作成日
:2024.01.24
2024.03.26 13:59
仮想通貨(暗号資産)ONDOは、RWA(リアル・ワールド・アセット)プロジェクトを運営するOndo Financeのトークンです。仮想通貨ONDOは、Ondo DAOのガバナンストークンとして機能します。
大手取引所Bybit(バイビット)は、BybitローンチプールでのONDOの取り扱いを公開しました。また、Coinbase(コインベース)がONDOを上場検討リストに組み入れたことで、SNSを中心に話題となっています。
当記事では、仮想通貨ONDOの評判や将来性、使い道、Ondo Financeのプロジェクトの特徴などを解説します。
画像引用:Bybit
2024年1月16日、大手取引所Bybitは、Bybitローンチプールでの仮想通貨ONDOの取り扱いを発表しました。
2024年1月18日から2月1日にかけてステーキングすると、報酬としてONDOを獲得できます。ステーキング可能な仮想通貨はONDO・USDY・mUSD・USDTの4種類で、毎日約64万ONDO、合計900万ONDOが配布されます。
仮想通貨ONDOは、大手取引所に相次いで上場しました。2024年1月21日時点で、下記の取引所などで売買可能です。
また2024年1月17日、Coinbaseが上場検討リストにONDOを組み入れたことで、期待が高まっています。
画像引用:Ondo Finance
仮想通貨(暗号資産)ONDOはOndo Financeの独自トークンで、2022年に発行されました。
RWA(Real World Asset)とは現実世界の資産全般を指す言葉で、不動産・国債・ゴールドなどが挙げられます。これらの現実資産をブロックチェーン上で取引できるようにするのが、RWAのトークン化です。
Ondo Finnanceは機関投資家レベルの投資ツールの提供をテーマに掲げており、短期米国債やMMF(マネー・マーケット・ファンド)をトークン化して、仮想通貨投資家へ提供しています。
米国債は、世界中の投資家が安全性・安定性・流動性を求めて保有する資産です。Ondo Financeは、この米国債マーケットに仮想通貨投資家をつなげることを目指しています。
画像引用:Ondo Finance
仮想通貨は24時間365日世界中に送信可能で、米国短期国債は低リスクかつ魅力的な利息を受け取れます。
この両者のメリットを組み合わせたのが、「米国短期国債のトークン(仮想通貨)化」です。仮想通貨の利便性を保ちながら、米国短期国債並のリターンを受け取ることが可能です。
Ondo Financeは、以下3つのトークンを発行しています。
USDYは米国短期国債と銀行預金を担保としたトークンで、Ethereum(イーサリアム)やSolana(ソラナ)ブロックチェーンなどで利用できます。2024年1月20日時点で、年間利回りは5.1%です。
USDYは米国以外の個人投資家や機関投資家が利用可能で、購入から40〜50日後にブロックチェーン上で送信できます(日本居住者は購入できません)。
OUSGは、米国短期国債ETFへのエクスポージャーを獲得できるトークンです。イーサリアム・ソラナ・Polygon(ポリゴン)ブロックチェーン上で利用できます。
OUSGはファンド形式のトークンで、資金の大半は「iShares Short Treasury Bond ETF」に投資されています。2024年1月20日時点で、OUSGの年間利回りは4.69%です。
OMMFは、MMF(マネー・マーケット・ファンド)へのエクスポージャーを獲得できるトークンです。2024年1月20日時点で、OMMFの年間利回りは4.73%となっています。
MMFは投資信託の一種で、投資対象は流動性が高く満期までの期間が短い債券等です。
画像引用:Ondo Finance
Ondo Financeは集めた資金を債券ファンドで運用しており、投資先は数十億ドル規模の高い流動性を持つ上場ファンドです。
例えば、約10兆ドルのAUM(運用資産残高)を持つ世界最大の投資会社BlackRockや、世界有数の債券ファンドを運用するPIMCOが挙げられます。
Ondo Financeは世界トップクラスのファンドに投資対象を絞り、投資家への安定的なリターン提供を目指しています。
画像引用:Ondo Finance
Ondo Financeは分散型レンディングプラットフォーム「Flux Finance」を開発しており、仮想通貨ONDOはFlux Financeのガバナンストークンです。
分散型レンディングプラットフォームとは、ブロックチェーン上で資金を貸し借りできる場です。ステーブルコインのUSDT・USDC・DAIなどを貸し出すと利息を得られ、2024年1月21日時点の年間利回りは約4.2%〜4.7%となっています。
逆に、利子(約4.9%〜5.1%)を支払うとステーブルコインを借りることができ、投資に回すなどの運用が可能です。
分散型プラットフォームは便利な一方で、ハッキングのリスクがあります。
例えば、イーサリアム上の分散型レンディングプラットフォームEuler Financeが、2023年3月に約2億ドルのハッキング被害にあいました。2021年10月には、同様にCream Financeが約1.3億ドルを盗まれています。
Bybitなどへの上場やCoinbaseの上場検討リスト入りを受けて、仮想通貨ONDOはX(旧Twitter)を中心に注目を集めています。
なかには「Ondo FinanceはRWA革命のリーダーになるはずだ」と投稿するユーザーも見られました。
画像引用:CoinMarketCap
当記事執筆時点(2024年1月21日)のONDO価格は30円台で、上場直後の安値と比べて2倍以上です。
2024年1月19日には、過去最高値となる約34円を記録しています。Coinbaseでの上場が期待されることもあり、最高値付近での価格推移が続いています。
仮想通貨(暗号資産)ONDOの将来性に影響する項目として、以下の点が挙げられます。
2022年4月、Ondo FinanceはシリーズAラウンドで2,000万ドルの資金調達を発表しました。同投資ラウンドは、米国ベンチャーキャピタルのFounders Fundが主導し、Coinbase Venturesなども参加しています。
資金調達ラウンドとも呼ばれ、プロジェクト開始直後のベンチャー企業などによる資金調達を指します。規模が年々拡大し、1回の投資ラウンドで100億円を超える資金調達をする例もあります。ベンチャーキャピタルなどが資金提供に応じています。
さらに、同社はレンディングプロトコルAaveの創業者や、監査会社Quantstampの創業者からも過去に出資を受けており、合計の調達金額は3400万ドルに上ります。
画像引用:Ondo Finance
Ondo Financeの創業者兼CEOであるNathan Allman氏は、スタンフォード大学でMBAを取得しています。また前職のゴールドマンサックスでは、機関投資家へ仮想通貨関連のサービスを提供していました。
Ondo Financeの開発チームは他にも、ヘッジファンドのBridgewaterやMillenium、レンディングプロトコルのMakerDAOの出身者などで構成されています。
2024年1月、Ondo FinanceはマーケットメーカーのWintermuteとの提携を発表しました。Wintermuteは、USDYの流動性を提供する予定です。
マーケットメイカーとは流動性を提供する業者を指し、顧客に対して買い気配値と売り気配値を常時提示します。
仮想通貨が市場参加者に受け入れられるためには、高い流動性を持つことが必要不可欠です。Wintermuteは仮想通貨業界を代表するマーケットメーカーですので、USDYの成長に期待できます。
2024年1月20日時点で、仮想通貨(暗号資産)ONDOの時価総額はおよそ420億円、FDV(完全希薄化後時価総額)はおよそ3,200億円です。総供給量のうち、現在市場に流通している割合は14%程度です。
ONDOのトークン配分比率は「エコシステム・グロース」が52%を占めており、Ondoエコシステムの成長性を重視しているようです。
ONDOの分配先と比率は、下の表のとおりです。
項目 | 数量(単位:億枚) | 割合(%) |
エコシステムの成長 | 52 | 52% |
プロジェクト費用 | 33 | 33% |
プライベート・セール | 13 | 13% |
コミュニティ・セール | 2 | 2% |
エコシステムの成長
数量(単位:億枚) | 割合(%) |
52 | 52% |
プロジェクト費用
数量(単位:億枚) | 割合(%) |
33 | 33% |
プライベート・セール
数量(単位:億枚) | 割合(%) |
13 | 13% |
コミュニティ・セール
数量(単位:億枚) | 割合(%) |
2 | 2% |
初期投資家や開発チームのトークンは1年間ロックされ、その後4年間かけてかけて徐々にロック解除されていきます。
これらのベスティングスケジュールからは、チームが長期的にプロジェクトを運営する意向を持っていることがわかります。一般ユーザーのロック期間はなく、トークン取得直後に売却可能です。
仮想通貨ONDOには、以下の使い道があります。
ONDOはFlux Financeのガバナンストークンとして利用され、Flux FinanceはOndo DAOによって運営されています。
DAOは日本語で「分散型自立組織」と訳されます。DAOは既存の企業組織とは異なり、特定の所有者や管理者が存在しないのが特徴です。コミュニティの投票で意思決定を行い、事業やプロジェクトを推進します。
ONDOホルダーは、投票を通じてFlux Financeの運営方針に対して意思表示できます。
当記事執筆時点(2024年1月20日)で、ONDOはBybit、Crypto.com、Kucoinなどの取引所で交換可能です。
当記事執筆時点(2024年1月20日)で、ONDOの主要な使い道は「Flux Financeのガバナンス」のみである点に注意が必要です。
新しいユーティリティが追加されたり、Flux Financeのユーザー数が拡大したりすれば、ONDOへの実需がさらに高まるかもしれません。
RWAプロジェクトを運営するOndo Financeは、以下の点で市場参加者から注目を集めています。
ステーブルコインのUSDTやUSDCは価格が安定している一方、保有するだけでは利息を受け取れません。
Ondo FinanceのUSDYは、仮想通貨としての利便性を保ちながらも、米国債と同様に利息を受け取れます。USDYはステーブルコインに対して一定の優位性を持っているといえます。
Ondo Financeは、仮想通貨業界のトップ企業とのコネクションを持っています。
例えば、Ondo Financeの出資先にはCoinbase、Founders Fund、Panteraなどのトップティア企業が名を連ねています。また仮想通貨ONDOは、Bybit・HTX・Kucoinなどの大手取引所に相次いで上場し、Coinbaseの上場検討リストにも組み入れられています。
これらの点からは、Ondo Financeが業界で支配的なポジションの企業と結びつきがあることが推測できます。
2024年1月20日現在、ONDOは日本国内の取引所で取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるONDOの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) |
〇 |
〇 |
(バイナンス) |
× |
〇 |
(ゲート) |
〇 |
〇 |
(メクシー) |
〇 |
〇 |
(ビンエックス) |
〇 |
〇 |
(ビットゲット) |
× |
× |
(コインイーエックス) |
〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
× | 〇 |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
× | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
× | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でONDOを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、ONDOの購入ページ(ONDO/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには、口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でONDOを購入するには、以下のように操作をして「ONDOを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
ONDOはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「ONDOを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したONDOは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
当記事執筆時点(2024年1月20日)で、ステーブルコインは約20兆円の市場があります。最大手のUSDTは、ビットコイン、イーサリアムに次ぐ3番目の時価総額を誇ります。
Ondo FinanceのUSDYは利息を受け取れるという点で、機関投資家や個人投資家から徐々に支持を獲得できるかもしれません。
一方、Ondo Financeが発行する仮想通貨ONDOは、現状では使い道が限定されているのも事実です。今後、Ondo FinanceがONDOをどう展開していくのか、期待しましょう。
作成日
:2024.01.24
最終更新
:2024.03.26
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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