Select Language

SGX、CICCシンガポールが取引参加者として加入

SGX、CICCシンガポールが取引参加者として加入

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
SGX、CICCシンガポールが取引参加者として加入

update 2021.08.31 15:31

中国と金融面の関係深化を模索

シンガポール取引所(本社:2 Shenton Way, #02-02 SGX Centre 1, Singapore 068804[1])【以下、SGXと称す】は、アジア地域の市場参加者拡大と中国との金融面における関係深化を模索する中、中国国際金融股分有限公司(China International Capital Corporation Limited)【以下、CICCと称す】傘下のCICC Singapore【以下、CICCシンガポールと称す】が、取引参加者として加入したことを発表した。[2]

中国の有力投資銀行であるCICCは、機関投資家ビジネスに注力しており、ウェルスマネジメントやアセットマネジメント、投資信託、証券といった多岐にわたる金融サービスを提供している。また2008年に設立されたCICCシンガポールは、投資銀行業務とトレーディング業務に注力している。同社はトレーディングデスクを設置し、シンガポール上場証券の投資に関心を持つ中国人投資家への取引促進を図る方針だ。尚、SGXにとってはCICCが25番目の取引参加者となる他、同取引所のデリバティブ市場には63社が取引参加者として加入している。

新たな取引参加者の加入に際し、SGXのシニアマネージングディレクター兼グローバルセールス・オリジネーション部門ヘッドを務めるChew Sutat氏と、CICCのマネージングディレクター兼株式部門ヘッドを務めるHuang Haizhou氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は、中国の有力投資銀行であるCICCシンガポールが取引参加者として加入することを歓迎いたします。我が社がアジア地域の市場参加者拡大と、中国との金融面における関係深化を模索する中、同社は投資サービスの拡充と顧客基盤の拡大を図ることができるでしょう。我々はCICCシンガポールの取引参加とサポートを受けると共に、同社と協働していくことを楽しみにしております。

Chew Sutat, Senior Managing Director and Head of Global Sales and Origination at SGX - SGXより引用

SGXに取引参加者として加入したことは、我々のグローバルイニシアチブを推進する上で画期的な出来事であります。我が社は2008年に設立して以来、主に香港上場証券のリサーチセールス業務に従事してきましたが、今日ではA株やH株、米国預託証券(ADR)といった多岐にわたる金融商品を提供するまでに成長しております。我々はシンガポールのトレーディングデスクを立ち上げることにより、中国人投資家によるシンガポール上場証券の取引を促進すると共に、シンガポールと他の市場におけるクロスボーダーの資金フロー拡大を目指していきます。

Huang Haizhou, Managing Director and Head of Equities Department at CICC - SGXより引用

SGXは中国の有力金融機関であるCICCが取引参加者に加わったことで、中国・香港を中心に更なる顧客基盤の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.12.18

出典元:

ニュースコメント

中国金融市場とのつながりを強めるシンガポール

中国の香港国家安全法の施行を受け、香港の社会情勢が不安定化する中、金融機関が香港からの拠点シフトを進めると共に、中国人富裕層は資産移転を模索しているという。このような市場環境下において、シンガポールはアジアの金融ハブとしてのプレゼンス拡大に向け、高いポテンシャルを誇る中国金融市場との結びつきを強化している状況だ。例えば、SGXがCDBのオンショア債券上場に漕ぎ着け、中国の金融機関が発行した人民元建て債券を上場する初の案件を獲得している。またデジタル銀行を推進する同国では、シンガポール金融管理局(MAS)が12月4日、中国企業2社に対してデジタルホールセールバンクライセンスを付与しており、金融デジタル化の分野においても中国との関係性強化を図っている模様だ。他方で、シンガポールでは新たなイノベーションの創出に向けた取り組みも活発化している。直近では、DBS銀行が仮想通貨取引所の正式ローンチを発表した他、香港からの撤退を検討しているSBIがSDXと協業してシンガポールで仮想通貨関連サービスの提供を試みている。シンガポールが更なるグローバル投資家の獲得及び金融市場の活性化に向け、革新的なソリューションを提供することに今後も期待したい。


Date

作成日

2020.12.18

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル