作成日
:2023.09.12
2024.06.05 08:29
リップル(XRP)は、米Ripple社が開発した仮想通貨(暗号資産)です。リップルは、国際送金を迅速かつ低コストで行うために開発されたグローバルネットワークです。
XRPを保有するユーザーは、仮想通貨取引所などのステーキングサービスを利用することで、利回りを得ながらXRPを運用できます。当記事では、リップルをステーキングする方法や各取引所の利率、ステーキングする上でのリスクなどを解説します。
リップル(XRP)とは、アメリカに拠点を置くRipple社が開発・管理している仮想通貨(暗号資産)です。
画像引用:Ripple
当記事執筆現在(2023年9月8日)、XRPは全ての仮想通貨の時価総額ランキングで5位に位置しており、日本国内でも高い人気を誇っています。
なお、仮想通貨としての正式名称はXRP(エックスアールピー)であり、ティッカーシンボルも同じXRPが使用されます。また、XRPが流通しているのは、XRP Ledgerと呼ばれるネットワークです。そして、これらを管理・開発しているのが、Ripple(リップル)社となっています。
通常、ステーキングとは、PoSブロックチェーンにおけるブロック生成のプロセスを意味します。そのブロックチェーンのネイティブトークンを預け入れてバリデータとなり、承認システムに貢献すれば、報酬を受け取れます。
そのため、一般的な意味のステーキングは、PoSを採用するブロックチェーンでしか行えません。
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)はブロック生成ルールの1つです。ビットコイン(BTC)などが採用するPoW(プルーフ・オブ・ワーク)と比較して、電力消費が少ない点や拡張性が高い点などで注目されています。
一方、仮想通貨業界では、「取引所などを通じて仮想通貨を運用する手法」のことを広くステーキングと呼んでいます。この意味でのステーキングは、資産を貸し出すレンディングに近いサービスです。
XRPでは、Ripple Protocol Consensus Algorithm(RPCA)という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しているため、PoSブロックチェーンではありません。そのため「XRPをステーキングする」といった場合、保有資産を貸し出して金利を得るレンディングを意味します。
コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックを生成するためのルールです。PoWやPoSに加え、DPoS(デリゲーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)やPoI(プルーフ・オブ・インポータンス)などが存在します。それぞれ長所や短所があり、開発思想などの違いによって採用するコンセンサスアルゴリズムが変わってきます。
XRPをステーキング(レンディング)する方法として、以下のようなものがあります。
仮想通貨(暗号資産)取引所の中には、XRPのステーキングサービスを提供している場所があります。なお、取引所によっては「セービング」や「レンディング」などと表現しているケースもあります。
取引所の口座にあるXRPを預けるだけなので、初心者でも手軽にステーキングできます。一般的に、国内取引所よりも海外取引所の方が、取り扱いしている銘柄数が多い傾向にあります。
海外取引所の中では、日本語に対応しているBybit(バイビット)などが使いやすくておすすめです。
取引所ではなく、レンディングプラットフォームにXRPを預け、運用するという方法もあります。日本国内で運営されているレンディングプラットフォームもあり、安定的にXRPを運用できます。
当記事執筆時点(2023年9月8日)における、取引所が提供するステーキング(レンディング)サービスの利率は以下の通りです。
名称 | 年率 |
---|---|
Bybit |
・積立ステーキング:2.90%
・定期ステーキング(60日間):3.80% (*1)
|
Binance | フレキシブル:1.46% |
Bitget | フレキシブル:0.40%(*1) |
bitbank | 1.00%(1年間)(*2) |
Coincheck |
1.00%(14日間)
2.00%(30日間)
3.00%(90日間)(*1)
4.00%(180日間)(*1)
5.00%(365日間)(*1)
|
(*1)2023年9月8日現在、完売しています。
(*2)2023年9月期募集の利率を記載しています。
上記の通り、利用する取引所によって利率は大きく異なります。また、同じ取引所でも運用期間の長さによって利率は変わります。
Bybitでは、いつでも払戻し可能な「積立ステーキング」と、満期日を迎えるまで払戻しができない「定期ステーキング」があります。Binance(バイナンス)とBitget(ビットゲット)に関しては、固定期間がない「フレキシブルステーキング」のみ取り扱いしています。
国内取引所では、期間が固定されたレンディングサービスを提供しているケースが多いです。bitbankでは、運用期間が1年固定しかありません。Coincheckに関しては、いくつかの固定期間があり、それぞれ年率が違います。
固定期間がなく、柔軟にXRPを運用したい方は海外取引所の利用がおすすめです。一方、期間が決まっていても、手軽に運用したい方は国内取引所を使うのがよいかもしれません。
XRPをステーキングする際は、以下のリスクに注意する必要があります。
運用期間が固定されているステーキングを利用した場合、満期までXRPを引き出すことができません。XRPをはじめ、仮想通貨(暗号資産)は価格変動が激しいです。大幅な価格の下落が起きた場合でも、XRPを引き出せないのは大きなリスクになり得ます。
国内外を問わず、中央集権的な取引所でステーキングをする場合には、カウンターパーティリスクにも注意しなければなりません。
取引相手(カウンターパーティー)の債務不履行や詐欺などのリスクを指します。FTXの経営破綻以降、中央集権型取引所などのカウンターパーティーリスクへの警戒感が高まっています。
もし、Bybit(バイビット)など、利用している取引所に何かしらの問題が発生した場合、運用中のXRPを失ってしまう危険性があります。
安全性を確保している日本国内の取引所でも同様です。通常の口座での保管は分別管理の対象ですが、レンディングは分別管理の対象外です。そのため、国内取引所が経営破綻した場合、預けている仮想通貨が返還される保証はありません。
手軽に利用できるBybit(バイビット)でのステーキングのやり方を解説します。
以下のリンクをクリックして、Bybitの公式サイトにアクセスします。
「ファイナンス」の中にある「資産運用」にカーソルを合わせ、表示される「Bybitステーキング」をクリックします。
Bybitステーキングの画面を下にスクロールします。提供されている銘柄の中から、XRPの「選択」ボタンをクリックします。
「選択」ボタンをクリックすると、払い戻し自由の「積立ステーキング」と、期間固定の「定期ステーキング」が表示されます。
当記事執筆現在(2023年9月8日)、XRPの定期ステーキングは完売しています。ここでは、積立ステーキングの「ステーキングする」ボタンをクリックします。
「金額」欄にステーキングしたい金額を入力し、サービス規約に同意(チェック)の上、「ステーキングする」を押せばステーキングが完了します。あとは毎日、報酬が口座に振り込まれるのを待ちます。
ステーキングに参加するには、資金調達アカウント内に資金が必要です。現物アカウントやデリバティブアカウントから振替で入金できます。
XRPをステーキングすることで、安定した利回りを得られます。様々な取引所がXRPのステーキングサービスを提供しています。日本国内の取引所でも、XRPを預け入れて金利を得られるレンディングが利用可能です。
それぞれの運用手法のリスクはしっかりと理解した上で、使いやすいサービスを選び、XRPの運用を始めてみてはいかがでしょうか。
作成日
:2023.09.12
最終更新
:2024.06.05
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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