作成日
:2022.11.10
2023.03.16 15:30
BITトークン(BIT)とは、BitDAOが発行する仮想通貨(暗号資産)です。また、BitDAOはBITホルダー全員で運営されており、この組織形態をDAO(自律分散型組織)と呼びます。
2022年11月8日、BITトークンは一時急落しました。FTT(FTXトークン)の暴落が注目されるなか、同じように下落するBITはTwitter(ツイッター)上で話題となりました。
当記事ではBITトークンが暴落した背景を解説します。また、BITを発行するBitDAOの投資実績や、Bybit(バイビット)でのBITトークンの使い道も紹介します。
2022年11月8日、BitDAOが発行するBITトークンが一時急落しました。この急落には、FTXの姉妹会社「アラメダリサーチ」と、BitDAOとの間の合意が関係すると考えられます。
2021年、BitDAOは大手仮想通貨(暗号資産)取引所FTXの姉妹会社アラメダリサーチとの仮想通貨交換に合意しました。
これに基づき、BitDAOは300万通貨を超えるFTXトークン(FTT)を得て、アラメダリサーチは1億BITを得ました。そして、すぐに売却することがないよう、3年間の売却禁止期間が設定されました。
すなわち、2022年11月8日に始まったFTTの暴落は、bitDAOの含み損拡大という形で大きな損失となっています。
これに関連し、11月8日にBITトークンが瞬間的に暴落する事態が発生しました。
画像引用:CoinMarketCap
アラメダリサーチは大量のBITトークンをBitDAOから獲得しており、2024年11月2日まで売却しない条件がついています。
しかし、FTXが流動性危機に直面していることから、アラメダリサーチはこの約束を破ってBITトークンを売却した可能性があるとの疑いが浮上しました。この理由として、アラメダリサーチが約463万通貨のBITトークンをFTXに移動したことが挙げられています。
この値動きに関して、BitDAOはアラメダリサーチに対して、売却していないことを証明するよう求めました。
BybitのCEOのBen氏がBitDAOの動向をツイートし、それにアラメダリサーチCEOは「今は忙しいから、事態が沈静化したら証明書を提出する」という趣旨の回答を出しました。
busy at the moment but that wasn't us, will get you proof of funds when things calm down
— Caroline (@carolinecapital) November 8, 2022
なお、BIT価格は急落後に大きく上昇していることから、アラメダリサーチが回答直前に市場から買い集めた可能性があるともいわれていました。
その後、事態は大きく変わります。
FTXは救済の買収をBinance(バイナンス)に求めていましたが、11月10日はBinanceは事業買収しない旨を公表しました。このためFTXの経営破綻は現実味を帯びており、FTXが経営破綻すればアラメダリサーチも同様になるのではないかとの懸念が浮上しています。
アラメダリサーチのCEOがBIT保有証明を出すと回答して以降、動きがありません。
すなわち、資金繰りに窮した結果、合意を破棄してBITを売却する可能性が懸念されています。実際に売却が確認された場合には、FTTの取り扱いをコミュニティで決定することになります。決定内容次第で、FTTを売却して損失を確定することになります。
BitDAOのFTT保有数量は330万FTTを超えており、これが市場で売却されれば、FTT価格はさらに下押しされる可能性があります。
BIT価格がさらに下押しするかどうかは、現時点で不明です。BIT価格は急落後に再び下落しており、これがアラメダリサーチによる売却を受けたものならば、さらに大きな下落はないかもしれません。
画像引用:CoinMarketCap
BITトークンがこれから売却される場合は、その数量は1億BITと大きいため、BIT価格は下押しされると予想できます。
BITトークン(BIT)とは、BitDAOが発行する仮想通貨(暗号資産)です。BITトークン(BIT)の主要な役割は以下の通りです。
BitDAOはDeFiなど分散化技術を支援する目的で設立され、研究開発リソースや資金を提供しています。そして、BITホルダーの投票で支援すべきプロジェクトを決定し、支援先にBITを投資しています。
支援先プロジェクトが成功すればBitDAOに見返りがあるため、BITホルダーは利益を得られます。
なお、BitDAOは、資金提供の見返りに一定の発言権を得て、プロジェクトに関与する姿勢も持っています。ただし、投資額が巨大で発言権も大きくなると、開発チーム等の意欲を削いでしまう可能性があります。
そこで、投資額の割に発言権を小さく設定しており、開発チーム等の士気を高める工夫をしています。下の画像は、BitDAOの仕組みを図にしたものです。
BitDAOのホームページを見ますと、今までの投票実績を確認できます。
内部手続きや投資案件に関する提案があり、当記事執筆時点で全ての提案が承認されています。主な案件は、以下の通りです。支援先 | 支援内容 |
---|---|
zkSync | イーサリアムのスケーラビリティ問題解決 |
Education DAO | 大学教育支援 |
Game7 | ブロックチェーン開発支援 |
PleasrDAO | NFTアートへの投資支援 |
イーサリアムの問題やブロックチェーンゲームなど注目を集めている案件のほか、教育にも投資しているのが特徴的です。
BitDAOには特定の所有者が存在するわけでなく、BITホルダー全員で運営する組織です。分散化技術の発展支援を通じて、より良い世界を作っていくことを目的としています。
