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パキスタン・マーカンタイル取引所、2021年初頭までにMT5へ完全移行予定

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update 2022.04.18 12:14
パキスタン・マーカンタイル取引所、2021年初頭までにMT5へ完全移行予定

update 2022.04.18 12:14

先進的で信頼性の高いシステムへ代替する方針

パキスタン・マーカンタイル取引所(本社:3B, 3rd Floor, Bahria Complex IV Ch. Khalique-uz-Zaman Road Gizri, Karachi - 75600, Pakistan[1])【以下、PMEXと称す】が2021年初頭までに、ロシアのソフトウェア会社MetaQuotes Software Corp.【以下、MetaQuotesと称す】が開発した取引プラットフォームであるMetaTrader5【以下、MT5と称す】へ完全移行する予定であることが明らかになった。[2]

PMEXは取引や清算、決済、カストディといった業務全体にMT5を導入する予定だ。これにより、トレーダーや海外FXブローカー、マーケットメイカー(値付け業者)といった全ての証券取引所参加者が活用するMT5上にて同取引所の全サービスが提供され、サードパーティーのソリューションを必要としないという。また、PMEXはMT5をコア取引プラットフォームとして導入し、透明性の高いECNサービスも提供するとのことだ。MetaQuotesのパキスタンオフィスヘッドを務めるHamad Shahは、完全移行前には50%であった同取引所のMT5を通じた取引高が、完全移行後には100%になると言及している。PMEXとMT5の機能を統合することにより、時代遅れの取引施設・機能を先進的で信頼性の高いシステムに代替することができる他、全業務プロセスの完全自動化や業務コストの削減を図れるという。

PMEXはMT5を活用することで、プライシングやマッチングシステム、取引アプリ、end-of-day【以下、EODと称す】プロセス関連のアドオン、損益計算やリスク管理といったオールインワンのソリューションを利用できる。また、データ管理やレポーティングの際、オラクル(Oracle)の複雑なデータベースや200種類もの仮想マシンを活用する必要がなくなる。同社の中核業務にはデザイン設計の初期段階でMT5のアーキテクチャを採用しており、MetaQuotesが開発した独自の高性能データベースを活用し、RAM(Random Access Memory)内に保存されているリアルタイムデータにアクセスできるという。加えて、64ビット対応プロセッサの活用と分散クラスタシステムを構築し、PMEXの数百万件に上る取引を即座に処理できるようになり、応答時間の最短化と全トレーダーに同等の環境を構築することが可能となる。

PMEXはパキスタン証券取引委員会(Securities and Exchange Commission of Pakistan, SECP)から許認可を受け、同国で初めて株式会社化された商品取引所だ。同社は洗練された多次元設計インフラと最先端テクノロジーを活用したMT5に完全移行し、パキスタン人投資家へのリーチ拡大を図るという。また、従来3時間要したEODバックオフィス業務時間を10秒に大幅短縮する他、Fintezaの分析ソリューションを活用し、より多くのマーケットメイカーや海外FXブローカーの獲得を目指す方針だ。

release date 2020.12.23

出典元:

ニュースコメント

MT5のECN機能に注目

顧客リーチの拡大を目指す全ての海外FXブローカーにとって、充実した流動性供給は必要不可欠なソリューションとなっている。MT5はネイティブゲートウェイを活用することで、ECN方式を採用する有力リクイディティプロバイダー(流動性供給業者)と接続できる他、プライシングや板情報などの市場データを取得することも可能だ。現状、同取引プラットフォームにおいては、IntegralとCboe FX、ユーロネクストFX(Euronext FX)、Currenex、FXCM Pro、LMAX Exchange、スイスクォート(Swissquote)、Alpariと、ネイティブゲートウェイを活用したコネクティビティサービスを提供している。また、ゲートウェイは証拠金ルールやオーダールーティング、金融商品名の変更といった各種設定を柔軟に行えるという。他方で、多くの海外FXブローカーが最先端テクノロジーを活用したMT5の導入を進めている状況だ。例えば、Uniglobe MarketsがMT5をリリースした他、Market EquityもMT5を採用している。また、CFIはMT5に完全移行を果たしている。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、安定した流動性供給ソリューションへのニーズが高まる中、今後も多くの海外FXブローカーが、ECNなどの高機能が付帯したMT5の活用を進めると予想される。


Date

作成日

2020.12.23

Update

最終更新

2022.04.18

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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