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グレースケール、自社ファンドからリップルを除外

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update 2021.08.31 15:31
グレースケール、自社ファンドからリップルを除外

update 2021.08.31 15:31

米SECによるリップル社訴訟を受けての決断

仮想通貨関連の投資商品を開発するGrayscale Investments(本社:250 Park Avenue South, New York[1])【以下、グレースケールと称す】は、同社のファンドが保有するリップル(Ripple)を精算し、その資金を他の仮想通貨に割り当てたことを発表した。[2]

今回の発表によると、グレースケールは四半期毎の見直しでDLC Fund(Grayscale Digital Large Cap Fund)からリップルを除外することを決定し、同ファンドの資金配分をビットコイン(Bitcoin)に81.6%、イーサリアム(Ethereum)に15.9%、ライトコイン(Litecoin)に1.4%、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)に1.1%の構成に変更したという。今月4日にリップルが売却される以前、DLC Fundは1.46%の資金を同仮想通貨に割り当てていた。

最近、米SECがリップル社を訴訟したことを受け、複数の仮想通貨取引所がリップルを上場廃止する動きに出ているが、グレースケールの判断もこの流れに乗じたものだと考えられる。昨年末、競合のBitwiseが同様に約930万ドル相当のリップルを精算したのに加え、グレースケールの認定パートナーであるGenesis Global Tradingも同仮想通貨の取引停止を発表しているようだ。

このようにリップルを除外する動きは仮想通貨市場全体に広がっているが、グレースケールを始めとする仮想通貨関連企業にどのような影響を及ぼすのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2021.01.07

出典元:

ニュースコメント

バブル相場の到来で仮想通貨ファンドの需要が拡大

今年に入ってビットコイン価格が3万4,000ドルに到達するなど、昨年末から仮想通貨市場には2017年時をも超えるバブル相場が到来しているようだ。その恩恵を全面に受ける形で仮想通貨ファンドにも大量の資金が流入しており、最近ではBitwiseが運用資産残高が5億ドルに達したと発表している。同様にグレースケールも運用資産残高が230億ドルを超えたと報告し、仮想通貨市場で非常に強い需要が生じていることを明らかにした。以前から米国では仮想通貨市場へのアクセスを拡大するためにビットコインETFやその他ファンド型商品の開発が進められているが、グレースケールは仮想通貨インデックスファンドを米国で初めてOTC(店頭取引)市場に上場することで需要の取り込みに成功したという。仮想通貨市場の中でも同分野は更なる成長が期待されているだけに、今後もこれら企業の取り組みに注目していきたい。


Date

作成日

2021.01.08

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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