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Bybitの統合取引アカウントとは?高い資金効率と利便性の理由を解説

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New update 2025.03.18 14:41
Bybitの統合取引アカウントとは?高い資金効率と利便性の理由を解説

update 2025.03.18 14:41

Bybit(バイビット)の統合取引アカウント(UTA)は、仮想通貨(暗号資産)の現物取引からデリバティブ取引までを統合して管理できるアカウントです。これにより、1つのアカウント内で資産を一括管理でき、取引の資金効率と利便性を高めることが可能です。

本記事では、Bybitの統合取引アカウントの基礎知識から資金調達アカウントとの違い、高い資金効率と利便性の理由までをわかりやすく解説します。

Bybitを最大限に活用するための知識として、ぜひ押さえておきましょう。

Bybitの統合取引アカウントとは

/Bybit統合取引アカウント

画像引用:Bybit

Bybit(バイビット)の統合取引アカウント(UAT)とは、Bybitで提供しているさまざまな仮想通貨(暗号資産)取引を一元的に管理できるアカウントのことです。

point アカウントとは

Bybitのアカウントとは、Bybitのサービス利用に必要なビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を管理する投資口座のようなものです。

従来のBybitの標準アカウントでは、現物アカウントやデリバティブアカウントなど、取引商品ごとにアカウントが分かれていました。そのため、ユーザーは取引に応じてアカウントの切り替えや資金の振替が必要でした。

しかし、統合取引アカウントは、複数の取引商品が1つのアカウントに統合されているため、アカウントの切り替えや資金の振替が必要なく、シームレスな取引体験を実現しています。これにより、ユーザーはより便利に取引でき、保有資産を最大限に活用した効率的な資金運用が可能になります。

Bybitは2023年1月に統合取引アカウントの運用を開始しました。その後しばらくは従来の標準アカウントと併存していましたが、2024年12月までに標準アカウントは統合取引アカウントに完全移行し、標準アカウントは廃止となっています。2025年3月6日現在は、既存ユーザー、新規ユーザーを問わず、すべてのユーザーが統合取引アカウントを利用しています。

統合取引アカウントの対象取引

統合取引アカウントでは、Bybitが提供する以下のすべての取引商品をワンストップで取引できます。

  • 現物取引
  • 現物マージン取引
  • レバレッジトークン取引
  • USDT無期限契約
  • USDC無期限契約/先物契約
  • USDCオプション契約
  • インバース無期限/先物契約

インバース無期限/先物契約は、以前は別アカウントでの管理でしたが、2024年9月に統合取引アカウントに統合されました。

統合取引アカウントと資金調達アカウントの違い

Bybit(バイビット)のアカウントには、統合取引アカウントのほかに、資金調達アカウントがあります。仮想通貨(暗号資産)の取引を行うための統合取引アカウントに対して、資金調達アカウントは仮想通貨取引以外のさまざまなサービスを利用するためのアカウントです。Bybitを十分に使いこなすには、資金調達アカウントの用途も押さえておきましょう。

資金調達アカウントで利用できる主なサービスは以下のとおりです。

  • 仮想通貨の入出金(*1)
  • 仮想通貨の購入(クレジットカード決済、P2Pなど)
  • 資産運用(ステーキング、暗号資産ローンなど)(*2)
  • ローンチパッド
  • NFT取引
  • ツール(コピートレード、取引ボットなど)

(*1)仮想通貨の入金は統合取引アカウントでも可能

(*2)Bybitステーキングは統合取引アカウントでも可能

仮想通貨の取引は統合取引アカウントで行い、それ以外の各種サービスの利用は基本的に資金調達アカウントで行うと理解しておくと良いでしょう。例えば、現物取引で購入した仮想通貨を別の取引所やプライベートウォレットなどに出金したい場合には、統合取引アカウントから資金調達アカウントへの振替が必要です。

統合取引アカウントの資金効率と利便性の理由

Bybit(バイビット)の統合取引アカウントでは、従来の標準アカウントにはなかった、取引の資金効率と利便性を高める多彩な機能を備えています。

統合取引アカウントで高い資金効率と利便性を実現できる6つの理由を解説します。

シンプルに資産を管理できる

統合取引アカウントは、Bybitの複数の取引商品が1つに統合され、資産管理が格段にシンプルになっています。従来の標準アカウントでは、取引商品ごとにアカウント間で資金を振り替える手間がかかり、市場の急変時には機会損失につながることもありました。

取引商品 従来 現在
現物取引 現物アカウント 統合取引アカウント
現物マージン取引 なし
レバレッジトークン取引 現物アカウント
USDT無期限契約 デリバティブアカウント
USDC無期限契約/先物契約 なし
USDCオプション契約 なし
インバース無期限/先物契約 デリバティブアカウント

現物取引

従来 現在
現物アカウント 統合取引アカウント

現物マージン取引

従来 現在
なし 統合取引アカウント

レバレッジトークン取引

従来 現在
現物アカウント 統合取引アカウント

USDT無期限契約

従来 現在
デリバティブアカウント 統合取引アカウント

USDC無期限契約/先物契約

従来 現在
なし 統合取引アカウント

USDCオプション契約

従来 現在
なし 統合取引アカウント

インバース無期限/先物契約

従来 現在
デリバティブアカウント 統合取引アカウント

統合取引アカウントでは、アカウントの切り替えが不要になり、振替の手間も省けるため、シームレスでシンプルな資産管理が実現できます。

複数の仮想通貨を証拠金に取引できる

統合取引アカウントでは、2025年3月6日現在、180種類以上の仮想通貨(暗号資産)をデリバティブ取引の証拠金に使用できます。従来の標準アカウントでは、各取引商品の決済通貨(USDT、USDCなど)をアカウントに保有している必要がありました。

