Select Language

Farcaster(Warpcast)|今話題の分散型SNSの将来性や利用時の注意点などを解説

Farcaster(Warpcast)|今話題の分散型SNSの将来性や利用時の注意点などを解説

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2024.05.28 22:00
Farcaster(Warpcast)|今話題の分散型SNSの将来性や利用時の注意点などを解説

update 2024.05.28 22:00

Farcasterは分散型SNSプロトコルであり、SNSアプリのWarpcast経由でサービスを利用可能です。Farcasterは2024年1月末の新機能実装後にユーザー数が増え、注目を集めています。

当記事では、FarcasterのX(旧Twitter)での評判や将来性、サービスの特徴、利用時の注意点などを解説します。

Farcasterとは

Farcaster

画像引用:Farcaster公式X

Farcasterは分散型SNSプロトコルで、元Coinbase幹部の2人、Dan Romero氏とVarun Srinivasan氏によって立ち上げられました。

point 分散型SNSとは

分散型SNSは、ブロックチェーンを基礎に構築されたSNSです。従来のSNSと異なり、中央管理者がおらず、分散化されたシステムの中で運用されます。プライバシー性能が高く、仮想通貨による報酬などがあるのが特徴的です。

Farcasterはオプティミズム(OP)を基盤としており、SNS構築に必要な機能を提供します。Farcasterを使用するにはアプリケーションが別途必要です。

SNSアプリのWarpcast

Warpcast

画像引用:Warpcast

FarcasterはSNSアプリのWarpcastを公開しており、X(旧Twitter)に似た画面です。iOSとAndroidで利用可能で、Warpcastを通じてFarcasterアカウントを作成して使用します。

著名人が利用するSNS

Farcasterは著名人も利用しています。例えば、利用者としてイーサリアム(ETH)創設者のヴィタリック・ブテリン氏や、Uniswap創設者のアダムズ・ヘイデン氏などの名前が挙げられています。

X(旧Twitter)での評判

Farcasterはユーザー数が急増し、大手仮想通貨(暗号資産)メディアに取り上げられています。2024年1月26日に新機能「Frames」が実装されており、これが主な要因の模様です。

XでもFarcasterが話題となっており、仮想通貨界隈のインフルエンサーがFarcasterを紹介しています。

関連トークンの価格が高騰

Farcasterは分散型SNSとして注目を集めているものの、ネイティブトークンを発行していません。このため、関連トークンの価格が高騰しています。

例えば、Farcasterコミュニティの象徴的なNFTコレクション「Farcaster OG」のフロアプライス(最低落札価格)は、およそ5.5ETHにまで高騰しました。

OpenSeaにおけるFarcaster OGの価格

画像引用:OpenSea

加えて、Farcaster上でコミュニティにエアドロップされたDEGENの価格は、2024年1月後半から大きく上昇しました。売りに押される場面があったものの、全体としては価格を大きく上げています。

仮想通貨DEGENと米ドルの価格チャート 仮想通貨DEGENと米ドルの価格チャート

画像引用:DEXTools

point DEGENとは

DEGENはFarcasterコミュニティから誕生した仮想通貨で、Base上のERC-20トークンとして発行されています。BaseおよびFarcasterの開発者やクリエーター、ユーザーなどの支援目的で発行されました。

Farcasterの将来性

Farcasterの将来性を判断する材料として、いくつか挙げられます。

  • アクティブユーザー数が増加中
  • エアドロップへの期待

アクティブユーザー数が増加中

Farcasterのアクティブユーザー数は2024年1月末以降に増加しました。ブロックチェーン情報ポータルのDuneによると、Farcasterの日間アクティブユーザー数は直近の最大値で4万人を超えています。

Farcasterの日間アクティブユーザー数

画像引用:Dune

エアドロップへの期待

Farcasterはネイティブトークンを発行せず、Warpcastユーザーに「WARPS」と呼ばれるポイントを配布しています。購入したりクエストをこなしたりして獲得可能です。

FarcasterはWARPSに関して詳細を発表していないものの、仮想通貨コミュニティではWARPS保有者に何かをエアドロップするとの予想もあるようです。

point エアドロップ

エアドロップとは仮想通貨の無償配布を指します。知名度向上などを目的として新規プロジェクトが実施する例が多く、仮想通貨をもらうには公式ツイッターをフォローすることなど一定の条件がつく場合もあります。

Farcasterの特徴

Farcasterの特徴として、次の3つが挙げられます。

  • Framesで幅広い利用が可能
  • 2種類のユーザーネームが選択できる
  • 多数のSNSアプリが利用できる

Framesで幅広い利用が可能

Framesを使うと、Farcasterでのキャスト(投稿)に下の例のような機能を追加できます。

  • 投票
  • ギャラリー
  • NFTのミント
  • 仮想通貨のスワップ
  • ゲーム

2種類のユーザーネームが選択できる

Farcasterはイーサリアムのウォレットアドレスにユーザーネームを紐付けてアカウントを生成し、ユーザーは2種類のユーザーネームを選択できます。

  • オフチェーンのユーザーネーム
  • オンチェーンのユーザーネーム

オフチェーンのユーザーネームはFarcasterによって管理され、無料で利用可能です。その一方、オンチェーンのユーザーネームはENSによって発行されるので、料金を支払う必要があります。

point ENSとは

ENSは、イーサリアム・ネーム・サービス(Ethereum Name Service)の略称です。既存のドメインネームサービスのように、イーサリアムのウォレットアドレスに任意の名前を割り当て、覚えやすい形での利用を可能にします。

多数のSNSアプリが利用できる

Farcaster上には多数のSNSアプリがあり、ユーザーはお好みのSNSを選んで利用可能です。Warpcast以外にも、Supercast・Yup・FarcordなどのSNSアプリがあります。

利用時の注意点

Farcasterを利用する上での注意点として、以下の3つが挙げられます。

  • データ保存に費用がかかる
  • Warpcastは有料である
  • Warpcastの利用が推奨されている

データ保存に費用がかかる

Farcasterの利用は無料ではありません。年間最低7ドルのストレージ代のほか、ガス代を負担する必要があります。

ストレージには以下のユーザーデータが保存されます。

  • キャスト(投稿)
  • リアクション(いいね等)
  • リンク(フォロワー等)
  • プロフィール
  • イーサリアムのウォレットアドレス

保存容量には上限があり、追加で費用を支払うと、より多くのデータを保存できます。

Warpcastは有料である

Warpcastは有料アプリであり、コストは年間5ドルです。

Warpcastの利用が推奨されている

Farcasterには、Warpcast以外にも複数のSNSアプリがあります。しかし、Warpcast以外については安全性が確認されていないことなどを理由に、公式アプリであるWarpcastの利用が推奨されています。

X(旧Twitter)の代替サービスとなり得るか

2022年にイーロン・マスク氏がXを買収して以降、代替サービスを模索する動きが顕在化しました。その流れを受けてDamusやPhaverなどが誕生しましたが、いずれもXに代わる地位を確保できていません。

Farcasterは著名人による利用や新機能の実装で注目を集めており、Xの代替サービスとなり得るでしょうか。今後も分散型SNS界隈のトレンドには注目です。


Date

作成日

2024.02.19

Update

最終更新

2024.05.28

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

XMのビットコインスプレッドはExnessの2倍広い!それでも「ナシ」ではない理由とは?

Myforex編集部では、2025年1月10日〜4月10日の3ヶ月間にわたり、XMTradingにおけるビットコインのスプレッドを独自調査。その結果、狭い業者と比べて2倍以上の差があることが分かりました。
update2025.09.05 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル