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FCA、投資動向調査の結果を公表

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update 2022.04.20 12:27
FCA、投資動向調査の結果を公表

update 2022.04.20 12:27

大きな投資リスクを抱える若年投資家に警告

英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】は、仮想通貨(暗号資産)やFXといった高リスクの金融商品に投資する投資家動向の理解を深めるべく実施した調査の結果を公表した。[1]

同調査の結果、多様性に満ちた若年層の新規投資家が、新興の投資アプリを通じて高リスクの金融商品に投資していることが明らかになった。しかしながら、高リスクの金融商品は必ずしも個人投資家ニーズに適したものではないという。高リスクの金融商品を保有する傾向にある投資経験が3年未満の投資家の内59%は、多大な投資損失が現在もしくは将来の生活に甚大な影響を及ぼし得ると回答した。一方、投資経験が3年以上の投資家の場合、その数値が38%に留まったことに鑑みると、新規投資家は財務面においてより脆弱であると言える。また、これらの新規投資家は女性、40歳以下、黒人・アジア人・少数民族を表すBAME(Black, Asian and Minority Ethnic)が多い傾向にあり、投資アプリからのアクセス性の高さから、YouTube(ユーチューブ)などのソーシャルメディアを通じて投資情報を得ているという。

これら多くの投資家は投資のスリルを楽しんでいる他、企業の株式を保有するという一種のステータスのような社会的要素が、投資意思決定を下す大きな要因になっているという。また若年投資家は、リタイア後に向けた資産形成という従来の目的よりも、チャレンジや競争、斬新性を重要視しており、高リスクの金融商品への投資を行っているとのことだ。これらの投資家は、投資のリスクに対する認識が欠如しており、調査回答者の内40%以上が、投資によって損失を被る可能性があることや、資産の殆どを投資につぎ込むリスクを認識していないという。実際には、例えばCFDへの投資によって、投資家は初期投資額以上の損失を被る可能性がある。また、回答者の内78%は、売買のタイミングに関して自身の直感や経験に頼っていると共に、確実に儲けることができる投資先があると信じているとのことだ。

調査結果の公表に際し、FCAのコンシューマー・コンペティション部門エグゼクティブディレクターを務めるSheldon Mills氏は、以下のようにコメントしている。

多くの個人投資家はニーズにマッチした投資を行っておりますが、オンライン広告や強引な営業を通じ、一部の投資家が自身に適していない高リスクの金融商品を購入させられていることを懸念しております。今回の調査が投資家動向の深い理解に繋がったことで、有害な金融商品の撲滅キャンペーンを通じ、個人投資家に対してこれら商品への投資に伴うリスクを伝えられるでしょう。我々は若年層を中心に、将来のライフイベントに備えるための貯蓄や投資を奨励しておりますが、個人投資家の皆様はリスク許容度や投資の分散などに鑑みて適切なリスク水準の投資行動を取らなければなりません。今回の調査が、有害な金融商品の撲滅に向けた取り組みを行う他の機関にとって有益な情報となることを期待しております。

Sheldon Mills, Executive Director, Consumer and Competition at the FCA - FCAより引用

FCAは個人で投資意思決定を行う投資家動向に対する理解を深めるべく、今回の調査をBritainThinksに委託した。同調査と個人投資家市場に関する意見募集のフィードバックは、FCAによる同市場への取り組みに役立つという。また、FCAは有害な金融商品の撲滅に向けたキャンペーンの開始を公表した。同キャンペーンは、リスク許容度や投資商品の特性、金融アドバイザーの必要性などを問う5つの質問を含んだオンライン広告になるという。

更にFCAは2021年後半に、個人投資家を対象とした有害な金融商品の撲滅に向けた新たな計画を発表する予定だ。

release date 2021.03.25

ニュースコメント

comment

グローバル当局が高リスク商品への投資に注意喚起


FCAは、個人投資家にとって害を及ぼす可能性がある金融商品の規制を強化している。2020年10月、FCAは仮想通貨デリバティブとETNの販売禁止を決定した他、同年12月には投機的なミニボンドのマスマーケティングを恒久的に禁止した。また2021年1月、FCAは仮想通貨への投資によって全ての資金を失う可能性があると警告すると共に、投資詐欺への注意喚起を行っている。他方で、グローバル各国当局も高リスク商品の投資に対して警戒を呼び掛けている状況だ。例えば、ESMAがTRVレポートを公表し、規制対象外の仮想通貨への投資は高いリスクを伴うと指摘している。また、NASAAが脅威となる金融商品リストを公表しており、その中にはソーシャルメディアを利用した投資詐欺や仮想通貨、FXなどが含まれている。ビットコイン(Bitcoin)を含む仮想通貨の値動きが激しくなる中、投資家は投資商品の特性やリスク許容度の把握に加え、徹底した資金管理が求められそうだ。


Date

作成日

2021.03.25

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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