作成日
:2021.03.25
2022.04.20 12:27
仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引所のFTXは、米NBA(National Basketball Association)のプロバスケットボールチーム、Miami HEATが利用するホームスタジアムの命名権を買収することに合意した。
今回、FTXはMiami HEATと19年間のパートナーシップを締結しており、2040年まで同チームが利用するホームスタジアムの名称を「FTXアリーナ」に変更することを決定したという。このパートナーシップを通じてFTXはフロリダ州マイアミ市のデイド郡と協力し、テクノロジーやフィンテックの教育、居住者の経済的な健康をサポートするために様々なソリューションを提供することを計画している。これに加え、FTXはデイド郡に500万ドルの寄付を行うと約束した。
デイド郡長であるDaniella Levine Cava氏は、このことについて次のようにコメントしている。
アリーナの命名権を含めたパートナーシップを発表できることを誇りに思っています。デイト郡にとって可能な限り最良の選択肢を模索し、住民の経済を保護することがこのプロセス全体における最優先事項でした。このパートナーシップは19年間で合計9,000万ドルの利益をもたらし、コミュニティ全体にプラスの影響を与えるでしょう。デイト郡に投資するパートナーとしてFTXと出逢えたことを喜ばしく思います。
Daniella Levine Cava, Miami-Dade County Mayor - Miami Dade - より引用
一方、FTXのCEOであるSam Bankman-Fried氏は、以下のように述べた。
FTX全体がデイト郡およびMiami HEATと提携できることを喜ばしく思っています。このパートナーシップは我が社が象徴的な建造物に命名するだけのものではありません。これはマイアミ市とその周辺都市で成長する多様なコミュニティに価値を提供するだけでなく、チャンピオンシップコミュニティ、チャンピオンシップ組織、およびチャンピオンシップ文化に参加するチャンスになるでしょう。
Sam Bankman-Fried, CEO of FTX - Miami Dade - より引用
Miami HEATが本拠地とするビスケーン湾エリアには、NBAの試合観戦やコンサート、イベントなどを目的に年間200万人近い来訪者があるようだが、このホームスタジアムの命名権がFTXにどのような恩恵をもたらすのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
release date 2021.03.25
出典元:
ニュースコメント
プロバスケットチームに接近する金融業界
金融業界は露出を増加させるためにスポーツ業界でパートナーシップを展開しているが、最近ではNBAを含むプロバスケットチームに接近しているようだ。例えば、Magnum FXが運営するETFinanceはレアルマドリード・バスケットボールと提携し、3年間のスポンサーシップ契約を結んでいる。その他、ドイツのフィンテック企業であるWirecardはFCバイエルン・ミュンヘン・バスケットボールと提携しているという。一方、個人ではNBA選手のSpencer Dinwiddie氏がステーブルコイン関連サービスを立ち上げ、仮想通貨市場の拡大に貢献している。この流れは更に加速していくと考えられるが、どのような動きが見られるのか、今後も業界での展開を見守っていきたい。
作成日
:2021.03.25
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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