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Playtech株、創業者持ち分が5%未満に減少

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update 2021.08.31 15:27
Playtech株、創業者持ち分が5%未満に減少

update 2021.08.31 15:27

イスラエルの億万長者は不動産投資事業に注力

オンラインゲーム業界と金融業界のビッグカンパニーであるPlaytech PLC(本社:2nd Floor, St George's Court, Upper Church Street, Douglas, IM1 1EE, United Kinddom[1])【以下、Playtechと称す】は、Playtechの創業者でありイスラエルの億万長者であるTeddy Sagi氏が、Playtechの発行済み株式総数の1.6%に当たる500万株ほどの普通株式を売却したことを明らかにした。

Teddy Sagi氏による足元のPlaytech株式の売却に関しては、自身が唯一の受益者となる全額出資の信託子会社であるBrickington Tradingを通じ行われた。売却価格については明らかとなっていないものの、11月13日時点のPlaytech株式の終値は1株当たり4.61ポンドであることから推測すると、Teddy Sagi氏は2,200万ポンド以上の売却資金を手に入れたことが見込まれる。同氏は、不動産投資での資金運用のためにキャッシュを必要としており、2016年から自身が保有するPlaytech株式を売却し始め、直近のPlaytech株式の売却前には議決権付き持ち分として6.3%あったものが、売却後には4.78%しか保有していない模様だ。

PlaytechとTeddy Sagi氏との間では、前回行われたPlaytech株式の売却時から6か月間経過するまでは、それ以上のPlaytech株式を売却しないとの合意を取りつけていた。そのため、Teddy Sagi氏による足元のPlaytech株式の売却は、2017年6月に3,200万株、金額にして4億3,000万ポンドに及ぶPlaytech株式の大量売却を行って以来の取引となる。

Teddy Sagi氏は、Playtech株式の売却に際し以下のようにコメントしている。

持株の売却によりキャッシュを確保することは、これまでのオンラインゲーム事業や金融事業から不動産投資事業に注力していくための一環であります。オランダ地盤の不動産投資グループであるBrack Capitalを買収したうえで、創業間もない企業やアントレプレナー向けのシェアオフィスを開発することを試みております。私は、長期に亘って我が社が成功をおさめることを確信しておりますが、不動産投資事業においても、ロンドンだけでなく他のヨーロッパ各都市で不動産開発を推し進めると共に、私が陣頭をとる形でコワーキング事業において大きな変革を巻き起こしたいと考えおります。

Teddy Sagi, founder of Playtech - FINANCIAL TIMESより引用

先日フランスの独立系アセットマネジメント会社Boussard&GavaudanもPlaytechの株式を売却したことが発表されている一方で、機関投資家がPlaytechの株式を割安と判断する中、SetantaはPlaytech株式を大量取得し、JP MorganもPlaytech株を取得している。機関投資家によるPlaytech株式の売買が活発化している中、新サービス展開も期待されており、同社の今後の動向に注目したい。

release date 2018.11.14

出典元:

ニュースコメント

億万長者Teddy Sagi氏

イスラエルのテルアビブ出身のTeddy Sagi氏はPlaytechの創業者であるだけでなく、ロンドンの代表的なマーケット「Camden Market」のオーナーでもある。不動産、ギャンブルソフトウェア、支払い処理、デジタル広告などに投資することで、数十億ドルもの富を築き上げており、過去には米経済雑誌のForbesで「世界大富豪ランキング・ギャンブル・カジノ業界編」の上位にランクインした経歴を持つ。なお、同氏の個人的な資産総額は推定約36億ドル(約3,960億円)とされている。2018年に入り、多くの仮想通貨で下落が続いている中、米国の著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏に並ぶ、世界三大富豪家の一人として知られるジョージ・ソロス氏が創設したファンドが、仮想通貨参入を検討していることが報道されると、仮想通貨価格が一時上昇するなど市場の反応がみられている。Teddy Sagi氏のような大物投資家が、仮想通貨やブロックチェーン企業へ投資を行うことは、仮想通貨市場を活発化するだけでなく、今後のブロックチェーン業界の成長をさらに加速させることになるだろう。


Date

作成日

2018.11.14

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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