Select Language

グレースケール、米国初となる仮想通貨インデックスファンドを上場へ

グレースケール、米国初となる仮想通貨インデックスファンドを上場へ

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
グレースケール、米国初となる仮想通貨インデックスファンドを上場へ

update 2021.08.31 15:29

FINRAの承認を受けてOTC取引所にリスティングする意向

投資商品を開発するGrayscale Investments(本社:250 Park Avenue South, New York[1])【以下、グレースケールと称す】が、FINRA(Financial Industry Regulatory Authority)から承認を受け、米国で初となる仮想通貨インデックスファンドのリスティングに動き出していることが明らかになった。[2]

今回、リスティングされる仮想通貨インデックスファンドはDigital Large Cap Fund【以下、DLCと称す】という名称のものであり、OTC(店頭取引)市場ではGDLCFのティッカーシンボルで取引される予定だという。これまでグレースケールは、Bitcoin Trust(GBTC)やEthereum Trust(ETHE)、Ethereum Classic Trust(ETCG)など、DLCを含めて合計4つのファンド商品を上場しているが、最終的には10種類の仮想通貨ファンドをリスティングすることを目指しているようだ。この新しい仮想通貨ファンドは米国の証券市場にアクセスできる投資家全てが取引可能となる。

グレースケールでディレクターを務めるMichael Sonnenshein氏は、DLCが米国の公開市場で初めて取り扱われるインデックス型の仮想通貨ファンドになると述べ、投資家が手広く仮想通貨市場に投資する手段になり得ると発言している。事実、このDLCは市場全体における時価総額の上位70%を占める主要な仮想通貨を投資対象としており、初年度から74.8%のリターンを達成した。2019年9月末時点でDLCは、ビットコイン(Bitcoin)に80.3%、イーサリアム(Ethereum)に9.9%、リップル(Ripple)に5.8%、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)に2.2%、ライトコイン(Litecoin)に1.8%の資金を配分している状況だ。DLCはパッシブ型のファンドであるが、この構成は四半期ごとに流動性やカストディソリューションの有無、運用環境などの要因を考慮してリバランスされる仕組みになっているようだ。

2018年2月にグレースケールは認定投資家に向けてDLCの提供を開始し、今年9月末には約320万株が販売されたという。グレースケールはビットコインの有用性を示す立場にあり、同社が管理する仮想通貨ファンドの総額は22億ドルを超えているが、DLCの上場でこの数字がどこまで伸びるのか、今後も同社の取り組みには注目していきたい。

release date 2019.10.15

出典元:

ニュースコメント

インデックスファンドの提供で広がる投資戦略

個別の金融商品への投資と比較して、インデックス型のファンド商品は平均的なリスクをとることができるため、ポートフォリオを構築する投資家にとって重宝される存在になっている。特に仮想通貨市場の場合は、上場廃止や開発活動の停滞、政府機関の介入など、それぞれの仮想通貨プロジェクトが高いリスクを抱えていることから、投資戦略において仮想通貨インデックスファンドがより有効なものになり得ると言えるだろう。事実、それに目をつけた仮想通貨関連企業は認定投資家向け商品の開発に着手しており、大手取引所であるコインベースも仮想通貨のインデックスファンドの提供を開始するなど、積極的な動きを見せているようだ。今月初めに米SECがBitwiseによるビットコインETFの提案を拒否し、仮想通貨市場は落胆ムードに包まれたが、投資家はグレースケールの仮想通貨インデックスファンドが承認されたことにどのような反応を示すのか、今後も米国市場を中心にその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.10.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル