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IG Group、900銘柄に及ぶ小型株の証拠金取引を停止

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update 2022.04.12 16:30
IG Group、900銘柄に及ぶ小型株の証拠金取引を停止

update 2022.04.12 16:30

レバレッジなしの取引は可能

英国・ロンドンを拠点とするFX・CFDブローカーのIG Group(本社:Cannon Bridge House 25 Dowgate Hill London EC4R 2YA UNITED KINGDOM[1])は、900銘柄に及ぶ小型株の証拠金取引を停止した。[2]

Reddit【以下、レディットと称す】のフォーラムであるWallStreetBets(ウォールストリート・ベッツ)で繋がる個人投資家が共闘し、GameStop【以下、ゲームストップと称す】やBlackberry(ブラックベリー)といった、ヘッジファンドが空売りする銘柄を買い漁っていた。これにより、取引高の急増を伴って市場が乱高下する中、IG Groupはシステム障害などのオペレーション上の問題が生じていることに鑑み、大きく空売りされている銘柄に加え、Hammerson(ハマーソン)やSuperdry(スーパードライ)を含む900銘柄に及ぶ小型株の証拠金取引の停止を決断した。この決定により、IG Groupは株式を投資対象とする12,000種類に及ぶレバレッジド商品の内、8%弱に上る銘柄の証拠金取引を停止することになるという。

IG Groupによると、これら銘柄に関しては、新規の証拠金取引を停止する一方でレバレッジなしの取引は引き続き可能だという。証拠金取引を行うトレーダーは、ブローカーより投資金額の99%まで資金を借り入れられ、レバレッジの大きさに応じて利益もしくは損失額が拡大することになる。同社は英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)より自己資本比率規制(Net Capital Requirement, NCR)の遵守やクリアリングハウスへの預託金差し入れなど、多岐にわたる金融規制に対応する必要がある。特に、クリアリングハウスへの預託金差し入れは、市場のボラティリティに応じて求められる金額が変動し、レディット投資家が一定の株式を買い上げた際に大きく高まっていた。また、IG Groupはゲームストップ株などのオプション取引も停止した。尚、レディット騒動に伴い市場が混乱する中、他の海外FXブローカーにおいてもシステム障害が発生したことを受け、新規顧客の受け入れ停止や取引停止、レバレッジ制限、空売りの禁止、証拠金の引き上げといった対応策が講じられている。

2月4日、IG Groupは新規口座開設を停止したのに続き、今回一部銘柄の証拠金取引を停止しており、顧客の獲得・維持に向けて如何なるソリューションを講じるか注目したい。

release date 2021.02.24

出典元:

ニュースコメント

レディット騒動をきっかけに戦略の見直しを図る海外FXブローカー

レディット騒動に伴う市場の混乱を受け、グローバル各国当局がソーシャルメディア時代に即した実効性の高い規制策の導入を模索している。例えば、ESMAはゲームストップ株のような踏み上げを懸念しており、ソーシャルメディア上の情報を基にした投資判断を下すことに注意喚起すると共に、必要に応じて新たな個人投資家保護策の導入を検討しているという。また、2021年5月2日まで韓国SFCが空売り禁止措置を延長する決断を下している。他方で、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをきっかけに新規投資家が急増する中、海外FXブローカーは、端株取引サービスなどの投資初心者を対象とした少額投資サービスを強化してきた。しかしながら、今回のレディット騒動を受け、ブローカー各社は戦略の一部見直しを迫られている状況だ。直近では、2月15日よりAdmiral Marketsが株式及びETFのCFD取引手数料無料サービスを廃止した他、ペニー株(低位株)を原資産とする株式CFDの購入も禁止した。ソーシャルメディアを利用した取引が拡大する中、海外FXブローカー各社が投資行動の変容に対応した画期的なソリューションを提供することに期待したい。


Date

作成日

2021.02.24

Update

最終更新

2022.04.12

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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