作成日
:2021.05.26
2022.04.20 12:27
5月24日、電気自動車メーカーのテスラ(Tesla)でCEOを務めるイーロン・マスク氏がTwitter(ツイッター)上で仮想通貨(暗号資産)の持続可能性について言及したことを受け、ビットコイン価格(BTC/USD)が急上昇した。
今回マスク氏が、北米のビットコインマイナーが再生可能エネルギー利用の計画を公開するとツイートビットコインの環境負荷問題に改善案を示すなど、仮想通貨と再生可能エネルギーに焦点を当てた発言を繰り返しており、仮想通貨市場では同分野に対する関心が高まっているようだ。
したことを受け、同仮想通貨価格は4%上昇して過去24時間で約17%増となる3万9,500ドルに達した。マスク氏は北米の主要なマイニング事業者と議論を交わしており、業界における再生可能エネルギーの利用を世界的に促進するよう依頼しているという。先日からマスク氏はMicroStrategyのCEOであるマイケル・セイラー氏は、この問題でマスク氏と協力してマイニング事業者との議論を進めており、これら企業によるエネルギー利用を透明化するためにBitcoin Mining Councilの設立に合意したと報告している。
Bitcoin Mining Councilの創設メンバーには、Argo BlockchainやBlockcap、Core Scientific、Galaxy Digital、Hive Blockchain Technologies、Hut 8 Mining、Marathon Digital Holdings、Riot Blockchainなどの企業が含まれているという。テスラのビットコイン決済停止を受け、ビットコイン価格は弱気な値動きを見せているが、マスク氏の取り組みがどのような変化をもたらすのか、今後も仮想通貨市場での展開を見守っていきたい。
release date 2021.05.26
出典元:
ニュースコメント
主要な仮想通貨がPoS移行の流れ
ケンブリッジ大学(University of Cambridge)の調査によると、ビットコインマイニングにかかる年間消費電力は推定約124テラワット時(TWh)で、オランダやサウジアラビアの国内消費量を上回るという。また、ビットコインマイニングはその消費電力の大きさから20年以内に地球温度を1.5度上昇させるとも言われており、環境に高い負荷を与えることが明らかになっている。ひとつの解決策として仮想通貨コミュニティでは主流のコンセンサスアルゴリズムであるPoW(プルーフ・オブ・ワーク)から脱却し、より高効率なブロックチェーン運用が可能なPoS(プルーフ・オブ・ステークス)を採用することが積極的に検討されているようだ。現時点ではイーサリアム(Ethereum)に加え、リップル社会長のクリス・ラーセン氏がリップルのPoS移行を宣言しているが、ビットコインはこの流れを受け入れることができるのか、今後も仮想通貨市場の動向に注目していきたい。
作成日
:2021.05.26
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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