作成日
:2021.05.14
2022.04.20 12:27
今月13日、米電気自動車メーカーのテスラ(Tesla)がビットコイン決済の利用を停止したことを受け、ビットコイン価格(BTC/USD)が4万7,000ドルを割り込む水準にまで急落した。
今回、Musk氏は自身のTwitter(ツイッター)アカウントを通じて今年3月に開始したテスラのビットコイン決済受付を停止すると伝えた。Musk氏はビットコインマイニングやトランザクションの拡大に伴い、石炭や化石燃料の使用が増加することを懸念しており、仮想通貨(暗号資産)の将来性を認めながらも環境に多大な負担をかけるべきではないとの考えを示している。
テスラはビットコインマイニングが持続可能なエネルギーを使用するようになれば、同仮想通貨の利用を再開すると説明しているという。これに対して、大手資産運用会社VanEckのデジタル資産戦略ディレクターであるGabor Gurbacs氏は、既に76%のビットコインマイナーが再生可能エネルギーを使用しているのと同時に、その総電力消費量の39%が再生可能エネルギーに置き換わっていると反論した。また、Gurbacs氏はビットコインが長期的に再生可能エネルギーの利用にインセンティブを与える存在だと主張している。
Musk氏は仮想通貨コミュニティで最も影響力のある人物のひとりであり、同氏のツイートがドージコイン価格の高騰を招くなど、これまでもSNS上での発言が仮想通貨市場に影響を及ぼしてきた。現在、ビットコイン価格は5万ドルまで回復しているが、今後も同仮想通貨の動きを見守っていきたい。
release date 2021.05.14
出典元:
ニュースコメント
ビットコインの売り圧力を強めるクジラ
好調なアルトコインとは反対に、先月頃からビットコインは値動きが停滞しており、ビットコインの市場占有率が50%を下回る事態に陥っている。ブロックチェーン分析会社のGlassnodeによると、最近ではクジラと呼ばれる大口投資家がビットコインを相次いで放出し、1,000BTC以上を有するウォレットアドレス数が2,000件を割り込んで、約半年ぶりとなる水準にまで落ち込んでいるという。これに関して、仮想通貨取引所Delta Exchangeで共同創業者兼CEOを務めるPankaj Balani氏は、クジラの動きからビットコイン相場が弱気に見えると言及して、売り圧力が強まっていることを示唆した。投資家の資金はイーサリアム(Ethereum)やバイナンスコイン(Binance Coin)を始めとするアルトコインにシフトしているが、仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場での展開に注目していきたい。
作成日
:2021.05.14
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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