Select Language

ジェフリーズ、第3四半期決算報告書を発表

ジェフリーズ、第3四半期決算報告書を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.09.19 18:02
ジェフリーズ、第3四半期決算報告書を発表

update 2022.09.19 18:02

FXCMの融資に対する返済状況について言及

11月2日、米国の大手投資銀行であるJefferies Financial Group Inc.(本社:520 Madison Avenue NewYork, NY 10022[1])【以下、ジェフリーズと称す】は、大手海外FXブローカーのFXCM Group,LLC.(本社:20 Gresham Street, 4th Floor, London EC2V 7JE, United Kingdom[2])【以下、FXCMと称す】への融資に言及した2018年第3四半期決算報告を米国証券取引委員会(The Securities and Exchange Commission, SEC)に提出した。

8月のジェフリーズ上半期決算報告書でも発表されたように、FXCMは、2015年1月のスイスフランショックの煽りを大きく受け、ジェフリーズより約3億ドルの財政支援を受けている。この融資は初回金利が年利10%であるものの、四半期毎に年利1.5%づつ金利が上乗せされる条件となっていた。足元では上限である年利20.5%に達していることから、債権者であるジェフリーズにとって大きなリターンが期待される融資条件となっていた。今回ジェフリーズが提出した報告書によると、9月30日時点で、FXCMは元本と利息、そして当初の融資額2億7,900万ドルに対する手数料を含め合計3億4,700万ドルの返済を行っている。また、2018年の9か月間においては、FXCMは元本と利息合わせ1,540万ドルをジェフリーズに返済しており、債務残高は7,060万ドルとなった。

ジェフリーズはこの融資を通じ、9月30日末での第3四半期と第1四半期から第3四半期までの9カ月でそれぞれ130万ドル、1,640万ドルの収益を計上している。ただし、前年同期で比較すると、2017年9月30日末までの3か月、9か月の間においては、それぞれ230万ドル、1,760万ドルの収益を計上していたことから、FXCMの返済ペースが幾分鈍っていることが伺える。また、当初の融資条件では2017年1月までに完済する予定であったが、返済期日は2019年1月までに延長されているほか、2017年11月から融資条件が変更されたことにより、ジェフリーズはFXCMの議決権付き普通株式を50%保有し、これを75%まで引き上げられる権利も取得しているとのことである。

FXCMは2018年2月には、元々FXCMの大株主であり、現在はジェフリーズへと社名変更を行っているLuecadia National CorporationのLuecadiaをブランドロゴに追加している一方、ジェフリーズとしてもFXCMを連結子会社として傘下に収める意向を持っている。今後のビジネス展開に関しては、2018年4月にFXCMとジェフリーズがプライムブローカー事業で提携するなど、両社の強固な関係性を活かし、様々な事業においてシナジーを発揮していくことが予想されている。今後も、FXCMが自社の存亡をかけて打ち出す次なる戦略に期待したい。

release date 2018.11.02

出典元:

ニュースコメント

金融サービス事業を強化するジェフリーズの今後に期待

米国の大手投資銀行ジェフリーズは、前回の第2四半期決算で、ディールメーキングや新規証券の販売による収入が7四半期連続で増加していることを報告した一方、トレーディング部門の業績は5四半期連続で減少したことを発表していた。今回発表された第3四半期決算では、1年余りにわたって低迷が続いていたトレーディング部門で回復の動きが見られ、トレーディング収入は前年同期比2.4%増となり、実に6四半期ぶりの増加となった。同部門の回復は株式が牽引しており、株式トレーディングの収入は4.7%の増加となっている。また、ジェフリーズでは業績のボラティリティーを低下させるため、過去数年にわたりアドバイザリーおよび引き受け業務の強化を図り、対策を講じてきた。さらに今年4月には、幅広い事業を手がける米国の投資会社であるLeucadiaがジェフリーズへ社名変更し、金融サービス事業に注力するため、食肉加工や自動車ディーラー事業の大半を売却したことを発表している。今回の四半期決算で発表のあったトレーディング部門の業績回復は、金融サービス事業の強化に取り組んできた成果であると言えるだろう。今後もジェフリーズのさらなる発展を期待したい。


Date

作成日

2018.11.02

Update

最終更新

2022.09.19

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4/MT5のローソク足の色は4つのポイントでカッコよくできる!

MT4/MT5は、自分だけのオリジナルデザインにチャートをカスタマイズできます。配色や表示設定を少し変えるだけで、補色やコントラストを意識することで、より視覚的に分かりやすいチャートにすることも可能です。この記事では、誰でも簡単にできるチャートのカスタマイズ方法を4つのポイントに分けてご紹介します。
update2025.02.12 19:30

MT4/MT5の自動売買をスマホだけでやるって本気?!EA設定はPCに任せよう

「MT4/MT5の自動売買をスマホで完結させたい」と考える方もいるでしょう。スマホだけで自動売買の設定やEAを稼働させることは可能ですが、操作性の低さから現実的ではありません。本記事ではMT4/MT5の自動売買におけるスマホの活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:00

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

GEMFOREX問題が大手メディアに掲載、世論を動かせるか注目

複数の大手メディアがGEMFOREX問題を取り上げたことが話題になっています。GEMFOREX騒動の経緯や2億円が未出金のままになっている元ユーザーの体験談などが掲載され、ネット上ではこの件を拡散して、世論を動かして事件化しようとする動きも見られます。
update2025.04.17 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル