Select Language

CMC Markets、2019年度の売上高見通しを下方修正

CMC Markets、2019年度の売上高見通しを下方修正

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.06.01 13:08
CMC Markets、2019年度の売上高見通しを下方修正

update 2022.06.01 13:08

想定を上回るESMA新規制の影響を考慮

英国の大手FX・CFDブローカーであるCMC Markets UK plc(本社:133 Houndsditch London[1])【以下、CMCと称す】は9月26日、2019年度の売上高見通しを引き下げたことを発表した。

CMCは、CFDとスプレッドベッティングの売上高に関し、前年比10%から15%の減少を織り込んでいたが、この度の修正により前年比20%減に変更された。2019年度第1四半期の業績は堅調であったものの、その後の夏枯れ相場の中、ボラティリティが低下する季節的な要因に加え、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority, ESMA)による新規制の影響が予想以上に大きかったことから、2019年度の売上高見通しの下方修正に至ったようだ。

また2019年度は営業費用の増加により、2019年度第2四半期と通期において、利益が圧迫されることが予想される。一方、純利益についても一定の減少は見込んでいるものの、費用を厳格にコントロールすることで、修正前の業績ガイダンスから大きく変更することはないとの見解を示している。

CMCはESMAの新規制導入がリテール顧客の取引減少につながることを見込んでいるが、新規制の導入からまだ2カ月しか経過していないことを考慮すると、現時点で断定することは時期尚早であると考えているようだ。

一方、CMCはESMAの規制に対し、4月にプロ向けサービスとなるCMC Proと名付けたプロトレーダー階層を設け、継続的にハイレバレッジでの取引を提供するなど、英国とヨーロッパのプロトレーダー階層に属する顧客へのサービス提供に注力している。過去1年間で、CMCの売上高の40%をプロトレーダー階層の顧客が占めていることからも、プロトレーダー階層に属する顧客からのさらなる収益の伸びが期待される。

また、プレ・クロージング時(注文のみを受け付けマッチングを行わない時間帯)に発表された今回の下方修正の発表を受けて、株式市場ではCMCの株価が大幅に下落している。ロンドン証券取引所の寄り付き時には、同社株価は20%下落し、現在は12%下落の1株当たり146ペンスで取引されている。

CMCは、2018年11月22日に2019年度上半期の業績発表を控えており、ESMAによる新規制の影響についても、明らかになることが予想される。

release date 2018.9.26

出典元:

ニュースコメント

苦戦を強いられる欧州のFXブローカー

CMCは、8月より適用されたEMSAの新規制に対し、プロトレーダーや機関投資家向けのサービス提供に注力することで、引き続き事業拡大を目指す。第二四半期は、夏枯れ相場やボラティリティの低下、またESMAの新規制によるリテール顧客の取引量減少により、CMCだけでなく、英国・ロンドンを拠点とする大手FX・CFDブローカーであるIG Groupも苦戦を強いられているようである。こうした中、CMCは事業拡大戦略の一環として、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)とホワイトレーベル・パートナーシップ契約を結び、新プラットフォームを構築している。これにより、CMCはANZブランドの下、ANZの顧客に最新のテクノロジーを備えた取引機会を提供する一方、ANZは従来の貸付業や預金管理などを行うとしている。また、CMCは顧客の強い要望を受けて、第3四半期にMT4プラットフォームを追加することも明らかにしており、CMCの事業拡大に向けた戦略が勢いを増している。しかしながら、今年度は、ESMAの規制や投資による利益減など、厳しい年度になりそうだ。


Date

作成日

2018.09.26

Update

最終更新

2022.06.01

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4/MT5のローソク足の色は4つのポイントでカッコよくできる!

MT4/MT5は、自分だけのオリジナルデザインにチャートをカスタマイズできます。配色や表示設定を少し変えるだけで、補色やコントラストを意識することで、より視覚的に分かりやすいチャートにすることも可能です。この記事では、誰でも簡単にできるチャートのカスタマイズ方法を4つのポイントに分けてご紹介します。
update2025.02.12 19:30

MT4/MT5の自動売買をスマホだけでやるって本気?!EA設定はPCに任せよう

「MT4/MT5の自動売買をスマホで完結させたい」と考える方もいるでしょう。スマホだけで自動売買の設定やEAを稼働させることは可能ですが、操作性の低さから現実的ではありません。本記事ではMT4/MT5の自動売買におけるスマホの活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:00

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

GEMFOREX問題が大手メディアに掲載、世論を動かせるか注目

複数の大手メディアがGEMFOREX問題を取り上げたことが話題になっています。GEMFOREX騒動の経緯や2億円が未出金のままになっている元ユーザーの体験談などが掲載され、ネット上ではこの件を拡散して、世論を動かして事件化しようとする動きも見られます。
update2025.04.17 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル