作成日
:2024.01.26
2024.06.12 21:36
Ledger社は2023年5月、ハードウェアウォレット「Ledger Stax(レッジャースタックス)」を発売しました。同社の従来のハードウェアウォレットと比べて、デザインなどが大きく異なることから、注目を集めています。
この記事ではLedger Staxの特徴を紹介し、同社の他デバイスとの違いも解説します。
Ledger社はハードウェアウォレットを開発する企業で、本社所在地はフランスです。
Ledger Nanoシリーズと呼ばれるハードウェアウォレットを販売しており、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など5,500種類以上の仮想通貨(暗号資産)に対応しています。
ハードウェアウォレットとは、仮想通貨の秘密鍵をインターネットから切り離して保管できるウォレットです。USBタイプのデバイスは、コンピュータに差し込んで利用します。
ハードウェアウォレットのデバイスに仮想通貨が入っているわけではなく、自分のウォレットにアクセスするための秘密鍵が保管されています。インターネットから切り離した環境で保管するため、ハッキングのリスクが極めて低く、安全性が高いとされています。
主流はUSBタイプで、パソコンなどに専用アプリをインストールした上で、USBポートに差し込んで仮想通貨を管理します。
Ledger社ではLedger Liveと呼ばれる専用アプリが提供されており、同社のハードウェアウォレットを使う際にインストールが必要です。
Ledger Staxは、iPodやiPhoneの開発に携わったTony Fadell氏がデザイン面などで協力しました。そのスタイリッシュな見た目からも注目を集めています。
ここでは、Ledger Staxの特徴を以下3つに分けて紹介します。
Ledger社のWebサイトを確認すると、記事執筆時点(2024年1月22日)の価格は4万6,400円(税込)です。
Ledger Staxのスペックの主な特徴として、以下が挙げられます。
E Inkとは電子ペーパー技術です。Ledger Staxはタッチパネルを採用しており、スマートフォンと同じように操作できます。
画像引用:Ledger
タッチスクリーンが大きいため取引内容を確認しやすく、ロック画面には好きなNFTや画像を設定可能です。
Ledger Staxには磁石が内蔵されており、スタック(積み重ね)できます。「NFTコレクション用」「イーサリアムベースの資産用」など、目的に応じて複数のハードウェアウォレットを所有することを想定して、積み重ね可能な構造になっています。
画像引用:Ledger
ハードウェアウォレットでは、デバイスを紛失した際もウォレットにアクセスできるよう、リカバリーフレーズが用意されています。
シードフレーズとはランダムに生成された単語の羅列で、リカバリーフレーズとも呼ばれます。ひとたび発行されると変更されることはなく、ウォレットを復元したり、異なるデバイスのウォレットと同期したりする際に利用します。
Ledger Staxにもリカバリーフレーズが導入されており、デバイスが使えなくなっても自身の仮想通貨を管理・出金可能です。
具体的には、Ledger社のハードウォレットを購入してリカバリーフレーズを入力することで、自身のウォレットへのアクセスを復元できます。
Ledger社はLedger Staxのほか2種類のハードウェアウォレットを販売していますので、Ledger Staxとの違いを解説します。
Ledger Nano Xは、USBタイプのハードウェアウォレットです。Ledger社が提供するハードウェアウォレットでもっとも人気があります。
画像引用:Ledger
Ledger Nano Xの大きな特徴として、スマートフォンとのBluetooth接続ができる点が挙げられます。AndroidとiPhoneの両方に接続可能で、場所を問わず仮想通貨を管理できるでしょう。
Ledger Nano S Plusは、Ledger Nano Sの後継モデルとして販売されました。Ledger Nano Sよりも画面が大きく、トランザクション認証などが行いやすいのが特徴です。
画像引用:Ledger Nano S Plus
Ledger Nano S Plusにはバッテリーが搭載されておらず、パソコンやスマートフォンなどの端末に接続することで、電源が起動します。バッテリー寿命がないため、バッテリーを搭載しているものと比べて長く使えるでしょう。
「Ledger Stax」「Ledger Nano X」「Ledger Nano S Plus」の3機種には、共通点も存在します。たとえば、いずれも5,000種類以上の仮想通貨に対応している点や、付属するUSBコネクタの形状がUSB-Cタイプである点です。
一方で、価格やスペックにおいて異なる点も存在します。
Ledger社のWebサイトを確認すると、記事執筆時点(2024年1月22日)の価格(税込)は以下のとおりです。
ウォレットの種類 | Stax | Nano X | Nano S Plus |
---|---|---|---|
価格 | 4万6,400円 | 2万5,499円 | 1万3,499円 |
種類と価格
Stax | 4万6,400円 |
Nano X | 2万5,499円 |
Nano S Plus | 1万3,499円 |
3種類の中でもっとも安いのはNano S Plusです。 Ledger Staxの価格は、Nano XとNano S Plusと比べると高めの設定です。
スペックの違いについて、以下4つの項目に分けて紹介します。
3種類ともMacやWindowsのパソコンに対応しており、対応バージョンも同じです。しかし、スマートフォンへの対応状況は異なります。
ウォレットの種類 | Stax | Nano X | Nano S Plus |
---|---|---|---|
スマホ対応 |
iPhone:Bluetooth
Android:Bluetooth/USB
|
iPhone:Bluetooth
Android:Bluetooth/USB
|
iPhone:対応なし
Android:USB
|
スマートフォンへの対応状況
Stax |
iPhone:Bluetooth
Android:Bluetooth/USB
|
---|---|
Nano X |
iPhone:Bluetooth
Android:Bluetooth/USB
|
Nano S Plus |
iPhone:対応なし
Android:USB
|
Ledger StaxとLedger Nano XではBluetoothに接続でき、AndroidだけではなくiPhoneでも利用できます。その一方、Ledger Nano S PlusはBluetooth機能を搭載しておらず、iPhoneに接続できません。
iPhoneで操作したい場合は、Ledger StaxとLedger Nano Xのどちらかが適しているでしょう。
バッテリーの有無と充電方法にも違いがあります。
ウォレットの種類 | Stax | Nano X | Nano S Plus |
---|---|---|---|
バッテリーの有無 | ◯ | ◯ | × |
充電方法 |
USB供給
ワイヤレス充電
|
USB供給 | × |
バッテリーの有無
Stax | ◯ |
Nano X | ◯ |
Nano S Plus | × |
充電方法
Stax |
USB供給
ワイヤレス充電
|
Nano X | USB供給 |
Nano S Plus | × |
Ledger StaxとLedger Nano Xにはバッテリーが搭載されており、充電しておけば、外出先でもスマートフォンと接続して操作できます。
Ledger Staxの充電方法は、USBケーブルでの充電に加え、ワイヤレス充電にも対応しています。ただし、ワイヤレス充電を行うには、ワイヤレス充電の規格である「Qi(チー)」対応の充電器を購入する必要があります。
Ledger Nano Xの充電方法は、USBケーブルでの充電のみに対応しています。
注意点はバッテリー寿命で、バッテリーの交換はできません。そのため、寿命が来たら買い換えるかUSB接続して使う必要があります。
Ledger Nano S Plusにはバッテリーが搭載されていないため、充電はできません。電源を起動するには、パソコンやAndのスマートフォンにUSBを接続します。
ディスプレイについては、新製品のLedger Staxと、従来製品のLedger Nano X、Ledger Nano S Plusとで大きな違いがあります。
ウォレットの種類 | Stax | Nano X | Nano S Plus |
---|---|---|---|
有機EL(OLED)
ディスプレイ
|
× | ◯ | ◯ |
E Inkディスプレイ | ◯ | × | × |
タッチスクリーン | ◯ | × | × |
有機EL(OLED)ディスプレイ
Stax | × |
Nano X | ◯ |
Nano S Plus | ◯ |
E Inkディスプレイ
Stax | ◯ |
Nano X | × |
Nano S Plus | × |
タッチスクリーン
Stax | ◯ |
Nano X | × |
Nano S Plus | × |
有機EL(OLED)ディスプレイを採用しているのはLedger Nano XとLedger Nano S Plusで、Ledger Staxは対応していません。有機EL(OLED)は文字が白いライトで表示される仕組みで、暗い場所でも見やすいのが特徴です。
E Inkディスプレイを採用しているのはLedger Staxのみで、Ledger Nano XとLedger Nano S Plusは対応していません。E Inkディスプレイは画面が切り替わるときだけ電力が消費されるので、消費電力が少ない傾向にあります。
タッチスクリーンに対応しているのも、Ledger Staxのみです。Ledger Staxではスマートフォンと同じような感覚で操作できるのが魅力です。
タッチスクリーンに対応していないLedger Nano XとLedger Nano S Plusは、2つのボタンで操作する仕様です。慣れればあまり負担に感じないかもしれませんが、タッチスクリーンに比べるとやや手間がかかります。
本体サイズも、大きな違いがあります。
サイズ
ウォレットの種類 | サイズ |
---|---|
Stax |
クレジットカードサイズ
高さ85 × 幅54 × 厚さ6mm
|
Nano X |
USBメモリサイズ
高さ72 × 幅18.6 × 厚さ11.75mm
|
Nano S Plus |
USBメモリサイズ
高さ62.39 × 幅17.4 × 厚さ8.24mm
|
重さ
ウォレットの種類 | 重さ |
---|---|
Stax | 45.2g |
Nano X | 34g |
Nano S Plus | 21g |
Ledger Staxはタッチスクリーンを採用しているため、Ledger Nano XやLedger Nano S Plusと比べてサイズが大きく、クレジットカードほどのサイズです。
Ledger StaxのディスプレイサイズはLedger社の製品としては過去最大となっており、トランザクションの詳細をより容易に確認できるでしょう。それだけでなく、好みの写真やNFTをロック画面に設定してカスタマイズできます。
しかし、Ledger Staxの厚さは6mmとほかの2機種よりも薄く、クレジットカード5枚分よりも薄い構造です。
本体の重さもサイズに比例して差があり、3種類の中ではLedger Staxがもっとも重さがあります。
Ledger Staxは従来のLedger製品と比べて高額ですが、ディスプレイや充電方法などで新機能を搭載しています。優れた操作性を求めるユーザーにとってメリットがあるでしょう。
なお、安く手に入れたいという理由で、Amazonなどで出品されている中古アイテムを購入するのは危険です。悪意のある販売業者がデバイスのリカバリーフレーズを記録しており、購入後にウォレットにアクセスされて資産を盗まれる可能性があるからです。
詐欺被害を防ぐために、Ledger社の公式Webサイトや正規代理店などの正規ルートを利用しましょう。
作成日
:2024.01.26
最終更新
:2024.06.12
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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