるバイナンスが仮想通貨の教育サイトを立ち上げており、現在では、500近くのコンテンツを多言語で提供している。また、大手取引所のHuobiはロシア法人設立を機に名門大学とのパートナーシップによる教育プログラムを実現している他、仮想通貨のモネロはマルウェア対策の学習サイト設立を発表し、ユーザーへ蔓延する不正なクリプトジャッキングからの自衛を促している。詐欺やハッキングなどどうしても負のイメージが付きまとう仮想通貨市場において、投資家の増加や業界の発展のため、仮想通貨企業各社では新規ユーザー獲得に向け、様々な対策を講じている。2017年に破竹の勢いで拡大した仮想通貨市場であるが、同時に様々な課題も浮き彫りになっている現状に、仮想通貨企業においても変革に本腰を入れ始めている。引き続き、業界各社の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2018.12.19

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
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