作成日
:2022.05.12
2022.05.27 10:19
2022年4月29日、MetaQuotes社はMetaTrader5の新バージョンBuild3280をリリースしました。新バージョンでは、トレーリングストップ機能のバグ修正が実施され、トレーリング幅の選択肢がメニュー欄に表示される機能が復活しました。
トレーリングストップ機能では、0ポイント、5ポイント、10ポイントなどの選択肢がトレーリングストップのメニュー上に表示されます。数回前のアップデートのタイミングでこの選択肢が一時的に表示されないようになっていましたが、今回の修正により再度表示されるようになっています。
トレーリングストップ機能では、銘柄の取引仕様によって異なる10種類のトレーリング幅の選択肢が自動で表示され、ワンクリックで設定することができます。トレーリング幅の選択肢は、銘柄ごとのストップレベルによって異なり、最小ストップレベルから5刻みの数値、合計10個の選択肢が表示されます。
その他にも、「カスタマイズ」を選択することで、ポイント単位で任意のトレーリング幅の選択も可能です。
ポイントとは、MetaTrader4/MetaTrader5上に表示される値動きの最小単位です。ドル円などの銘柄では小数点第3桁、ユーロドルなどの銘柄では小数点第5位の数値がポイントにあたります。
トレーリングストップとは、指定したポイント分の利益が発生した場合に決済逆指値(S/L)を設定し、有利な方向にレートが移動すればそれに連動して決済逆指値(S/L)も自動的に移動させる機能です。
ドル円が100円のときに買いポジションを持ち、1,000ポイント(1円)分のトレーリングストップを設定したとします。すると、101円に達した時点で、エントリー価格である100円に逆指値注文が出され、トレーリングストップが開始されます。その後、相場が上昇し続ける限り、1円幅を保ちつつ逆指値注文も切り上がります。
価格が上がった分だけ自動的に逆指値注文が上がるため、相場が一方向に動く局面では相場が反転するまで利益を追及することができます。一度有利な方向へ進んだ逆指値は、価格が不利な方向に動いたとしても移動することはなく、逆指値に到達した場合はそこで決済注文が執行されます。
トレーリングストップの仕組みは取引ツールによって異なりますが、MetaTrader5では、指定したトレーリング幅が、トレーリングストップが開始されるために必要な利益の条件も兼ねています。そのため、トレーリングストップを設定しても、設定したトレーリング幅以上の利益が出るまで逆指値注文は発注されません。
一方、指定したトレーリング幅以上の利益が出ている状態でトレーリングストップを設定すると、現在レートから指定したポイント分離れたレートに即座に逆指値注文が発注されます。
トレーリングストップはMetaTrader5の起動中のみ機能します。トレーリングストップを設定していても、MetaTrader5を閉じたり他の口座へ切り替えると、トレーリングストップが機能しません。トレーリングストップを頻繁に活用する人はVPSの利用を検討しましょう。
今回のアップデートでは、上記に加え表記の軽微な修正やバグ修正が実施されました。アップデートの詳細はMetaQuotes社のWebサイト
からご確認頂けます。出典元:
作成日
:2022.05.12
最終更新
:2022.05.27
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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