例えば、USDT無期限契約を取引するためには、従来はデリバティブアカウントにUSDTの入金が必要でした。しかし、統合取引アカウントでは、BTCやETHなどの仮想通貨を保有していれば、それらを証拠金として、USDTに交換しなくてもUSDT無期限契約の取引が可能になります。

なお、仮想通貨の担保価値は、USD建てで以下の計算式で算出されます。

担保価値 =
仮想通貨の数量 × 仮想通貨の価格(USD建て) × 担保価値比率

2025年3月6日現在、主要な仮想通貨の担保価値比率は以下のとおりです。

仮想通貨 担保価値比率
USDT 100%
USDC 100%
BTC 98%
ETH 95%

例えば、アカウントに10,000 USDTと0.1 BTCがある場合、1 BTCの価格が90,000 USDだとすると、以下の計算式のようにアカウントの担保価値の合計は18,820 USDとなります。

10,000 USDT × 1 USD × 100% =
10,000 USD

0.1 BTC × 90,000 USD × 98% =
8,820 USD

このように、統合取引アカウントでは、複数の仮想通貨をUSD建てでそのまま証拠金として使用することが可能です。

未実現利益(含み益)を証拠金として使用できる

統合取引アカウントでは、クロスマージンモードとポートフォリオマージンモードにおいて、デリバティブ取引の未実現利益(含み益)を使って新規のポジションを発注したり、他の取引の損失を相殺したりできます。

従来のアカウントでは、取引で生じた利益は、実際にポジションを閉じて確定させるまで他の取引に使うことができませんでした。一方で、統合取引アカウントではポジションを決済しなくても、含み益を別の取引に活用することが可能です。

これにより、資金効率が大幅に向上し、より多くのポジションを持つことが可能になります。また、複数のデリバティブ商品間で損益を相殺できるため、一方の商品での利益を他の商品での損失の補填に使用することも可能です。

ただし、市場が大きく変動した場合には、リスクも大きくなる点には注意が必要です。

遊休資産を運用できる

統合取引アカウントでは、使用していない遊休資産はBybitステーキングに預け入れて、ステーキング報酬を受け取れます。 従来は、現物アカウントやデリバティブアカウントから資金調達アカウントへ資産を振り替えてステーキングする必要がありました。

統合取引アカウントでステーキングできるため、取引に使用していない資産からも収益を得ることが可能になります。

スムーズに資産を借入・返済できる

統合取引アカウントでは、取引をスムーズに行うための自動借入機能が利用可能です。自動借入は、取引手数料や資金調達料の不足時や、デリバティブ取引の未実現損失による資金不足、あるいは現物マージン取引などで発生します。借入は「実現借入」と「未実現借入」に分類され、未実現借入には一定の無利息範囲が設定されています。

借入の返済方法には、「返済」ボタンや他アカウントからの入金や振替、証拠金資産の売却などの方法が選択可能です。また、維持証拠金率や借入額が一定の水準を超えた場合には自動返済が行われます。

自動借入・返済の機能により、一時的な資金不足による強制決済などの取引中断を避け、市場の機会を逃さず、効率的に取引を継続することが可能です。

3つのマージンモードを選べる

統合取引アカウントのデリバティブ取引では、投資戦略やリスク許容度に応じて選択できる3つのマージンモードが提供されています。

  • 分離マージンモード
  • クロスマージンモード
  • ポートフォリオマージンモード
point マージンモードとは

マージンモードとは、仮想通貨やFX取引で証拠金(担保)をどのように管理するかの設定のことです。口座残高全体を証拠金にするクロスマージンや、一部資金のみを証拠金にする分離マージンなどがあります。

分離マージンモード

分離マージンモードは、各ポジションに特定の証拠金が割り当てられる設定です。強制決済が発生した場合もその特定のポジションの証拠金のみが失われるため、リスクを限定的に管理できます。

クロスマージンモード

クロスマージンモードは、アカウントの資金がすべて、ポジションの証拠金として使用される設定です。統合取引アカウントでは、デフォルトでクロスマージンモードが設定されています。担保資産の価値を最大限に活用できますが、市場の急変時には全資産が失われるリスクがある点に注意が必要です。

ポートフォリオマージンモード

ポートフォリオマージンモードは最も高度なモードで、ポートフォリオ全体のリスクに基づいて証拠金を計算する設定です。ヘッジポジションを適切に維持することで必要証拠金を削減できます。プロフェッショナルデリバティブトレーダー向けのモードとされています。

Bybitのマージンモードは、従来は分離マージンモードとクロスマージンモードのみでした。しかし、統合取引アカウントではポートフォリオマージンモードが追加され、より高度なリスク管理が可能となっています。

統合取引アカウントを使いこなそう

Bybitでは、従来の標準アカウントが廃止され、統合取引アカウントに統一されました。統合取引アカウントでは、手間だったアカウントの切り替えや振替が必要なく、資産を効率的に活用できるようになっています。

資金調達アカウントとのサービスの棲み分けや、統合取引アカウントの利点をよく理解して、Bybitをより効果的に使いこなしていきましょう。


Date

作成日

2025.03.18

Update

最終更新

2025.03.18

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

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