作成日
:2021.06.18
2022.04.20 12:27
米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】および米商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission)【以下、CFTCと称す】は、ビットコイン(Bitcoin)関連ファンドのリスクについて警告を促している。
今月16日、SECのOIEA(Office of Investor Education and Advocacy)およびCFTCのOCEO(Office of Customer Education and Outreach)が共同声明を発行し、仮想通貨(暗号資産)関連ファンドに関心を持つ投資家が許容できるリスクレベルを考慮する必要があると主張した。また、両機関はビットコインおよびビットコイン先物が非常に投機的な商品だとの考えを示しており、投資家が仮想通貨市場の高いボラティリティや規制の欠如、詐欺、価格操作などの危険性に留意すべきだと述べた。
米国では2021年中のビットコインETF誕生に期待が高まっているが、その投機的な性質からSECは否定的な態度を示している。先月発行された文書の中で、SECは投資会社法で規制されるファンドが投資家保護を提供しなければならないと言及し、この原則はビットコイン先物を保有するファンドにも適応されると強調した。
仮想通貨市場は拡大を続けているが、SECおよびCFTCはどのような対応を見せるのか、今後もこれら規制当局の取り組みに注目していきたい。
release date 2021.06.18
出典元:
ニュースコメント
ビットコインETF実現に尽力する米企業
現在、米国では米大手資産運用会社であるフィデリティ投信がビットコインETFの立ち上げを計画しているのに加え、VanEckやWisdomTree、Kryptoinなどの企業が同様の動きに出ている。中には複数回にわたってSECに申請書を提出している企業もあり、例えば、VanEckは今年に入ってからも当局とビットコインETFの実現に向けて協議を継続しているという。しかしながら、SECはビットコインETFに関して非常に慎重な対応を示しており、これら企業への最終的な回答期限を幾度となく延期してきた。SECはVanEckによる最新の申請に対して今月17日頃に回答を言い渡すと伝えているが、今の所、同社または当局からの報告はないようだ。隣国のカナダでは、資産運用会社のパーパスが世界初のビットコインETFの上場に成功しているだけに、将来的に米国でもETFを通じた仮想通貨投資が可能になることを期待したい。
作成日
:2021.06.18
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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