Select Language

Financial Commission、2021年4月の月次報告書を公表

Financial Commission、2021年4月の月次報告書を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:27
Financial Commission、2021年4月の月次報告書を公表

update 2022.04.20 12:27

執行やプライシングといった取引関連の苦情が増加

FXやCFD、仮想通貨(暗号資産)ブローカーと投資家との紛争解決に特化した第三者機関であるFinancial Commission【以下、FinaComと称す】は5月13日、2021年4月の月次報告書を公表した。[1]

同報告書によると、2021年4月に新規でFinaComに持ち込まれた苦情件数は、前月比ほぼ変わらずの118件となったが、トレーダーが求める補償金額は、前月比31%減の629,533ドルと、3月に引き続き大きく減少したとのことだ。また、実際に紛争が解決した件数は、前月比11%減の131件となり、トレーダーの元へ返還された金額は4,701ドルであったという。その他、仲裁申し立て平均金額は前月比9%減の5,335ドル、紛争解決に要した平均日数は前月比32%減の5.6日となった。

グローバル投資家の間で仮想通貨やデリバティブ商品への関心が高まる中、海外FXブローカーが仮想通貨の取り扱いを拡充している。このような市場環境下において、4月の月次報告書結果を踏まえると、外部紛争解決(External Dispute Resolution)【以下、EDRと称す】機関であるFinaComのサービスに対して根強い需要があるようだ。また、4月は取引関連の苦情件数が前月比29%増となったことに鑑みると、より多くのトレーダーが投資を試みる一方で、執行やプライシング分野において問題が生じているようだ。更に、全ての新規苦情件数の内、26%ほどが1,000ドルから10,000ドルと高額な苦情金額であり、FinaComとしては継続して高額事案に注力することを重要視している。

2013年に設立されたFinaComは、グローバル展開する海外FXブローカーやブロックチェーン関連企業などが加盟するEDR機関だ。足元で取引関連の苦情が増加する中、FinaComが機能することで、より健全な市場が形成されることに期待したい。

release date 2021.05.17

ニュースコメント

comment

付加価値を高めるFinaCom


最近、NASAAは脅威となる金融商品リストを公表しており、その中にはソーシャルメディアを利用した投資詐欺や仮想通貨、FXなどが含まれている。また英国金融行動監視機構(FCA)は、一部の個人投資家が自身のリスク許容度などにマッチしていない高リスクの金融商品を購入させられていると指摘している。このような市場環境下において、FinaComへ持ち込まれる新規苦情の内、取引関連が増加していることに鑑みると、FinaComのEDRスキームを活用した効率的な紛争解決や、訴訟1件当たり最大20,000ユーロの補償サービスは、投資初心者にとって一定の安心材料になると言える。また、FinaComでは独立系第三者機関であるVerifyMyTradeと提携した執行認証サービスや、Delkos Researchの市場分析情報などの提供を通じ、サービスの高付加価値化を推し進めている状況だ。トレーダーにとっては、FinaComより認証取得のTitan FXを含む、30社以上の海外FXブローカーから自身に最適な企業を選択することもできる。付加価値を高めるFinaComが、更なる利便性向上に向けて如何なるソリューションを講じるか今後も注目したい。


Date

作成日

2021.05.17

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

海外FXがオンラインカジノ規制の影響を受ける理由とは?出金できなくなるリスクも

2025年以降、オンラインカジノ規制の影響と見られる海外FX業者の国内送金の遅延が度々問題になっており、決済代行会社に関連したトラブルと言われています。なぜオンラインカジノ規制が海外FXに波及したのか説明するほか、今後考えられる影響も解説します。
update2025.05.28 19:00

ThreeTrader・Vantageが消えた?偽アカウントによる詐欺に注意

ThreeTraderやVantageのX(旧Twitter)公式アカウントに表示制限がかけられていることが確認されました。本記事では海外FX業者のアカウントが制限された背景や、こうした状況で注意すべき偽アカウント詐欺について説明します。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル