作成日
:2018.12.12
2022.05.30 10:40
大手海外FX・CFDブローカーであるFXCM Group, LLC(本社:20 Gresham Street, 4th Floor, London EC2V 7JE, United Kingdom
)【以下、FXCMと称す】が、シンガポールを拠点とするデリバティブ商品取引所を運営するAPEX Exchange(本社:12 Marina Boulevard MBFC Tower 3, #22-04, Singapore 018982 )【以下、APEXと称す】と覚書(MoU)を交わしたことが明らかとなった。12月5日水曜日にシンガポールにて覚書を締結した両社は、今後、APEXが運営する取引所向けに、新たに革新的な金融商品をリリースする意向であることを表明している。
FXCMのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるSiju Daniel氏と、APEXのCEOであるZhu Yuchen氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
我が社は世界有数のFX・CFDブローカーの1社として長い歴史と高い専門性を誇り、シンガポールの地でも、当局より認可を受けた信頼性のある取引所や決済機関と協働する実績も有しております。我々は、APEXが運営するデリバティブ商品取引所向けに、新たに革新的な商品を提供すると共に、多岐にわたる可能性に果敢に挑戦していけることを大変喜ばしく思っている次第です。そして、APEXと協働していけることを楽しみにしております。
Siju Daniel, Chief Commercial Officer of FXCM - APEXより引用
我が社はアジアパシフィック地域における、コモディティや通貨といった先物・オプション市場の発展にコミットしております。我々はグローバルベースで競合していくために、公正で透明性があり、且つ効率性の高い取引プラットホームを提供し、更なる業容拡大を図るべく、アジアパシフィック地域のトレーディング業界において豊富な経験と高い専門性を有するFXCMとパートナーを組むことを決断致しました。
Zhu Yuchen, CEO of APEX - APEXより引用
FXCMの地盤である英国ではCFD取引などへの規制が高まるほか、ブレグジット(英国のEUからの離脱)動向に世界中の投資家の注目が集まっている。そのような環境の中、FXCMは11月初頭に機関投資家部門であるFXCM Proのウェブサイトを再リリースしたことに加え、12月初頭にはFXCMはブルガリアに新オフィスを開設している。そしてこの度APEXとの覚書を締結しており、FXCMによるグローバルベースで打ち出す様々な戦略が、どの程度業績拡大へと寄与してくるか今後の業績動向が注目されよう。
release date 2018.12.12
1999年に設立されたFXCMは、オンライン外国為替取引、CFD取引、および関連サービスの世界的大手リーディングプロバイダーであるが、2015年1月に起きたスイスフランショックによって2.25億ドルの損失を被り、ジェフリーズ(旧Leucadia)から3億ドルの緊急財政支援を受けた経緯を持つ。ジェフリーズの第3四半期決算報告書によれば、FXCMは2018年の9か月間において、元本と利息合わせ1,540万ドルをジェフリーズに返済しており、債務残高は7,060万ドルとなっているようだ。一方、APEXは、シンガポールで3番目に設立された国際デリバティブ取引所であり、シンガポール規制当局、およびシンガポール通貨当局からの許認可のもと、取引所および決済機関としてサービスを展開している。APEXの事業範囲は、農業、エネルギー、石油化学、金属、FX、金利、債券および株価指数の資産クラスのデリバティブ商品を含む商品、および、金融デリバティブ商品の両方をカバーする先物やオプション契約など多岐に渡る。この度の提携により、FXCMはAPEXの取引所で新しい革新的な製品の発売ができるようになり、更なる業績拡大へとつながることが期待される。
作成日
:2018.12.12
最終更新
:2022.05.30
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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