法人や個人の中には、BitDAOの目的に賛同して積極的に支援する例も出てきます。その中には、大手仮想通貨(暗号資産)取引所のBybit(バイビット)があります。
具体的には、Bybitユーザー向けにBITを使った各種キャンペーンを積極的に展開し、BIT利用を促進しています。以下、BITの使い道としてBybitのサービスを紹介します。
BITトークン(BIT)の主な使い道は、BitDAOでの投票とトレードです。
項目 | 内容 |
---|---|
投票 | BitDAOの運営のあり方や投資先プロジェクトの選択等について、BITホルダーによる投票で決める。 |
トレード | BIT価格の上下動で利益を狙う。 |
この2つ以外にも、Bybitを利用すると複数の収益機会があります。
項目 | 内容 |
---|---|
ローンチパッド | BITを預けると、特定のトークンを上場前に買える。 |
ローンチプール | BITを預けると、特定のトークンを上場前後に無料でもらえる。 |
Bybitステーキング | BITを預けると、BITトークンを無料でもらえる。 |
デュアル資産投資 | 高利率の一方、どの仮想通貨で償還されるか、投資実行時に確定していない。 |
上の4つはいずれも、BITを預けて新規上場トークンやBITを得られる仕組みです。
ローンチパッドは、仮想通貨の新規上場セールです。一定の条件を満たすと参加でき、仮想通貨をBybit上場前に安価な価格で購入できます。すなわち、ローンチパッドで仮想通貨を買い、上場直後の価格上昇局面で売却して利益を狙えます。
ローンチパッドに参加するには、3つのステップがあります。
保有BIT数量の確認により、購入可能な最大数量が決定します。そして、その範囲で購入したい数量を指定して、BITと引き換えに購入します。
ただし、このキャンペーンは大人気のため希望数量全てを購入することはできず、他の参加者の購入希望数と按分して購入数量が決定します。
ローンチプールとは、特定の仮想通貨をBybitに預けると、報酬として特定の仮想通貨を無料でもらえるサービスです。預ける仮想通貨はBITとなる例が多く、報酬としてもらうのは新規上場の仮想通貨です。
なお、ローンチプールはローンチパッドと名前も仕組みも似ていますが、ローンチパッドは仮想通貨の「上場前」に購入できるキャンペーンで、ローンチプールは「上場前後」に仮想通貨を無料でもらえるキャンペーンです。
有料でも上場直後に稼ぎたいか、もしくは上場前後に無料でもらって価格上昇局面をゆっくり狙うかという違いがあります。
Bybitステーキングとは、BITなどの仮想通貨をBybitに預けることにより、報酬を受け取れるサービスです。預け入れた仮想通貨はいつでも引き出し可能ですので、当面の使い道がない場合はBybitステーキングでBITを増やすのも選択肢でしょう。
なお、自動での預け入れはできませんので、獲得したBITを複利運用してさらに稼ぎたい場合は、手動で再積み立てします。
デュアル資産投資(旧:二重資産マイニング)とは特定の仮想通貨を預け入れて報酬を得るサービスで、預け入れ期間は最大5日間という短さが特徴です。また、年間最大利回りは400%に達するものもあるなど高く設定されています。
注意点として、満期時にどの仮想通貨で償還されるのか、取引開始時点では分からないことが挙げられます。償還時の仮想通貨の種類は、取引開始時の価格と満期時の価格の比較で決められ、価格推移によってはユーザーは大きく損する可能性があります。
日本国内の取引所はBITを取り扱っていません。そのためBITを購入するなら、Bybit(バイビット)やGate.io(ゲート)などの海外取引所を利用することになります。
日本語対応の海外取引所における、BITの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
取引所 | 現物 | デリバティブ |
Binance(バイナンス) | × | × |
Bybit(バイビット) | 〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート) | 〇 | 〇 |
CoinEX(コインイーエックス) | 〇 | × |
MEXC(メクシー) | 〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス) | 〇 | × |
Bitget(ビットゲット) | × | × |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
× | × |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
× | × |
海外取引所は日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
BITトークン(BIT)はBitDAOの運営に使われるトークンです。そのため、BitDAOの投資先プロジェクトが成功して投資収益を得られた場合、BIT価格が大きく上昇すると想定できます。BitDAOの投資先が成功しそうだと考える場合、BITへの投資を検討できます。
2022年11月時点では、アラメダリサーチによるBIT売却の懸念もあり、そちらにも注意を払う必要があります。
出典元:
作成日
:2022.11.10
最終更新
:2023.03.16
会社員時代に10万円を元手にFXをはじめるが、カンに頼るトレードで退場。
テクニカル分析を学ぶがそれでも上手く行かない中、趣味でやっていた暗号資産の利益が増大。
戦いのメインをFXと暗号資産の2本(DeFiやNFT)にすることで、会社員から独立し現在は専業トレーダーとして活躍。
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