Select Language

イーサリアム、手数料システムの改善に向けEIP1559を実装する可能性

イーサリアム、手数料システムの改善に向けEIP1559を実装する可能性

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
イーサリアム、手数料システムの改善に向けEIP1559を実装する可能性

update 2021.08.31 15:31

早ければ今年7月の次期ハードフォークに盛り込まれる

人気仮想通貨のイーサリアム(Ethereum)が、手数料システム改善に向けてEIP(Ethereum Improvement Proposal)1559を実装する可能性があることが明らかになった。[1]

現在、イーサリアムはDeFi(分散型金融)関連サービスの拡大で需要を伸ばしており、それに伴って手数料が記録的な水準にまで高騰している。この問題に対してイーサリアムコミュニティはEIP1559で既存のオークション形式による手数料システムを最適化し、より正確で安価なトランザクションの実現を目指しているようだ。元々、EIP1559はイーサリアムの手数料が高騰した昨年中旬から実装に向けて議論が進められてきたが、同仮想通貨開発者のRyan Berckmans氏によると、この変更は早ければ今年7月に予定される次期ハードフォークのロンドン(London)に盛り込まれるという。

また、EIP1559は新しく手数料として用いられるETH建てのBASEFEEを焼却処理(バーン)する仕組みも採用している。この仕組みは結果的にイーサリアムの供給量を減少させ、イーサリアム価格の上昇圧力を強める可能性があるという。これに関してBerckmans氏は、もし既にEIP1559が実装されていれば、今月21日だけで2,600万ドル相当のイーサリアムが焼却処理されたことになると説明した。

これらの変更に加え、EIP1559はイーサリアムネットワークのスケーラビリティを改善する役割も担っている。Berckmans氏によると、EIP1559はオフチェーンでの高速処理を可能にするアービトラム(Arbitrum)、および、円滑なトランザクション処理を可能にするオプティミズム(Optimism)を有効化し、イーサリアムのスケーリングを助長するという。

先日、イーサリアム価格は2,000ドルに迫る史上最高値を記録して好調を維持しているが、EIP1559の実装がどのような影響を及ぼすのか、今後も同仮想通貨の動向に注目していきたい。

release date 2021.02.24

出典元:

ニュースコメント

ETH2.0への移行で法的リスクが高まるイーサリアム

過去に米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission, SEC)は、ビットコイン(Bitcoin)やイーサリアムなどの仮想通貨が有価証券に該当しないとの見解を示していたが、当局がリップル(Ripple)を開発するリップル社を訴訟したことを受け、仮想通貨市場に再び不安が広がっている。特にETH2.0移行を推進するイーサリアムは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)システムによるステーキングがHowey Test(証券に該当するかを判断する基準)に抵触する可能性があるという。現在、イーサリアムは分散化されたネットワークとして体裁を保っているものの、ETH2.0におけるバリデータの寡占化が進み、より中央集権型のシステムに近付くことになれば、当局も黙ってはいないだろう。イーサリアムはガバナンスモデルを継続的に改善してきているが、この問題にどう対処するのか、今後の取り組みに注目していきたい。


Date

作成日

2021.02.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

日本でも税率20%でビットコインのトレードが可能?IG証券がIBIT・ETHAのCFD取扱い開始

IG証券がブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、イーサリアム現物ETF「ETHA」のCFD取引を提供開始し、SNSで話題になっています。本記事では、IG証券の発表内容やSNSでの反応、国内の仮想通貨税制、海外FXとの比較などを紹介します。
update2025.10.10 19:30

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か

XMTradingが新たにGAUUSDなど4種類のゴールド銘柄を追加し、グラム単位で少額取引が可能になりました。この記事では、従来のGOLDとの取引コストやスワップを比較します。
update2025.10.10 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も

ディープフェイク技術を使った詐欺広告が世界的に増加しており、国内でも有名人を装った広告が出回っています。広告は精巧で、違和感に気づけないケースもあるため、真偽を見抜くのは簡単ではありません。本記事では、出回っているディープフェイク動画の広告主を調査しました。
update2025.10.08 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

XMのビットコインスプレッドはExnessの2倍広い!それでも「ナシ」ではない理由とは?

Myforex編集部では、2025年1月10日〜4月10日の3ヶ月間にわたり、XMTradingにおけるビットコインのスプレッドを独自調査。その結果、狭い業者と比べて2倍以上の差があることが分かりました。
update2025.09.05 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル